なんでも道しるべ

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最近少し話題の「iFree S&P500インデックス」ライバル登場で個人投資家ら吟味される?

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最近、ちょっとした話題になりつつあるのが、「iFree S&P500インデックス」です。

大和投資信託から「つみたてNISA」のために商品化したものですが、信託報酬が0.243%(税抜0.225%)なので、低コストですばらしい商品です。

久々に2018年5月末時点のレポートをみましたので、紹介したいと思います。

■プラスではあるがベンチマークとのかい離が気になる

前回のレポートを見た時は2017年12月末時点でした。

そこから、5ヶ月経過しました。どのように変わったのかという点です。

  • 基準日・基準価額・純資産総額
  • 2017/12/29・11,194円・28億円
  • 2018/5/31・10,984円・46億円

2018年年始よりも、現状のS&P500指数は下がっていますので、ファンドの基準価額も下がっています。

純資産総額に関しては、5ヶ月間で18億円ですから、伸び率としてはどうなのかは分かりませんが、右肩上がりにはなっているので、問題ないかと思っています。

年初からは下がっていますが、ファンドとベンチマークの期間別騰落率を見ると、それほど悲観的ではありません。

  • 期間・ファンド・ベンチマーク
  • 1ヶ月間・+1.7%・+1.5%
  • 3ヶ月間・+0.9%・+0.5%
  • 6ヶ月間・+1.3%・+0.6%
  • 年初来・-1.9%・-2.5%
  • 設定来・+9.8%・+9.1%

2018年の年初来でみると、ファンドの騰落率は-1.9%ですが、その他の期間ではプラスの騰落率なので、やはり年初からの5ヶ月間に相当する期間だけが軟調で、下落も一時的であったと言えるのではないでしょうか。

設定が2017/8/31ですから、まだ1年経過していません。

それでも、ファンドの設定来騰落率が+9.8%だということは、昨年後半の上昇が著しかったことが分かりますね。

6ヶ月で+1.3%というのが、普通というは好調の場合の良い状態だと思います。

やはり一番気になる点としては、ベンチマークとの差異です。

現状はベンチマークを上回っているのでそれほど問題にならないですが、上回っているということは、下回る可能性もあるわけで、非常に気になります。

特に、この1ヶ月でも差が+0.2%ありますので、なかなかベンチマークと一致させるのが難しくなっているようです。

海外の銘柄であり、さらに、現物だけでなくS&P500のETFも含めて運用しているので、その辺りが非常に難しくなっているのかもしれませんね。

■株式現物運用が増えてきた

株式の業種別構成比率のデータですが、2017年12月末と2018年5月末では少し様子が変わっています。

・株式 業種別構成比率

(業種・2017/12末⇒2018/5末)

  1. 情報技術・12.2%⇒15.0%
  2. 金融・7.6%⇒8.3%
  3. ヘルスケア・7.0%⇒8.1%
  4. 一般消費財・6.3%⇒7.4%
  5. 資本財・5.2%⇒5.8%
  6. 生活必需品・4.2%⇒3.9%
  7. エネルギー・3.1%⇒3.7%
  8. 素材・1.5%⇒1.7%
  9. 公共事業・1.5%⇒1.6%
  10. 電気通信・1.1%⇒1.1%

各業種が上がっていますので、S&P500のETFから現物への比率を上げていることが分かります。

実際、運用中の外国株式比率も49.8%⇒56.6%に上げていますので、現物運用ができるようになりつつあります。

現物運用するためには、ある程度の規模の純資産総額が必要ですし、安定的な流出入が必要です。

その反面、コスト面では、ETF運用するよりも低コストになるので、投資家にとってはメリットになると思います。

■「iFree」vs「eMAXIS Slim」

最近、この「iFree S&P500インデックス」が注目されている理由は、来月の2018年7月にeMAXIS SlimからS&P500インデックスが商品化されるということです。

まだ、詳細な情報が出ていないので、当ブログでは取り上げていませんが、他の方々の情報ですと、信託報酬は0.16%程度に抑えられるということで、注目されています。

私が気になっているのは下記です。

  1. 「iFree S&P500インデックス」の信託報酬を下げてくるのか?
  2. eMAXIS Slimは現物運用なのか、ETF運用なのか?

iFreeは現状56%が現物運用ですが、eMAXIS Slimが100%現物運用の場合は、そちらに切り替えると思います。

あとは、eMAXIS Slimは業界最安値水準をコンセプトに掲げていますので、将来においても信託報酬が引き下げられる可能性は高いと思っています。

運用方法によっては、少し考える点もありますが、私もかなりeMAXIS Slimの商品が気になっていることは確かです。

どうせなら、「つみたてNISA」が始まるまでに商品化してほしかったなと思っていますが、今後もこのような痒いところに手が届く商品がどんどん市場にでてくるのだと思います。

私達はその都度、修正が必要となるわけですが、インデックスファンドは信託報酬とかい離が全てなので、その点はきちんと見極めながら運用していきたいと思います。

純資産総額は、iFreeでも現状48億円程度ですが、eMAXIS Slimが商品化された場合、どのように純資産総額が伸びてくるのかが楽しみでもあります。

米国株式やS&P500が有名になったと言っても、やはり日本人にとってS&P500は、現状においては未知の指数なのかもしれません。

インデックスファンドがきちんと運用できるには、ある適度の規模が必要なので、似たような商品が複数ある場合の削り合いで消耗戦にならないかが心配です。