先週は7月30~31日の日銀発表に揺れて、債券市場が久々に活気づいたということで、日本市場がここまで注目されたのは久しぶりでした。
その後、日銀が長期金利をゼロ%程度に抑えることもう少し緩める的な発言をしたことで、8月に入ってからも、どこまで許容してくれるのか?という思惑取引が活発に起きていました。
市場以外のところでも、早速、大手銀行が住宅ローン金利を上げると発表したり、保険会社が貯蓄性保険の受け付けを再開したりと、これまで長期金利を抑えられて何もできなかった反動が一気に出てきたように感じました。
これから日本はどうなるのか?という、ネット記事が出ていますが、我々が出来ることはニュースに振り回されずにコツコツと資産形成のための運用を続けることだと思いますね。
本日は、インフレに関係する私の素人的な発想を書いてみたいと思います。
素人意見なんて要らないという人は、本記事はスルーでお願いします。
■インフレターゲット2%の数字根拠は?
日本はなかなかインフレターゲット2%に到達しないということで、日銀が量的緩和策から出口に進まないという話が多いですが、この2%って何なの?って思ったことないですか?
私は気になって、何故2%なのか?ということを調べたことがありますが、意外と2%の数字の根拠って無いらしいです。
各国の中央銀行が2%って勝手に決めているらしいです。
世界中央銀行の会合なんかで昔に発表があって、これに同調して、2%が丁度いいみたいな感じのようです。
では日本は2%で良いのか?って話だと思うのですが、日本は、世界で類を見ない超少子高齢化社会に突入をしているわけです。
急に子どもが増えることはありませんし、医療もどんどん発達していますから、人口は予測に近い推移をしますので、これから数十年間も少子高齢化社会が続くことはほぼ確定です。
そんな人口が減る状態で、かつ、高齢者比率が増える一方で、インフレ2%というのが成り立つのか?と素人的には思うのです。
デフレでなければ、別にいいんじゃないの?って思うわけです。
■徐々に世帯所得は上がってくるような気配
実際には、日本国内では景気が良くなっているという感触がありません。
それは、たとえ年功序列的に年収が増えていても、所得が増えないから実感がないのです。
理由は、増税と社会保険料が上がっているからです。
少子高齢化社会なので、少ない労働人口で多くの老人を支えるためには、増税と社会保険料が上がることは仕方ないことかもしれません。
でも、それ故に、景気が良くなっているという実感が湧きません。
日銀が一生懸命に金融緩和をしても、一般市民が手元に残るマネーが増えないからです。
しかしながら、その流れも少しずつ変化してきているのでは?と私は思っています。
一つは、時給が上がっていること、もう一つに、女性が会社員・パートなどと労働インカムを得る機会が増えたということです。
働き方改革という問題が国会でありましたが、私はこれによって、男性が家事・育児に入れるようになるのではないかと感じています。
出生率が上がらないことの本質問題は解決できていないように感じるので、出生率を上げる手段をもっと議論してほしいと思っています。
一つに保育園の充実などがあるのかもしれませんが、これだと弱いと感じます。
金融緩和的な劇薬を投入するくらいの出生率アップ作戦を考えてほしいです。
■2%インフレ率にもならないけど、デフレにもならない
少子高齢化社会は短期間で解決できることではありませんが、時給アップと世帯収入アップによって、インフレになりつつあるのでは?と感じています。
もっというと、2%のインフレ率には及ばないけど、デフレにもならない。
よく言う、日本的な、なんか丁度良い感じに落ちついた的な、そんなインフレ率になっていくのでは?と感じます。
日本人の気質として、貯金が好きであることと、バブルを経験している人が年配者にいることで、一気にハイパーインフレになるとは思えないです。
行動する前にちょっと疑う、みんなが動けは私も考える、損する話にはマネーを出さない、そんな感覚がありますから、2%インフレ率にはなかなか到達しないのではと思います。
私の会社だけの話なので、小さい世界ですが、投資も資産運用もしたことない人が、上級管理職や経営をやっているのを見ているとそう思えます。
自分の家計のマネーすら投資したことない人たちが、「会社の発展のために設備投資や技術投資や人材投資をしよう!」なんて声高々に叫んでいるのですから、私からすると笑ってしまいます。
家の家計のたった数十万円や数百万円の資産ですら投資したことなく、貯金だけが人生のやりくりだと思っている人が、会社のお金の数千万円や数億円をどうやって投資するの?と思いますよ。
そんな人達が会社経営をしているのですから、日銀がいくら緩和策でばら撒いたとしても、そのマネーを使う人が使い切らないということです。
小学生に100万円を渡して、「自分の将来のためと思うことに使いなさい」と言っても、「何に使えば良いのか分からず、持っているのも怖いから銀行に貯金する」というものだと思います。
でも、少しずつデフレは解消しているように感じます。
あとは、ちょっとしたインフレ率に自分や家族が耐えられるかどうかです。