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セゾン投信が「インベスターリターン」を公開!基準価額を大幅に上回る結果に驚き

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昨日・一昨日と、セゾン投信の「第11期 運用報告会」の内容紹介と、私なりの感想を書きました。

一昨日は「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」のことを書きました。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの11期運用報告より個人的感想を述べてみる - なんでも道しるべ

昨日は「セゾン資産形成の達人ファンド」のことを書きました。

2017年は+25.0%のセゾン資産形成の達人ファンド!運用報告会での解析結果を探る - なんでも道しるべ

私自身の投資状況としては、バランスファンドは課税口座で積立休止中です。

どこかのタイミングで解約をして、別の商品に替えようと思っています。

理由は、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの記事で書きましたので、そちらをご覧ください。

達人ファンドは、現在もiDeCoで積立継続中です。

2017年は、MSCIの参考指数に対して大きく勝ちましたが、今年はどうなるでしょうか。

少しずつで良いのでアクティブファンドとして勝っていってもらえれば嬉しいです。

本日は、セゾン投信への投資をしている投資家目線での話をしたいと思います。

運用報告会で中野社長が仰っていましたが、セゾン投信の受益者は質が高いということです。

この質の高さは重要で、一人ひとりの投資額は違いますが、意外と運命共同体であることが分かります。

それは、無駄に解約に走られると、売却コストもかかりますし、安値で買えないというデメリットも生まれます。

それにより、基準価額が下がってしまう要因にもなるからです。

セゾン投信では、『インベスターリターン』という新たな指標で示していました。

本日は、このインベスターリターンについてと、私が引き続きお世話になりたいセゾン資産形成の達人ファンドに関する運用者の考え方について、少し触れたいと思います。

■インベスターリターンとは

インベスターリターンとは、金額加重収益率ということで、設定来の全ての受益者による投資金額の平均収益だそうです。

基準価額の騰落率というのは、ファンドの運用によるものですが、当たり前ですが、投資家である受益者がとの騰落率を全て享受するわけではありません。

設定時に一定金額を投資して、その後に何もしなければ、基準価額の騰落率になるわけですが、ドルコスト平均法で投資している人もいますし、途中参加人もいるわけです。(私は途中参加組です)

当然ながら、途中で解約して出ていく人もいるわけなので、全ての人が利益を受けるわけでありません。

高値の時に買って、少し調整になったからと解約してしまったら、セゾン投信がいくら高パフォーマンスの運用をしていても、マイナスとなってしまうわけです。

中野社長がおっしゃるには、米国でも同じことがあったそうです。

年率約+25%のファンドであっても、約70%の受益者(投資家)がマイナスであったという事例があったそうです。

その場合、ファンドはしっかりと運用しているので悪いわけでは無く、投資家がちょっと下がったからといって、逃げたりしている人が多かったということです。

もしかすると、販売会社から、変な勧誘もあったのかもしれません。

おそらく、セゾン投信が販売ルートを制限しているのも、このような事例から、質の高い投資家で構成したいという願いがあるのかなと思います。

■インベスターリターンの結果

セゾン投信のインベスターリターンの結果です。

・セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

  • 基準価額上昇率 3.6%/年
  • インベスターリターン 6.8%/年

・セゾン資産形成の達人ファンド

  • 基準価額上昇率 7.1%/年
  • インベスターリターン 12.3%/年

セゾン投信で運用している投資家の人達は非常に素晴らしいということが証明されました。

バランスファンドの基準価額上昇率は、MSCIの参考指数4.75%(株式と債券の合成指数)よりも低かったのですが、インベスターリターンだと大きく上回っていることがわかります。

達人ファンドの場合は、10%/年を大きく超えており、積立投資をしている人はかなり資産が増えているのではないでしょうか。

これはまさしく、ドルコスト平均法を上手に利用している結果であり、市場が下落したときも逃げないで積立投資を継続している人が多いということです。

インベスターリターンという数値は、ファンドが情報公開しないと分からないので、セゾン投信のように、基準価額を大きく上回るインベスターリターンを持っているファンドは、今後もこのように公開していくかもしれません。

これは、質の高い投資家が集まっているという指標になるので、安心して積立投資ができることになります。

基準価額が良好でも、インベスターリターンが低いファンドは、受益者の出入りが激しいのだと考えられます。

やはり、下手に動く方が利益は思うように上がらないというには周知の事実ですので。

■セゾン投信の現受益者を守る制度

セゾン投信の2つのファンドはノーロードなので、買付時の手数料は取られません。

しかしながら、解約時にファンドに資産を置いていくという『信託財産留保額』が取られます。

両ファンドともに、0.1%となっています。

私は最初の頃、「何これ?」と思った記憶があります。

やはり手数料ではないとしても、0.1%も置いていくのは良い気持ちではありません。

この信託財産留保額は無料のファンドも増えてきていますが、セゾン投信が0.1%は変わらず続けています。

この制度により解約が減っているわけではないと思いますが、抑止効果にはなるかもしれません。

セゾン投信は、この制度によりファンドを保有する投資家に不利益が被らないようにしているといっています。

確かにそのとおりで、質の高い投資家で構成するファンドにするためには、セゾン投信が取っているような、販売ルートをむやみに増やさない、直販投資家が不利になるようなルート開拓はしない、信託財産留保額を徴収するという制度は必要なのかもしれませんね。