なんでも道しるべ

広義の投資(子育て教育、英語教育、資産形成、NISA、iDeCo)に関する道しるべ!毎日19時に記事更新‼(たまに朝7時にも更新!?)

児童(18歳未満の未婚の子)がいる世帯は、世帯所得が落ち込まず、むしろ上昇してきている事実!?

「我が家の家計は他と比べてどのくらいの位置?」

一生懸命働いている人や世帯はそんな疑問が出てきて普通です。

でも、となりの人にマネーの詳細を聞くわけにはいかないですし、聞いたところで、日本を反映しているわけではありませんから。

まあ、知ったところで、自分の収入が増えるわけではありませんが、人間という生き物は他人と比べて優劣をつける癖があり、そのような教育を受けてきたのですから仕方ありません。

■中央値ではなく平均値を上回る意気込み

他人に聞きづらいマネー事情を知りたいときは、政府の統計を見るのが一番良いです。

しかし、注意が必要なのは、統計の平均値というのは、多いものに引っ張られる傾向があります。

特にマネーに関わる収入というのは、歪な分布をしていますから、高所得者に平均値が引っ張られることになります。

中央値を見るのが良いとも言われますが、私はあまり良い見方だとは思っていません。

なぜなら、所得が多い人は不労所得が増えていき、資本収益、資本所得がどんどん増えていくからです。

中央値を基準にしていては、資産運用に回せるマネーは限られていて、自らの資本収益へ良い影響は少ないと思っています。

世の中の物価は、世帯数の多い所得幅を参考に決まっている側面があるかもしれませんが、そうであるなら、所得の多い人は投資に回せる資金が増え、資本所得が複利で増えていくことになります。

当ブログを見て下さっている方は、マネーの拡大を狙っている方だと思いますので、そのような積極的な方は、中央値ではなく、上位の情報となる平均値を見ながら、家計対策を取っていくべきかと思っています。

■「児童のいる世帯」はお金がかかるから所得も高い

厚生労働省政策統括官が発行している「平成30年 国民生活基礎調査(平成28年)の結果からグラフでみる世帯の状況」から情報を得てみました。

まず、世帯別にみた1世帯当たり平均所得金額の年次推移です。

1985年から2015年までの世帯平均所得を示しています。

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ここで注意なのが、このグラフの値は「所得」であることです。

「収入」でも「手取り」でもなく、税金などを計算するための「所得」です。

したがって、実際の手取り(可処分所得)はここから税金や社会保険料が引かれて少なくなっているので、「え?我が家の手取りはこんなに多くないぞ」と思っていたとしても、それほど悲観する必要はないです。

逆に、「我が家はもっと世帯年収が高いぞ」と思っている人も、これは所得金額なので、グラフの数値は低くて当然なわけです。

さて、我が家の場合は、児童のいる世帯なわけですから、世の中の世帯平均所得は707.8万円というわけですね。

なんとか、我が家の場合は平均よりも上にいるので、ちょっと一安心。(笑)

このグラフから「児童のいる世帯」に関して、気になる点は2つ。

  1. 全世帯よりも、児童のいる世帯の方が世帯所得は高い
  2. 児童のいる世帯は、全世帯に比べて、世帯所得の落ち込みが鈍く、逆に上がっている?

1.に関しては、考えられる理由としては、①児童のいる世帯は労働者年齢が高くなる、②児童がいてお金がかかるので共働き世帯が多くなる、だと思っています。

ここで、児童とは、俗にいう小学生のことではなく、18歳未満の未婚の子のことを指すとのことです。

なんで18歳なのかな?と思いますね。

大学生も含めた22歳以下にしたら、もっと「児童のいる世帯」の所得が上がってくると思います。

やはり大学生がいると、お金かかりますからね。

■「児童のいる世帯」の世帯平均所得トレンド

先ほどの気になる点の2.に関して、もう少し考えてみたいと思います。

近年では、サラリーマンの年収が上がり難くなっており、逆に、社会保険料が右肩上がりで上がっていることから、所得が下がっていると言われています。

その点は非常に反映されており、全世帯をみると、2000年以前は600万円代後半だった世帯所得が、近年では500万円代前半にまで落ち込んでいます。

児童のいる世帯においても、同じように2000年前半の700万円台後半に比べると下がっているのですが、2009年の底の時期に比べると回復してきているような気がします。

やはり、児童のいる世帯において、夫婦共働きが増えてきているということと、夫が正社員・妻がパート/非正規社員という世帯から、夫婦共に正社員という世帯に変わりつつあることが反映されているのではないでしょうか。

興味深いことに、近年の底の2009年はリーマンショックの影響を大きく受けていることが分かります。

全世帯のグラフトレンドからはそれほど極端な値ではないですが、児童のいる世帯にはかなり大きな打撃を与えているのが分かります。

リーマンショックにおいては、パートや非正規社員の雇用止めが発生したいたということが良く分かります。

■世の中の流れに乗る

このような、グラフをみて、我が家の位置づけを確認するのも良いですが、日本が進んでいる道筋を再確認するということが重要かと思います。

世の中の流れに乗れず、自分の世帯だけが取り残されていると、家計や資産運用においても遅れを取ることになります。

今回、世帯平均所得の「児童のいる世帯」のデータから、非常に興味深いことを考えることができました。