先日、あるネットの記事に目が留まりました。
その記事は、「投資信託は長期保有が正しいのか?」という内容です。
特に「アクティブファンドに信託期間無期限は無責任すぎる」と書かれていました。
ちょっと面白い内容だったので読みました。
私のような弱小個人投資家は、なぜ投資信託を選択するのか?
そして、長期保有である意味について考えてみたいと思います。
あくまで私個人の意見です。参考程度でお願いします。
■投資は長期保有
私は、投資信託は長期保有するべきだと考えております。
ただしそれは、「投資信託」に対してのみ特化しているのではなく、別に個別銘柄の「株式投資」でも同じだと思います。
株式投資は、インカムゲインとキャピタルゲインを受け取り、再投資を繰り返すわけですが、途中で降りてしまったら、複利の効果は止まってしまいます。
したがって、運用は長期保有が正しいと思えます。
しかしながら、私のようなド素人の弱小個人投資家に、有望な銘柄選択ができる技能があるのかどうかという点です。
自分に自信がある人は、是非とも個別銘柄を選択すれば良いと思っています。
ただ、株式投資は長期保有するべきだと思いますが、個別銘柄を長期保有するべきかどうかについては、いささか疑問があります。
個別銘柄をいつまでも大事に持っていても良いことはないです。
割安株でもなく、有望でもない株をいつまでも積立投資していても未来がないです。
成長株でも割高株になってしまっている銘柄に、積立投資をしていても株数を増やすことはできないですし、平均取得単価を吊り上げるだけです。
このような銘柄選別作業を自身で全てできるという人は、自分でやった方がリターンが大きいのは確実です。
しかし、プロでも難しい銘柄選別を個人でできないので、投資信託というものがあると私は認識しています。
よって、「『投資信託』でも『個別株投資』でも、投資をする限り長期投資をしなければ意味が無い」と私は思っています。
株式投資は、『安い時に買って、高い時に売る』のが基本中の基本であることは間違いありません。
ただし、今の株価は安いのか、高いのか、なんて素人が分かるほど簡単なものではないと思うのです。
毎日マーケットと対決しているプロですら、判断を間違えるくらいですからね。
したがって、投資をしている限り、世界は成長して、インフレになっていくことを前提に継続投資することが望ましいわけです。
■アクティブファンドでも長期保有でいいんじゃない?
アクティブファンドの無期限は確かに無責任なのですが、それは、長期運用が無責任だということではないと私は思っています。
ひふみ投信などが良い一例になるかもしれませんが、ファンドに大きな資金が継続的に流れ込んでいくと、身動きが難しくなるわけです。
ひふみ投信の場合は、決まったテーマファンドなどでは無いので、身動きはそれほど苦しくなさそうに見えます。
ファンドは、最初に決めたコンセプトから外れるわけにはいかないので、純資産総額が増えて運用が難しくなったら、いったん新規受け付けは中止というのはあると思います。
また、目論見書どおりの運用ができなくなったら、ファンドを閉じてしまうのも一つの方法かと思います。
身動きが容易なアクティブファンドで、パフォーマンスも良いアクティブファンドは、是非とも無期限並みに頑張ってほしいと考えています。
「つみたてNISA」によって、「長期保有はインデックスファンド」という認識となるのは、私は少々間違っていると感じます。
金融庁によって、20年間という非課税長期運用ができるようになりましたが、それはインデックスファンドでなくても良いと思います。
「つみたてNISA」の認定商品にインデックスファンドが多く、アクティブファンドが少ないことで、金融庁がインデックスファンドを推奨していると誤解されるかもしれません。
しかし、実際は、本来はアクティブファンドで「つみたてNISA」に認定してほしかった運用会社が、金融庁が厳しい要件を課したから、インデックスファンドを乱立させたというのが正しいと思います。
手数料の面からは、インデックスよりもアクティブの方が高い手数料を取れるので、本当はアクティブファンドを買ってほしいはずです。
この点においては、いわゆる地雷ファンドを我々のような素人個人投資家が掴まないようにしてくれたという点で、金融庁のファインプレーだと思います。
■インデックスとアクティブを選ぶのは好み
私自身は、当ブログでも紹介しているように、インデックスよりもアクティブファンド派です。
インデックスファンドの方が、手数料の面でも、銘柄選択の面からも、リスクが小さくなるのは明確です。
したがって、もし、個別で投資信託の相談に乗るのなら、私はインデックスファンドを勧めます。
ただ、心の中では、アクティブファンドの方を推したいと思っています。
それは、インデックスファンドは本当にインデックスなので上下は市場が決めることになりますが、アクティブはアウトパフォームしたり、下げ局面で守ってくれたりします。
しかし、アクティブファンドであれな何でも良いかというわけではなく、様々な情報を取ったり、最後は自分の感覚で判断することになると思うのです。
そんなファンドの選択すら面倒だと思う人は、インデックスファンドを買った賢明だと思います。
アクティブファンド派といっても、現状の私の考えはちょっと変なこだわりがあります。
米国株はインデックスファンド派です。日本・欧州・新興国はアクティブファンド派です。
米国は右肩上がりだからインデックスが良いと思っていて、その他の国々は成熟国であることと成長の罠の観点でアクティブが良いと思っています。
■肝心なのはアクティブファンドの運用方針
アクティブファンドに関しても、私の投資家から目線からすると、長期保有は正しいと思っています。
ただし、アクティブファンドの場合は運用責任者やファンドマネージャーの交代、運用方針の変更は気を付けておく必要があると思っています。
インデックスファンドの場合は、市場の指標をベンチマークにして、一致させることが目標なので、かい離だけを気にしておけば良いです。
アクティブファンドは、インデックスをアウトパフォームすることが大きな命題の一つですから、運用者の判断が肝心だと考えています。
私の場合、できれば、運用者の顔が見れるファンドに投資をしたいと思っています。
「ひふみ投信」「セゾン投信」「コモンズ投信」が分かりやすい例で、運用責任者が前に出てくれているので安心ですし、方針が分かりやすいです。
対して、「ラッセル・インベストメント」や「ジェイリバイブ」は私も積立投資をしていますが、分かり難いなという印象があります。
実績があるので、積立をやってみようと始めていますが、これも一つの勉強だと考えています。
「どのようなアクティブファンドが長期投資に向いているのか?」
実際に自分で投資をしてみて、そして、何らかの答えが見つかってくるのかも知れないと考えています。