なんでも道しるべ

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信託報酬0.1%を下回る「SBI・バンガード・S&P500・インデックス」はどうなの?

あのウォーレン・バフェット氏が推薦している投資先指標のS&P500について、さらに手数料が安いインデックス商品が誕生しました。

すでに投資ブロガーの中ではとても注目されています。

その名も「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」ということです。

今日はこの商品を取り上げ、ネチネチ書きたいと思います。

■バンガードとのコラボは楽天だけなくSBIも

バンガードはコラボ商品を楽天だけでなく、SBIからも出したことになります。

バンガードのETFは手数料が安いということで有名で、世界中から支持されています。

ETFはインデックス投資であるので、手数料が選択の全てであり、バンガードは受益者目線で手数料をどんどん安くしてくれています。

日本人はバンガードのETFを買い付けるのが難しく、売買手数料の安い海外商品も取り扱っているネット証券を使って、買い付けるのがベターでした。

今でも、マネックス証券、SBI証券、楽天証券が選択する証券会社ではないでしょうか。

しかしながら、ETFの買い付けや保有は、それはそれで面倒でして、為替の問題もありますし、売買金額の問題もありますし、分配金の問題もあります。

したがって、何が何でも手数料を安くしたい人は米国ETFを直接買い付けるのがベストですが、ソコソコでも良いと考える人はこれらのETFを買ってくれるインデックス・ファンドも選択肢に入るわけです。

■楽天バンガードが注目されたが、SBIのexe-iもなかなか良かった

「つみたてNISA」制度が始まってから、インデックス商品というものがかなり注目を集めてきて、さらに、米国株や世界株への投資も注目されるようになりました。

それに伴い、楽天がバンガードとコラボして、楽天・バンガード・ファンドとなるものを立上げ、バンガードETFを買い付ける商品を出しています。

今ではバランスファンドを含めてたくさんの商品がありますが、その中でも注目なのが、全米株式(VTI)や全世界株式(VT)、米国高配当株式(VYM)などのETFに投資するのが面白い商品であります。

前々から、いつS&P500対象のETF(VOO)を買い付ける商品が出るのだろう?と思っていました。

他の投資ブロガーの方々の記事でも、楽天からS&P500投資対象の商品を期待されていました。

結果としては、今回、楽天とは出さずに、SBIと商品を出すことになりました。

これは、楽天がS&P500には儲かる要素がないと判断していたのか、SBIが先にバンガードと話をつけていたのか、などの理由は不明ですが、SBIがバンガードとコラボ商品を出すのは非常に意味のあることだと思います。

SBIはexe-iというETFとETFを組み合わせたインデックス商品というのを出しています。

ETFとETFの組み合わせだからインデックス・ファンドなのだと思っていたら、便宜上は、インデックス・ファンドには分類されないということで驚いた経験があります。

よって、SBIはETFを使った商品を作るのが上手です。

■信託報酬が遂に0.1%を切り、対象ETF経費を含む

今回、S&P500を対象とした商品も、自社の利益を度外視した商品だと思います。

なぜなら、信託報酬がかなり安く0.09264%となっています。(消費税8%前提)

消費税が10%になっても0.0938%となっています。

そして、最も凄いのが、この信託報酬の内訳にすでに対象ETFの手数料である0.03%が含まれているのです。

バンガードETFのコストを含めても0.1%を切る水準というのは、かなり驚きの結果だと考えられます。

というのは、自らS&P500指数連動を組成するファンドの場合は、0.1%を切る水準ではなく、一番安いeMAXIS Slim米国株式(S&P500)でも0.162%なのですから。

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まあでも、本当は実質コストが一番の注目点であり、これは蓋を開けてみないと変わらないのが現実です。

年間の運用報告書が発行されるまで実質コストが判明しないので、本当にどのファンドが一番安いのかは知る由がないのです。

ある意味、「ここはたぶん安く運営するだろう」と希望で投資するしか方法はないです。

ただ、過去の実績を見ながら判断はできるので、そのあたりの情報を見ながら投資商品を選ぶのは良いと思います。

その点においては、楽天・バンガード・ファンドの商品は初年度の実質コストが高くつき、かなり叩かれました。

翌年からは抑えられてきているようですが、それもどうなるか分かりませんね。

私自身の考えでは、実質コストは純資産総額の増減具合にかなり影響が大きいと思っています。

したがって、急激に上がったり、下がったりするファンドは要注意です。

特に、純資産総額が右肩下がりのファンドは実質コストが上がってくるかもしれませんね。

■さてeMAXIS Slimはどうする?

最近のブロガーの方々の注目点は、eMAXIS SlimのS&P500がいつ値下げするのか?というところです。

eMAXIS Slimの商品は、同じようなファンドの信託報酬に合わせて値下げするという方法を常にとっています。

しかしながら、今回のSBIの商品はバンガードETFを買い付ける商品であり、対象はS&P500指数ではありますが、厳密には対象物が異なっています。

よって、eMAXIS Slimは追従してこないかもしれません。

追従値下げをするのなら、まもなく発表されるでしょう。

■実質コストを見極めるのも重要か?

今回取り上げた商品「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」は、すでに「つみたてNISA」の商品にラインナップされています。

したがって、S&P500を買いたい人は、この商品の信託報酬の安さに魅了されて買い付ける人が増えてくると思いますが、問題は実質コストがどの程度になるかです。

楽天の事象もあるので、1年程度は様子見をしても良いと考えます。

特に、「つみたてNISA」の枠で買い付けを考えている人は、慎重に選んだ方が良いと思っています。

なぜなら、つみたてNISAにはスイッチング制度がないからです。

スイッチングがあれば手数料の安い商品に乗り換えできますが、つみたてNISAは止めると枠が復活しないので、基本は持ち続けるのがベスト対応であり、20年間の非課税期間があります。

当然ながら利益確定はどこかでやってくるのですが、ここ数年のタイミングではないでしょう。

よって、つみたてNISAで買い付ける場合は慎重にした方が賢明です。

一般NISAで買い付ける場合は、現行制度ではあまり気にしなくても良いかもしれませんね。

当然、特定口座で買い付ける場合は全く気になりません。

「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」が今後どのような反響があるのかに注目しています。