昨日の記事では、ヒエラルキー構造を取られているサラリーマンは、60%程度の力で仕事をしている人が、人生を豊かに送れるのではないか?という思いを書きました。
全力で仕事している100%の人、60%程度で余力たっぷりの人、の人生における違いは? - なんでも道しるべ
実際、サラリーマンにとっては、常に全力で仕事をして、ヒエラルキーの上へ上へと行ったとしても。会社にとっても本人にとっても良い事は少ないです。
なぜなら、その階層では、その人は全力を出すことで、何とかパフォーマンスを上げられていたとしても、一段上がることで、さらに高度のパフォーマンスを求める側とそれに応える側になるわけです。
そして、全力でパフォーマンスを上げている人は、余力がありません。
その上の階層で、さらに一回り大きな業務を与えても応えることが出来難くなるわけです。
そうすると、本人だけでなく、会社組織、さらには部下に当たる人も、辛い会社生活を送ることになるわけです。
会社はヒエラルキー構造を取ることで、優秀な人物を厳選していくということができますが、それに応える人の能力発揮度合をしっかりと見極めることが、会社組織にとっては重要なことだと感じるのです。
常に60%程度の力で業務を遂行できる人は、階層を上がっても、少し力を込めることで職務を全うできることでしょうし、さらには、その人自身の能力もアップしていますから、さらに60%程度の力でも職務を全うできるようになっているかもしれません。
全力を出さずに社会人の仕事を全うできる人は、人生を豊かに過ごせるでしょうね。
私は、子育ての目標として、子どもに全力でやりきることを望まないようにしています。
その程度の力でやりきることができて、さらに、ちょっと複雑な問題には少し力を込めて通過されることができる方が、本人のためになると思っているのです。
昨日の記事を書いてから、さらにこんなことを考えていました。
本日は、マネーに関して書きたいと思います。
■なぜ資産形成の3原則の中で「支出を減らす」取り組みが多いのか?
マネーに関することは非常に複雑で、資産形成や資産運用というのは、長期間かけて実施するものだと思います。
したがって、実効性の低い方法や、長続きしない手法というのは、長期間の資産運用では効果的でないと考えています。
私は当ブログで、家計をうまく回すためには「インカムを増やすこと」を挙げてきました。
資産形成の基本は、①インカムを増やす、②支出を減らす、③運用する、この3点だと言われています。
家計でゆとりを得るために、支出を減らす方法を掲げているブログは良く見かけます。
いわゆる「節約」記事で、どうやったら貯金に回せるお金を増やせるかということです。
一方、非常に少ないと感じるのは、私が言っているインカムを増やす方法です。
インカムを増やすためには、労働を増やして、給与を増やさないといけませんから、いま以上に社会に出る必要があるので、人間関係ストレス、ポジションストレスなどの様々なストレスがあります。
支出を減らすという節約という行動もストレスが溜まるということは変わらないと思いますが、同じストレスでも、そのストレス環境が異なるのです。
インカムを得る場合に、社会にでると、会社組織ですので、第三者からストレスを受けます。
一方、支出を減らすというのは、目標に達さなかった場合、第三者は関係ありませんから、自らのストレスになるだけで済みます。
ある意味、ストレスを自分でコントロールできるので、ストレスの解消もしやすいです。
そういうこともあり、②支出を減らすという努力の方が多いわけです。
■「支出を減らす」ことよりも「インカムを増やす」努力を
さて、①インカムを増やす、②支出を減らす、という2つのことについて、1万円を生み出すことを考えた場合、①の場合はプラス1万円、②の場合はマイナス1万円です。
一見すると、プラスかマイナスかの1万円の生み出し方の違いなので、どっちを選択してもいいじゃないか!と思われる方もいらっしゃると思います。
株取引をやっている人なら分かると思いますが、株式の買いは上がった場合には青天井、売りは下がってもゼロまでという差があります。
当然、逆の値動きのリスク面においては、買いの場合は損してもゼロまで、売りの場合は青天井の損失だと言われており、売りができる信用取引は危険だと言われています。
今回は、株とは関係ありませんが、インカムを増やす努力をすると、その増加額は青天井であるということです。
逆に、支出減らす努力は、いくら頑張ってもゼロまで(いわゆる収入分)までしか行かないということです。
そのように、金額ではなく、概念で捉えると、どちらに力を注ぐべきであるかは一目瞭然というわけです。
支出を減らす行為は、目標を自分で設定して、自分で評価をする努力なので簡単であり、取り組みしやすいです。
インカムを増やす行為は、他人との関係がある上に、家庭環境によっては仕事に出にくい場合もありますし、様々なことを対処しなければなりません。
ただ、インカムを少しでも増やせる環境が作れるのであれば、支出を減らす努力をするよりも、豊かに暮らせるのではないか?と思えます。
それは、貸借対照表(バランスシート)の合計が大きくなるからだと私は考えています。
総合計が小さい家庭は、考え方も小さくなってしまうので、豊かさも小さく留まってしまうと思うのです。
ただ、インカムの増やし方は、取捨選択しなければなりません。
労力対比と収入源の分散も一つのリスクヘッジであり、ストレスを溜め難くする要件だと考えます。