日曜の夜。
なんちゃんはソファに座ったまま、天井を見ていた。
「……なんか、今日ずっとダラダラしてた気がする」
ミチは床でごろっと転がりながら言う。
「にゃ。
それね、日曜だから」
「また曜日のせいにするの?」
「するする。
だって日曜は——」
ミチはソファを指さした。
「違うよ。
日曜は“立てなくなるソファ”なの」
「……確かに動けない……」
なんちゃんは試しに立とうとして、諦めた。
ミチは満足そうにうなずく。
「ほらね。証拠」
「証拠って……私が座ってるだけじゃん」
「日曜のソファはね、
人を座らせたら最後なの」
なんちゃんは今日のことを思い出そうとした。
洗濯。
買い物。
掃除。
「一応いろいろやってるはずなんだけど……」
ミチは即答した。
「ソファに吸われた」
「そんな掃除機みたいに……」
「日曜のソファ、
“やったこと”も一緒に吸うから」
「最悪じゃん」
「でも安心して」
「なに?」
「月曜になると、
何事もなかった顔で離してくれる」
「急に冷たい……」
ミチはまた床に転がった。
「というわけで」
「なに?」
「今日はもう立たなくていい日」
「勝手に決めた!」
「日曜はね、
勝手に決めないと罪悪感が出てくるの」
なんちゃんは少し笑った。
「……じゃあ今日は、
ソファのせいってことで」
「うん。
ソファが全部悪い」
今日の道しるべ
日曜の夜、動けなかったあなたへ。
それ、本当に“あなたのせい”でしたか?
