先日、とある書籍を読んでいた時に感じたことがありました。
その書籍のメインテーマは受験に関することなのですが、内容の一部に、修士課程までと博士課程の違いについて語られていました。
小学校から修士課程までの期間は、教科書に書かれている正解をひたすら勉強する、博士課程はこれまでにないものを研究する新規性が必要となるということです。
学校は職業訓練校ではないので、将来の仕事に必要なスキルとは直接的に関与しない勉強も必要となってくる。
また、正解を追いかけるばかりの修士までの勉強と、仕事をして何か新しいものを作り出す仕事する場合、スキルが真逆になる。
よくある事例では、受験勉強は非常に優秀で成績も良いのだけど、大学での研究や仕事になるとパッとしない人がいる。
これは、受験勉強では教科書に書かれていることを疑わずに勉強することが必要となるが、研究では基準から一つ飛び出たものを追求することが必要となるので、常識というものを疑う必要性もあるということです。
これを読んでて、なるほど、と思いました。
私の中では薄々とは気づいていましたが、これをまじまじと文章で読むと、大学の過程ってやはり複雑だなと思えてなりません。
偏差値や名前だけを追いかけて、志望校を決めてしまうと、自分のやりたいことに合っていない学部や研究室に入る可能性は十分にあります。
大学受験までは正解を追求する勉強だけで良かったので何も気にする必要はないですが、実際に大学に通ってみると、そんな簡単な話ではないということです。
日々の勉強の仕方、学問に対する考え方、大学学部の選び方、これらを総合的に考えておかないとミスマッチは起きやすいのではないかと感じます。
■私自身は化学しか得意ではなかった
私自身の学生時代の話になりますが、私は勉強が得意ではなかったです。
理科系の科目は好きだったのですが、英語が大の苦手で、いわゆる頭が偏った生徒でした。
高校のある先生が、「この学校にいる生徒は、何かしら苦手な教科、不安な教科を持っている。だから、自分の得意な教科を生かして大学に進学するべき」と教えてくれました。
当然、主要教科は平均的に成績が良い訳ではないので、行ける大学のレベルの二流が最大で、いわゆる難関大学へ進学することはできなかったです。
それでも、自分の得意教科といいますか、好きな教科をいかした受験をするので、学部・学科も必然的に自分の得意分野になってきます。
実際、私は理科さらには化学しか得意では無かったので、学部・学科選びにそれほど苦労することは無かったですし、大学に行ってから自分のしたいことを考えようという余裕もなかったという感じです。
化学を中心に学べる学科に進学しましたし、必然的にそれしか興味がないですし、それしかできないという感じですね。
自分の得意分野ややりたいことをできるのは良いのでは?と客観的には感じられると思えますが、実際はそんなに甘くなかったですね。
■結局、英語は必要です
私は理科が好きで、化学しかできなかったので、その分野を強みとして大学選択・学科選びをしましたが、実際、大学に通ってみると、化学しか興味がないことがこれだけ大変だとは思いませんでした。
当たり前ですが、大学の1年、2年というのは一般教養の授業が多いです。
私が通っていた大学は比較的単位の取得が自由だったので、何をとっても卒業単位に認めてくれる感じでしたが、それでも、理科系の単位だけでは卒業単位は揃いません。
なので、仕方なく、数学や英語などの一般教養も取る必要があるのですが、これが全く授業に付いていけずに大変だったです。
進学校でしっかりと勉強している友達を捕まえては、高校で習うことをなどを教えてもらっていました。
そうしないと、大学の授業なんて理解不能なんですよね。
■やりたい学部・学科に行くべき
これだけでは当然留まらず、研究室に所属して研究をしている時もかなり困りました。
一番はやはり英語ですね。
研究論文って当たり前ですが、英語が中心なんですよ。
日本語の論文もありますが、研究室で日本語の論文を読んだり、書いたりすることなんて許されません。
なので、研究室に所属してから、英語でどれだけ苦労したことか。
英文が読めないって本当に辛いですよ。
それでも私は修士課程に行きましたが、3年間が地獄でした。
普通なら学部卒にすると思いますが、これが私だなと思える、苦労の中に突っ込んでいくという。
それでも、研究自体は楽しかったですね。
実験操作が面白いので、英語ができなくても、研究開発ってものに魅了されましたし、職業もそのような開発職に就きたいと思ったのです。
それでも英語は絶対に必須なので、どれだけ英語が苦手でも勉強すべきです。
書籍の話から、私の学生時代の話に飛んでしまいました。すみません。
大学で何をやりたいかを考えながら受験勉強することも大切ですが、自分の好きなことを追求するのも一つですよね。
けれども、何であっても英語は必須です。(笑)