前の記事で米国ETFの買付のことを書きました。
その前の記事でシーゲル先生おすすめのポートフォリオから、リターン補完戦略について書きました。
今回は米国ETF紹介のラストで、米国バリューETFをご紹介します。
バリュー(割安株)とグロース(成長株)という分け方がありますが、シーゲル先生はバリュー株の配当を再投資することで、株数を増やし、長期投資によりリターンを増やすことを推奨されています。
素人的にはグロース株が世間的にクローズアップされるので、そちらの銘柄が魅力的に感じてくるのですが、成長株はどこで成長の罠が訪れるか分かりません。
実際に2000年超頃のITバブル崩壊は、まさに成長の罠が作り出したバブルでしょう。
バンガード社のVTV
これから紹介する情報は2017年3月現在です。
設定は2004年ですが、設定来のリターンは7.82%でまずまずだと思います。
バリュー株の醍醐味は配当再投資ですので、長期で再投資を繰り返した人にはリターンが大きくでていると思います。
経費率が0.06%でバンガード社のなかでも最安値のETFです。
セクターETFより安いですし、高配当ETFより安いですので、経費率では魅力的なETFだと思っています。
構成銘柄の分類
大型株のバリュー株に特化した構成になっています。
グロース株や小型株は含まれていないようです。
さらに売買回転率を低く抑えることを特徴にしているようで、実際に6.8%と低いです。
大型のバリュー株で、構成銘柄の変更がそれほど必要ないのだと思います。
経費率が低いのも、売買回転率を低く運営できることからもきているのだと思います。
セクター構成割合では、金融セクターが25.2%と1/4を占めています。
バリュー銘柄なので、金融株が多くなるのは仕方のないことですが、金利の影響を大きく受けるのが金融セクターですので、これは好き嫌いがあると思います。
紹介しておきながら、私個人としては少し敬遠気味ですね。でも、持っていますが。(笑)
上位10銘柄の紹介
金融セクターの割合が大きいけれど、実はトップ3は金融ではありません。
カッコ内の数値は構成割合です。
- マイクロソフト(IT)(4.4)
- エクソンモービル(エネルギー)(3.1)
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(ヘルスケア)(3.1)
- バークシャー・ハサウェイB(金融)(2.9)
- JPモルガン(金融)(2.8)
- ゼネラル・エレクトリック(資本財)(2.4)
- AT&T(電気通信)(2.3)
- ウェルズ・ファーゴ&カンパニー(金融)(2.3)
- バンク・オブ・アメリカ(金融)(2.1)
- P&G(生活必需品)(2.1)
構成割合第4位に、あの有名なバークシャー・ハサウェイが含まれています。
投資の神に位置するバフェット氏が運営するバークシャーが構成されていることが、このバリューETFの最も大きな特徴ではないでしょうかね。
これまでの7つのETF紹介記事で、シーゲル先生おすすめのポートフォリオを構成するためのETFを案内してきました。
必ずしもこれらのETFを持つ必要はないのですが、シーゲル流でいくのであれば、これらのETFを組み合わせると良いと思っています。
しかしながら、少し戸惑いがあるのも事実です。
その戸惑いに関しては次の記事で書きたいと思います。
-17/9/15追記-
戸惑いに関して、続きの記事をアップしました。