なんでも道しるべ

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景気の循環に合わせて買付すれば1億円も夢じゃない!?「9マス分散式」積立投資信託

マネー投資に役立つ本をご紹介しています。

これまで、下記のような超有名な本をご紹介しました。

■インデックス投資や米国株式に目覚めるきっかけになった本です。

マルキール氏のウォール街のランダム・ウォーカーを読んでインデックス投信に目覚める - なんでも道しるべ

株式投資一発退場!「成長の罠」に引っかかるな。シーゲル先生の超有名本の紹介。 - なんでも道しるべ

「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせる、投資家のための十戒とは - なんでも道しるべ

■2018年から「つみたてNISA」が始まります。

投資信託の積立でどんな状況下でも継続できるように、株式調整時期でも理論的に続ける根拠を教えてくれています。

「つみたてNISA」を始める前に読んでおきたい本 - なんでも道しるべ

■「ほったらかし投信」の言葉はこの本からでしょうか?

忙しいサラリーマンにインデックス投資をお勧めしています。

脱!トイレトレーダーに向けて「ほったらかし投資術」の本がおすすめ - なんでも道しるべ

 

今回の本は、本屋で本を探しているときに、目視的に分かりやすそうな図が多かったので、思わず買ってしまった本です。

内容を読んでいると、株式市場が下降局面にどうしたらいいのかな?という漫然な疑問を解消できました。本当に実践するかどうかは別ですが。

私のド素人的解説も含めて、本書を紹介させていただきます。

■9マス分散式ではじめる積立投資信託

「元手ゼロ!毎月5万で1億円つくる!」というキャッチフレーズです。

この条件は、毎月5万円を30年間積立投資し、夏冬ボーナスを各15万円加え、8%の運用で1億円を突破するという計算です。

実際に、8%というのはかなり難しいリターンだと思います。でも、夢を持たないと楽しくないですので、良いですよね。

本当に、この本で紹介されている方法を実践できたとしたら、キャピタルゲインで8%も可能なのかもしれません。私には難しそうに感じましたが。

一つ重要なことは、現代の1億円と30年後の1億円の価値が違う可能性があるということ。

1億円なので、どちらも大きすぎでピンときませんが、100円なら実体験していることもあると思います。

日本は長期のデフレですが、政府はインフレターゲット2%を掲げています。インフレ対策に投資はかかせません。

この本は単行本で、1,400円(税抜)です。図が多いので、分かりやすいです。

■景気の循環サイクル

「景気の循環」という言葉と、それを示した図はところどころで紹介されています。

1.景気回復初期

2.景気回復末期

3.景気後退初期

4.景気後退末期

景気の変動は、この4つに大きく分けることができ、「景気回復末期」直後には『景気のピーク』を迎えます。

逆に、「景気後退末期」直後には『景気の底』を迎えます。

本書では、それぞれの局面の詳細な説明と、株式、債券、金利の側面からの解説が書かれているので分かりやすいです。

■9マス戦略

本の題名である、9マス式というのは、国内・先進国・新興国×株式・債券・リートの3×3の9つに分けて対策をとることを紹介しています。

それぞれのマスにおいて、先ほどの「景気の循環」の現在の局面でやることが違うからです。

実際には、買付なのか売却なのか2つですが、安く買って・高く売るということは、下降局面で何も考えずに買うこと、上昇局面で何も考えずに売ることです。

それが大きなリターンに繋がるってことですね。

本を読んでいたら、景気の逆のことを実践するということなので、頭が混乱してきます。(まあ、実際混乱するか、私には難しい戦略なのかもしれませんが)

そこで、「景気の循環」と「株式・債券・リートの戦略」を1つの図を作成してみました。

私は米国と国内を中心に考えましたので(本書でも米国/日本が述べられています)、自分流のまとめ方になっています。

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見て分かるように、株式と債券は反対の戦略を取る必要があります。

リターンを継続的に得る、高リターンを獲得していくには、この戦略を参考にしていく必要がありますが、私は3点課題があると思っています。

  1. 「景気の循環」のサイクルスピードが分からない。
  2. 現時点はどの場所にいるのかは素人には分かりにくい。
  3. 売買をすると課税されるので、税金繰り延べができない。複利効果が減少する。

というわけで、本書内では売却タイミングも紹介されていますが、基本的には3.はしてはいけないと私は思っています。

積立をするときに、上手く現時点を判断して、株式・債券・リートのどこに投資するのかを考えていく必要があります。

■「塩漬け」して良いと書いてあったのは、この本だけ

本書の中で、参考になったことです。

  • 評価損益がマイナスになったら「塩漬け」に

マイナスになったら、これ以上マイナスが膨れないように売りたくなるのが人間です。

でも景気は循環しているので、ほったらかしにして良いそうです。

それはとても良いアドバイスだと思いました。

いつか、「究極のポートフォリオ」を構築すること目指すように書かれています。

その「究極のポートフォリオ」ですが、

  • 収入がなくなる老後までに9マスすべての資産を保有する

本書の中では、究極ポートフォリオの9マスの割合(%)が紹介されています。

主に、次の4つの資産への積立を工夫するように書かれています。

  1. 超長期的にみると右肩上がりの成長を続ける「先進国株式」
  2. 先進国株式に次いで安定してリターンが見込める「国内株式」
  3. 増減が少なく安定している「国内債券」
  4. 為替差損をヘッジできる「先進国債券」

当たり前っちゃ当たり前のことですが、やはりこの4つをメインとして投資するのは間違いないようです。

我が家の場合は、①非リスク資産の割合が多いこと、②給与収入のインカムが20年以上あること、から債券の積立は中止しています。

老後が見え出した時には、債券割合を増やしていこうかと現時点では考えていますが、分かりません。

実際的でなかなか面白い本でしたので、紹介しました。気になった方は一度読んでみて下さい。