これぞブルトラップなのか?
昨日の米国相場は、プレマーケットが良かったので、同じ調子で2%程度の上昇があると思っていました。
けれども、結局は大きく上がって、それを吐き出して、下落して終了となり、最終的には月曜日の終値付近で引けています。
下落からの切り返しにはブルトラップがあると言われていますが、それがまさしく見えた相場になったような気がします。
理由は何だったのか?
明確な理由は意見がバラバラなのですが、10年国債の入札が軟調だったとか、スーパーマイクロコンピューターの決算の影響だとか、地政学リスクによるものとか、理由を上げればキリが無いと思います。
まあ、表面上に出ない理由として、投資家の心理ってものがあるのでしょうね。
やはり直近の急落があったからこそ、ここで上げても良いのか?って意識が働いているといいますか、バリュエーション的に見極めたいという想いもあるような気がします。
一気に切り返しというのは、売りを仕掛けている機関投資家もいますし、逃げ遅れてタイミングを図っているひともいるでしょうし、なかなか難しいのかもしれません。
世界同時株安になってしまっていますから、周りの国々の相場環境もあるでしょうし、それこそ、地政学リスクによる原油高騰も理由の一つになるでしょうし、これらを少しずつこなしていきながら、下落を揉まないといけないような気がします。
この状況下をブル相場の調整だという人もまだいますが、これが本当に調整で終わるのかどうかは、まだ分かりません。
9月の雇用統計までは、まだ日数があります。
そうなると、この調整は長くなる可能性もありますし、もしかすると、S&P500の約10%マイナスから20%マイナスへ進んでいくかもしれません。
この辺り、一旦購入したポジションを維持するのか、それとも、キャッシュポジションを厚くしておくのか、これは投資家それぞれの戦略であり、何が正解なのかは結果が出ないと分かりません。
正しいことをした人が勝つのではなく、買った人が正しかったのです。
大事なことは、相場から退場するような状況に追い込まれないこと。
それは投資ポジションを厚くしても、キャッシュを厚くしても、どちらでもリスクはあります。
だからこそ、自分のリスク許容度や資産額に合わせて、最良の選択をするしかないということです。
■個人投資家は休むことができる
投資信託の収益は、ひさびさに反発したような気がします。
といっても、最高値からすでに30%以上のマイナスを被っています。
1ヶ月でマイナス30%になったからといって、ここから1ヵ月で元に戻るような気もしません。
これが長い戦いになると感じている理由です。
円高株安のダブルパンチをもらった日本人投資家にとって、元の水準に戻すには円安株高のダブルアッパーを見せなくてはいけないのです。
これはなかなかハードルが高そうだとは思いませんか?
楽観的な人は、あり得るんじゃない?って思うかもしれませんが、私のような慎重派はうーんって思ってしまいますね。
個人投資家は機関投資家と違って、慎重に、かつ、休むこともできますからね。
退場しなくても良いような投資戦略をしっかりとやっていくまでです。
■撤退を余儀なくされないことが、何よりも大事
ここ一ヶ月は、相場のイロハを学べています。
私自身、最高値の資産からもうすでに400万円以上、500万円に迫る感じでマイナスになっています。
うまく利確していたら、今より400万円以上の資産を持って、相場から逃げられたのかもしれませんが、そんな簡単な話ではありません。
機会損失と右肩上がりのチャートを眺めていて、ここで一旦全売却だ!なんてならないんですよね。
出来て、少し利確をしてキャッシュポジションを高めておくか・・・っていった程度です。
今回は、私も利確のタイミングは何度もあったのですが、やはり上昇が取りたいというスケベ心が邪魔をして、利確をせずに行ってしまいました。
何度も、これは上がりすぎじゃないか?って思ったことはあったのですが、やはり機会損失が怖かったんですよね。
それに、ここまで下落するとは思いもしなかったので。
令和のブラックマンデーも見れましたし、ガチホの精神、利確の重要性、これらを一気に学べた一ヶ月になりました。
そして、何よりも良かったのは、今の時点で相場から撤退を余儀なくされていないという点です。
投資は継続してこそ意味があるものです。
市場から撤退してしまうと、もう二度と訪れない人も多数いると思います。
ここが正念場です。
相場が上がっている時には高揚感に満ちあふれていますが、このような相場で耐えることも必要だと思っています。