少子高齢化と大学進学ルートが多様化したことから、中学・高校の選択肢がかなり増えました。
私が学生の時などは、公立至上主義の社会に住んでいましたので、言い方が悪いですが、公立善、私立悪みたいな教育を受けてきました。
今となっては、それは全く間違っているということが実感できましたが、私立の選択肢があると、大学進学への道筋はかなり増えたと思います。
それに加え、高校就学支援金などの制度が拡充したことから、どうせ私立大にいくのなら、高校から私立に入れて、エスカレーターを狙うという発想もできます。
特に、受験でドキドキしたくないという親は、高校からそれらのルートに入れてしまおうと考えるのは普通です。
私も正直、それでも良いのではないか?と思っているのも事実です。
受験は長い上に、挑戦して失敗したら、親子共にボロボロになるので、楽をしたいという発想になります。
けれども、子どもに直球で反対されてしまいました。(笑)
■希望の就職を叶えるなら東大・京大へ
小学6年の娘には就職したいと考えている企業があります。
誰もが知る大企業です。
小学生の夢なので、成長と共に変わるかもしれませんが、今はそこに就職したいと願っているようです。
私の口癖で、「自分が就職したい企業に行きたいのなら、東大・京大に行かないと難しいよ」と言っています。
それ以下の大学だと、「自分は望んでも、企業が選ぶことになる」と言っています。
現実、大学生になって、自分自身が何をするかで、就職先なんて変わるものですが、根本的には学歴と偏差値がものをいうのも事実だと思えます。
ゆえに、東大や京大を狙うことは間違っていないと思うのです。
■中堅私立に甘んじて特別推薦で進学するのも有り
ただ、私の子に限って、東大や京大に進学できるなんてあり得ないとも思っています。
遺伝子の問題で、そんなに賢くならないだろうと思えるからです。
そうならば、少しでも、希望の就職先に近づけるように、関東であればGMARCHや関西であれば関関同立などに進学しておけば火傷しないだろうという発想になってしまいます。
そして、これらの私大であれば、中学・高校からの指定校推薦や学校特別推薦を使えば、受験勉強で苦労せずに進学することだって可能です。
また、私大も学生数を確保したいので、特別推薦枠をバラまいている事実も知っています。
そうであるのなら、中学や高校から、どの学校に行っておけば楽できるということです。
子どもにとっても受験戦争が無いということ、親にとっても受験のドキドキ感を味合わなくて良いということです。
私自身もその甘い誘いに乗りそうになり、娘に私立の中学受験をするか?と提案しました。
■私立ルートに乗ると降りにくい
私立の中学に行くと、そのまま高校も上がることになります。
偏差値トップ校ではないので、中堅私大への指定校枠を狙った学生生活になると伝えました。
それだと、大学受験も必要でないし、それなりの学歴が得られるので、もしかすると、就職したい企業へ行けるかもしれないと言いました。
娘の直球回答は、それは嫌だということでした。
東大・京大を狙える可能性があるのなら、もう少し頑張りたいということでした。
おそらく、頑張って勉強しなくなる可能性が高いと言っていました。
最終的には、高校受験の時にもう一度考えようということになりました。
■娘に嫌だと言われたので、もう少し見守ります
娘にとっては珍しく、これまでは私がアドバイスするとおりに勉強方針を決めていましたが、東大・京大への進学可能性は潰したくないようです。
周りの親の話を聞いていると、エスカレーターで大学に行けるのであればという考えで、中学受験や高校受験で私立を考えるのも多いようです。
ある意味、親心で子どものことを考えた選択でもありますが、一方で自分が受験戦争から逃れたいという願望でもあります。
我が家では、学校選びや勉強の仕方などを話し合う機会を多くとっていますが、あまり話をしない親子であれば、子どもの望みや希望と違う進路を決めてしまう可能性もありそうです。
案外、楽な方向に流れるかなと思いましたが、意外と勉強する方向を望んだのは驚きました。
まあ、中学にも行っていないので、これからの勉強がどれだけ大変かなんて知らないからかもしれません。
ただ、一度は自分で東大・京大を目指すと言ったので、中学3年間はそれに向かって猛進すると思います。
高校受験の時に、偏差値トップ校に行けるか、それとも、無謀な挑戦だったのか、によって、方針転換できるのではないかと感じています。
なかなか、有意義な会話が親子でできました。