昨日の記事で新たに毎日積立をするファンドを紹介しました。
その中で、新興国株式に投資するファンドとして、「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」と決めました。
これまで、新興国株式は「成長の罠」に対する懸念で積極的な投資を避けていました。
一部少ない割合ですが、「全世界株式インデックス」や「セゾン資産形成の達人ファンド」や「ひふみ投信」を持っていますので、その程度のかなり小粒の投資でした。
けれど、2018/4/10の中国経済開放宣言によって、私の中で中国中心の投資もやってみようという気持ちが高ぶっています。
しかしながら、中国市場のインデックスに投資するのは気が引けます。
よって、地域分散の意味も込めて、新興国株式インデックスのファンドに投資することにしました。
本日は「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」を選んだ理由について書きたいと思います。
■ファンドの信託報酬
新興国株式インデックスファンドは、これまで信託報酬が高かったり、加えて実質コストが高かったりということで、インデックスファンドにしてはコストを抑えて投資をするのが難しい印象がありました。
そこに光が差し込めてきたのが、「つみたてNISA」の制度です。
つみたてNISAを金融庁の承認性にしたことで、インデックスファンドのコスト安値合戦が繰り広げられています。
現時点で、新興国株式インデックスファンドを選ぶとしたら、下記の3つが候補になるでしょう。
- EXE-i つみたて新興国株式ファンド (信託報酬0.1948%)
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックス (信託報酬0.2052%)
- 楽天・新興国株式インデックス・ファンド (信託報酬0.2696%)
カッコ内に信託報酬を書いてみました。
この3つの中で最も信託報酬が安いファンドが「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」だったわけです。
ただし、どれも設立から1年経過していないのが現状です。
したがって、実質コストがどれだけかかっているのかも不明というわけで、1年経過後の運用報告書を確認してみないことには実際にどこが一番安かったのかは分からないというわけです。
また、「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」と「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」は、運用がETFを買い付けることです。
したがって、ファンド・オブ・ETFということになります。
ちなみに、「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」はバンガード社のVWOを買い付けることで有名ですが、「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」はチャールズ・シュワブ証券のSCHEを買い付けるということです。
シュワブ証券は、バンガード社と対抗するほどの低コストのETFを運用している会社だという情報です。
■ファンドのベンチマーク
信託報酬の差もありますが、3つのファンドの大きな違いは、ベンチマークにあります。
「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」と「楽天・新興国株式インデックス・ファンド」は、FTSEエマージング・インデックスを採用しています。
「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」は、MSCIエマージング・マーケット・インデックスを採用しています。
同じ新興国株式のインデックスファンドなのですが、ベンチマークが異なると違う結果になります。
MSCIの方が有名なのかな?と素人的には思いますが、FTSEが2社で採用しているということは、米国ではFTSEのインデックスが普通のことなのかと思っているわけです。
素人ながら、バンガード社のVWOがFTSEなので、シュワブ証券のSCHEがFTSEであったとしても勝手に安心している感があります。
■ベンチマークの投資国の違い
FTSEエマージング・インデックスとMSCIエマージング・マーケット・インデックスの違いですが、大きな違いは「韓国」が含まれているかどうかという点です。
・FTSEエマージング・インデックスの上位投資国
- 中国 29%
- 台湾 14%
- インド 12%
- ブラジル 9%
- 南アフリカ 8%
- ロシア 4%
- メキシコ 4%
- タイ 4%
- マレーシア 3%
- インドネシア 2%
- その他 約11%
・MSCIエマージング・マーケット・インデックスの上位投資国
- 中国 30%
- 韓国 20%
- 台湾 11%
- インド 8%
- ブラジル 7%
- 南アフリカ 7%
- ロシア 4%
- メキシコ 4%
- マレーシア 2%
- タイ 2%
- その他 約5%
韓国が含まれているか否かに関しては、正直どちらでも良かったです。
今回は中国を中心に考えていましたので、中国が両ベンチマークともに約30%の比率なので、どちらを選択してもあまり変わらないかな?という印象です。
細かい話では、FTSEの方が、インドの割合が大きいということと、下位の複数国への分散効果が高いということでしょうか。
まあ、インドも次の経済拠点になるといわれています。判断材料にはならなかったですが、インドが高いのは悪くないと思います。
■選択のまとめ
ベンチマークを見ると少し違いはありますが、今回のファンドの選択にはベンチマークよりも信託報酬を重点的に判断しました。
「EXE-i つみたて新興国株式ファンド」はひっそりと立ち上げて、あまり広告しないファンドだといわれています。
それも、ファンド・オブ・ETFでありながら、コストを国内最安値に持って行っていることから、SBIアセット・マネジメントの実質の信託報酬は0.06%です。
チャールズ・シュワブ証券のSCHEの信託報酬が0.13%であります。
100万円の運用を任せても、SBIアセットは600円しか信託報酬を得られないわけです。
これなら、ひっそりと立ち上げたくなる理由が分かります。
なぜこんな商品を立ち上げているのか?その理由は明確で金融庁の眼があるからです。
それだけ「つみたてNISA」は多大な貢献を個人投資家(受益者)にしているわけですね。
この恩恵を受けない理由はないと思います。
日本国内のインデックスファンドも遂にここまで来ました。