全国学力テストの中3の理科が正答率5割を下回ったというニュースが出たので、ちょっと調べてみました。
全国学力テストは毎年、小6と中3で行われているようですが、理科や英語は毎年ではないみたいです。
国語と数学は毎年のようですが、理科と英語は3年に1回ということで、実施される年とされない年があるみたいですね。
新型コロナの影響で、理科の実施が4年ぶりになったということでした。
今回の問題は新学習指導要領に基づいた内容だったようで、理科の問題と正答率に注目されたみたいです。
■中3理科の正答率の低さの原因
正答率が低いとか、探究的な問題の間違いが目立つとか、そのような記載が多かったので、どのような問題なのかなと興味が出てきて、調べてみました。
今はインターネットで問題が掲載されているので楽ですね。
理科の問題を見てみると、まあ確かに正答率が低くなってもおかしくないなという問題の出し方でした。
そもそも学校の定期テストの問題というのは、一行問題というのが多く、たとえ考えさせる問題でも文章を使った問題が多いです。
今回の全国学力テストの問題は、ほぼすべての問題でイラストが使われており、そこに説明文や会話文が散りばめられているので、生徒からすると、まずは読解力でソートされるでしょう。
理科の知識の問題の前に、何を言っているのか、理解ができない人もいると思います。
聞かれている問題はそれほど難しくはないのですが、引っ掛けが多いですね。
理科を単純に知識だけで乗り切ってきた人は、このような引っ掛けでは正答できないと思います。
問題文の読み取りと、聞かれていることの意味、回答の引っ掛けに気づくかどうか、そこが重要なのだと思います。
まあ、このようなテスト形式で高得点を取るには、日頃から練習をしておかないといけませんが、普通に学校に行って、定期テストを解いているだけでは無理でしょうね。
そのように私は感じました。
とはいえ、次回の理科の実施は3年後のようですから、来年や再来年に受験する人は関係ないかもしれませんが、インターネットで問題は出ているので、実力試しの意味で解いてみるのは良いと思います。
娘が中3になった時には、理科の問題を解かせてみようかなと考えています。
■都道府県別の正答率でちょっと思うこと
娘は中2なので来年の実施教科が気になりますが、おそらく、国語・数学・英語ではないかと思います。
いきなりテストを受けても高得点は難しいと思いますから、過去問で練習しておくのも一つではないかと思います。
というのが、都道府県別の正答率が出ているのですが、秋田・石川・福井の正答率が高いです。
偶然かなと思っていたら、毎年高いのです。
この3県が特に優秀な生徒を輩出しているとは聞きませんし、東大生が多いとも思えませんし、突出して正答率が高いのをキープしているのを見ると、おそらく準備しているのでしょうね。
過去問は誰でも手に入るわけですから、学校から事前練習として配布していると思われます。
そうでもしないと、全国平均より10ポイントも高い正答率をキープできないと思われます。
このテストが調査の一環ということで、成績には入らないことが名言されているわけですが、都道府県別として先生が気にしているのであれば、調査としての基準が気になりますね。
準備することは別に悪いことではないですが、都道府県間や学校間で準備が違うとなると、平等性や統計精度に影響があると思います。
■変わった角度の問題もやる価値あるかも
念のため、国語と数学の問題も確認してみましたが、国語はそれほど変わった感じには見えませんでした。
数学も問題数が少ないので、難しい印象は無かったですが、理科と同じようなイラストの文章題が出ているので、その辺りは取っ付きにくい問題になっている可能性も考えられます。
いずれにしても、普段の定期テストの問題の質とは違っているのは確実です。
塾の模試テストなどでも出そうにない問題の出方ですし、おそらく入試でもこのような問題は出されにくいと思います。
というのは、問題の内容は簡単なのに、イラストや複雑な言い方によって、難しいように見せかけている問題だからです。
なので、合否を決める入試では使いにくいと思うのです。
けれども、このような形式の問題が、本当のところは必要なことだと思います。
社会人になってから課題に出てくるのは、意外とこのような簡単な事例であって、複雑な知識を問われることが少ないです。
点数をバラつかせ、合否を決めるテストだから、各種の難しい問題のテストになっているのですが、本来は、このような事例を対処する知識を身に付けているのかが、生きていく上では大切なのだと感じます。
面白い問題を久々に見ました。
調査のためのテストのようなので、気楽に受けることもできますが、それなりに勉強しておくことで、角度の違った問題に対応できるのではないかと感じます。