なんでも道しるべ

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「自分だけ安全に貯金で」と思っている人は、実は「自分は危険なポジションにいる」疑惑…

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娘がハマっているNHK連続テレビ小説「まんぷく」で、これぞインフレという体験ができます。

なぜ娘がNHKの連ドラにハマっているのか分かりませんが、面白いと絶賛で、毎日録画している15分間ドラマを夜に見るのが日課です。

10歳の小学生でもハマるNHK連ドラには驚きますが、毎日15分程度なので、生活リズムが崩れないので良いと思っています。

舞台は戦争中から戦後となっていますが、戦後の給与水準から、これこそインフレが体感できるので、私にとっても非常に勉強になります。

そして、私自身が子どもの頃から現代までインフレが止まって、デフレになっているというのもとても実感できます。

■「まんぷく」で学ぶインフレの実態

「まんぷく」では海水から塩を作る会社を立ち上げました。

原始的な作り方ですが、塩作りで会社を成り立たせるということをこの物語から学べます。

そして、娘からの質問は物価に関することです。

「着物が300円で売れて大喜び」

「塩の出荷で3,000円になるかもと万歳三唱」

このマネーの感覚に娘は非常に違和感だったようです。

大人が見ると、まあ戦後だったらそんなものだなという潜在的な認識がありますから、ドラマで300円や3,000円と言われても驚きませんが、娘にとっては300円なら私でも買えそうとなるわけです。

これこそ、インフレだということですね。

■3,000円が150万円の驚愕の実態

今回の例に挙げた「塩の出荷で3,000円」ですが、会社を何日も営業して、10数人の従業員が手作りした塩です。

3,000円を現代の価値に換算すると、いくらになるのか?

GDPで換算すると、おおよそ500倍で考えると良いそうです。

500倍で計算してみると、3,000円は150万円になりますね。

150万円で、従業員10数人に給与を与えるとすると、1人当たり数万円ということでしょうか。

安いなと思われるかもしれませんが、ここの従業員は住み込みで3食付ですし、職がないということで、塩作りにやってきましたから、そんなものかもしれません。

それが、ドラマでは、1,500円を中抜きされて、残金の1,500円しか会社に入らず、大変なことになっていましたが(笑)。

■40年で500倍が30年で20%

ドラマの内容はどうでもいいですが、戦後から現代では500倍の物価が違うわけです。

戦後は1945年から開始ですから、現代の2018年まで73年経っています。

73年で500倍というと、年率約6倍で物価が上がっていることになります。

凄いなと思いますが、これはあくまで年率平均。

戦後間もない頃や、高度成長時期は、もっと物価が上がっていると推測できます。

というのは、私が子どもの頃から、現代ではそれほど物価上昇がおきているような気がしません。

デフレ時代、失われた30年なんて言われますが、本当にその通りだと思います。

そのように考えると、物価の上昇は約40年で500倍に拡大したと考えられます。

私が子どもの頃、1989年に消費税が3%導入されました。

その消費税導入をきっかけに、自動販売機での缶ジュースが100円から110円に値上がりしたことを覚えています。

今では120円や130円が主流ですが、これらは消費税の増税に加えて、インフレが含まれます。

したがって、消費税分の8%を差し引いたものは実質のインフレ効果だと考えられるので、120円の缶ジュースだと12%、130円の缶ジュースだと22%というわけです。

40年で500倍に物価上昇したことに比べると、かなり鈍化しているのは間違いないです。

ただ、インフレは少なからず起こっているという認識は持っておいた方が良いと考えます。

■世界水準で考える

また、国内消費だけのインフレを見ていれば良い訳ではありません。

戦後の時代であれば、国内生産・国内消費で賄っていた部分が多かったと思いますが、いまは国内需給だけでは賄えません。

グローバルな時代であり、海外の原料で生活したり、国内生産品を海外で消費したりということで成り立っています。

それが為替によって変動しています。

したがって、日本が世界に置いていかれると為替によって影響を受けることになります。

日本円が弱くなると円安になると思いますが、そう単純ではないのが通貨なのだと思います。

■安全だと思っているポジションが、実は最も危険な場所

このようなインフレと為替によって翻弄される生活に必要なマネーですが、これに対応するにはどうすれば良いか?

答えは単純で、資産運用するべきです。

「元本割れが怖い」や、「昔の貯金金利は7%あった」などの寝言を言っている人がいまも大勢いますが、そんなことは今では通用しません。

昔の金利が良かったのは、40年で500倍の物価上昇があったからです。

したがって、貯金金利以上に運用している人は資産を増やしていることになります。

受け身の姿勢で臨んでいると、世の中が急成長しているときはそれなりしか恩恵が無く、停滞しているときはマイナスに陥ることになる危険があります。

元本割れはリスクです。

ただ、そのリスクは社会全体の経済と同等のリスクであり、そのリスクは各国の中央銀行によって是正されるような動きが起きています。

その流れに乗ることです。

「自分だけ安全に貯金で」と思っている人は、実は「自分は危険なポジションにいる」ということを忘れてはいけません。