翌日に大事なCPI発表があるのにも関わらず、米国相場の強さには驚きました。
パウエル議長が2日間の議会証言を終えて、利下げの時期までは明言しないまでも、雇用状況が悪化しているということを示唆して、次は利下げをするってことで市場には安心感が出ているのかなと思います。
今日のCPIや明日のPPIが無事に通過すれば、ここからは業績確認に移行してきそうです。
そろそろ四半期決算発表が始まってきます。
すでに織り込まれ始めている銘柄もあるようですが、前回と同じくAIブームの業績期待にどれだけ答えられるか?が勝負になると思っています。
実績とガイダンス、このどちらもが予想よりも上振れないと、株価は下がってきます。
そして、注目すべき点は設備投資です。
利益が好調であれば、設備投資も好調になるのが企業ですから、ここに陰りが出てくると、利益も天井なのか?という話になってきます。
私自身、AIはこれからが正念場だと考えており、ここからは勝ち負けの企業が出てくると思っています。
それに、2000年初期のITバブルにしたくないという投資家が多いはずですから、業績発表に対する視線が強くなっているのも事実でしょう。
AIはITと同じことは繰り返さない。
これがNASDAQ市場に課せられた命題なのかもしれませんね。
■節目まであと1.7%
毎日恒例の投資信託の収益更新ですが、昨日も上がりました。
節目の収益50%まで、あと1.7%ということで、視界に捉え始めました。
といっても、1.7%というと大きな上昇ですから、1日2日ではどうにもなりません。
これだけ短期間で急上昇しているのなら、ボラティリティが高くなっても不思議ではありませんから、ここからも市場を見ながら、バイアンドホールドを続けるまでです。
最近は上昇一辺倒なので、上がることが普通になってきているのは危ないと思っています。
これはテクニカル面というよりも、意識面です。
個人投資家は株価が上昇するのを期待して投資するわけですが、リスクを取っているのも分かっています。
投資をしている以上、元本割れの恐怖と戦いながらガチホを続けているわけですが、最近は毎日上がっているので、そのリスクを忘れてしまっている人も出てきていると思います。
あくまで投資はリスクプレミアムを享受しているものなので、マイナスになることは普通なわけです。
投資すればすべて儲かるなんて妄想はあり得ません。
上がる時があれば下がる時もある、下がる時もあれば上がる時もある。
株価が右肩上がりなのは、あくまで、上がる日数の方が下がる日数よりも多かっただけであり、6:4ないし7:3くらいの確率でしか、上がっていかないということです。
最近は8:2とか9:1くらいの上がり方をしているので、ちょっとあり得ない上がり方をしているってことは認識すべきことです。
■上がり続ける恐怖との闘い
今夜のCPIですが、私の感覚では、織り込まれているような感じがします。
パウエルさんは、このCPIのデータを分かったうえで、議会証言していると思いますから、インフレが落ち着きだしていることを織り込んでいると思います。
なので、CPIでネガティブサプライズは無いような気がしますし、株価に対してもポジティブサプライズにはならないような気がします。
投資をしている以上、右肩上がりで、毎日資産が増えている方が楽しいと思いますが、毎日上がり続けると、これはこれで不安なものです。
いつ暴落がくるのかな?
いつ大きな調整がくるのかな?
この利益を確保したいな。
この利益が無くなると嫌だな。
このような想いが出てくることになります。
バイアンドホールド民は、この感情を乗り越えなくてはいけません。
今日のCPIは気持ち落ち着かせて発表結果を見たいと思います。