なんでも道しるべ

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確定拠出年金の運用先に「元本確保型」の偏っている問題。それは仕方ないでしょう・・・

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確定拠出年金の運用先として「元本確保型」を選択している人が半数いるというのが問題となっているようです。

確定拠出年金は企業型と個人型がありますが、企業型は特に元本保証型を選択している人が多いとのこと。

まあ、問題にするのは良いのですが、結局は自己責任ですからね。

今日は、確定拠出年金について少し書いてみます。

■元本確保型に偏らない制度構築

確定拠出年金は企業型と個人型があります。

企業型は大企業中心に導入されていますが、個人型はiDeCoにより一気に拡大しつつあります。

元本確保型に偏ってしまう原因としては様々の憶測があるようですが、一つとして、デフォルト商品が元本確保商品であるということです。

いわゆる定期預金などですね。

デフォルト商品というのは、最初に初期設定されている商品で、運用指示者が商品を選択しないことで、デフォルト商品となってしまっているということです。

ここに一つ気になるのが、「商品を選択しないからデフォルト商品になっている」という点です。

本当に、選択意志がないのか、それとも、デフォルト商品を選択しているから何もしないのか、ということです。

それを見極めるために、デフォルト商品から自ら選択するように促すということと、デフォルト商品そのものをリスク商品に変更するということです。

自ら選択するように促すことで、「商品選択を忘れていた」という人には選択を迫れることになりますね。

あとは、デフォルト商品をリスク商品に変更することで、どうしても「元本確保型にしたい」と思っている人は、自らの意思で元本確保型を選択することになるでしょう。

そのような動きがありますが、一方で、デフォルト商品を変更できない事情もあるようです。

特に企業型は、リスク商品による損失が起きた場合にだれが責任取るのか?という話になるとのことで、反対意見も多く、デフォルト商品は元本確保型のままというところが多いようです。

■確定拠出年金で運用する真の目的は?

私の場合は、確定拠出年金は企業型がないところに勤めていますので、個人型(iDeCo)で運用しています。

個人型しか知らないことを前提に話しますが、元本確保型が根強いのは仕方ないことだと思います。

そもそも、日本人は貯金が大好きな人種であり、そのような教育をされてきた事情もあります。

また、iDeCoの場合は、運用益の非課税よりも、拠出金の非課税の方が強くコマーシャルされています。

資産運用や投資に興味がない人も、所得控除を目的にiDeCoに加入する人も少なくないはずです。

そのような人に、リスク商品を勧めるのは、非常に大変なことかもしれません。

年金減額リスクは目に見えている状況で、苦渋の策での老後資金確保のためのiDeCoであるというのは、世間が承知の上です。

そのなかで、個人資産を増えるかもしれないということだけで、リスク商品の選択を後押しするのは、やはり運用指示者にとっては判断が難しいのでしょう。

老後資金確保が第一目的であるのなら、できるだけ元本確保型を選択したくなる気持ちも分からなくもありません。

■自ら考え、自ら選択する

私の個人的な感覚として、リスク商品を選択しようと試みる人と、元本確保型で納得できる人の大きな差は、目標ステージが違うからだと思っています。

私のように、資産1億円を目指していると、インカムの貯金だけでは到達しないというのが計算上でも分かりますし、リスク資産をうまく活用することを考えるわけです。

逆に、「老後に最低限の生活資金となれば」とか、「税金対策としてのiDeCo」だと思っている人は、元本確保型で十分満足なのだと思います。

私が思うに、元本保証型で十分と考えている人に、中途半端にリスク資産を勧めるのはかなり要注意だと思うのです。

なんせ、リスク商品を選択しての資産運用には、当たり前ですがリスクが伴います。

そのリスクを、自分のリスク許容度に応じた商品を選択しないと、その人の精神や生活に大きな支障を与えるだけでなく、もしかすると人生にまで影響を与えかねません。

私も以前までは、「インフレ対策に株式投資をやった方がいいよ」と言っていたことがありましたが、今は、一切勧めないようにしています。

なぜなら、自分自身でもいまだにリスク許容度が分からないです。

リスク許容度は頭で考えても分からないと思っています。

「考えるより、まずは実践してみる」というのが重要で、情報は伝えることはできても、最後の一押しは他人ではなく、自分でやるべきものだと思うのです。

それが「リスクを取る」ということだと思いますし、「リスクを取った者がリターンを得られる」わけです。

安易に他人のおすすめでリスク商品を選択するような人は、退職金などのまとまった金額を手にした時に、銀行に騙されて手数料地獄に陥ることもあるかもしれません。

自分のためにも、その人のためにも、リスク商品の選択は自分で考えて、自分で決めなくてはいけないでしょう。

国ももう少し、iDeCoの仕組みを考えた方が良いかもしれませんね。

税金対策に偏りすぎていませんかね?(まあ、私は節税できて嬉しいので、このままが良いですけど・・・)