英語のレベルが一気に上がってきましたね。
2021年度から学習指導要領が変更になったのは周知ですが、その影響を考えていないひとは結構多いのかもしれません。
私自身も変更点はある程度把握するように努めていましたが、実際にテストなどへはどのような影響があるのかが不明でした。
おそらく、塾の先生も悩みや戸惑いがあるのかもしれませんが、今回新中2の模試テストで一気にレベルが上がったのは驚きました。
対応できている生徒と点数が取れなかった生徒が二分してしまっています。
この変化に対応するのは、一つしか方法ありません。
幼少期から英語をやり始めるってことです。
現行の学習指導要領では小3から英語活動開始で、小5から評価が付く英語授業が始まりますが、そこから始めていると、中高の英語のレベルにはついていけない可能性が高いです。
英語が数学化していっているような気がします。
■英語の新学習指導要領の影響
2021年度から学習指導要領が変わったことにより、中学の時に学ぶ内容が増えました。
実際には単語数がこれまでの1200単語から2500単語に増えました。
文法も高校から現在完了進行形と仮定法が降りてきました。
これらの要因から、中学のカリキュラムが少しずつ早くなっている感じです。
学生本人はあまり気付かないのかもしれませんが、親の私からすると、かなり勉強量が増えているような感じがします。
また、中1の段階はちょっと早いなという感じだけだったのですが、中2のカリキュラムに入ってから、最初の模試テストで驚きました。
これまでのテストのレベルから急激に上がっているのには、本当に驚きました。
娘自身は、自分がテストで点が取れないので、ビックリしていましたが。
客観的に判断するには、過去のテストの得点と偏差値の関係を見れば良く分かります。
もちろん、学年によって、英語の出来は違うのかもしれませんが、母数は7000人くらいいるなかでの偏差値なので、この辺りの違いは無視できると思います。
■今年と去年までの偏差値の違い
中2の第1回公開テストの今回(2022年)の得点と偏差値の関係、対して、去年までの得点と偏差値の関係を示してみようと思います。
分かりやすいように、80点を取った場合の偏差値を示します。
まずは、今回の2022年分です。
2022年・得点80点・偏差値70.7
対して、去年までの得点と偏差値の関係です。
2021年・得点80点・偏差値48.1
2019年・得点80点・偏差値54.4
2018年・得点80点・偏差値58.8
2016年・得点80点・偏差値64.2
これらの年度の偏差値をみると、一目瞭然なのですが、今年のテストが一気に難化したことが分かると思います。
昨年は80点と取っても偏差値50以下だったのですが、今年は80点を取れば偏差値が70を超えています。
実際、今回は平均点が39点ということで、かなり低かったので、英語の二極化が起きました。
過去の推移を見ていると、徐々に偏差値が下がっているということから、生徒の英語の能力が年々あがっていたのだと思います。
それが一気に偏差値の領域が変わったということで、テストのレベルが一気に上がったという事です。
おそらく、生徒の英語力は変わっていないと思いますし、どちらかというと去年より上がっていると思いますから、テストの難化が最も効いている要因だと推測できます。
その原因は、学習指導要領が変わったことしか考えられません。
■まずは英単語から対応していく
これからの中学生は、新学習指導要領に合わせた勉強をしなくてはいけなくなりました。
まずは、何よりも単語を覚えることです。
これまで単語量の2倍となった2500単語ですから、これまでと同じ勉強法だと確実に点数が取れないです。
特に、大きな違いといえば、これまでは選択肢だった問題が、記述式に変わっているということがあります。
スペリングもしっかり勉強しなくてはいけないです。
また、私が感じるのが、塾と学校の意識の差、授業とテストの違い、学校の定期テストと塾の模試テストのレベル差です。
授業に付いていけているから良いとか、学校で特に苦労なく勉強できているからとか、学校の定期テストで点数が取れているか、など、このような甘い体制をしていると、模試テストや入試などで足を引っ張る可能性が十分に考えられます。
特に、偏差値の高い高校の入試と学校の定期テストの差は、これまでよりもさらに広がったと思います。
トップ校の入試では学習指導要領に沿ったテストに変えていくはずですが、学校の定期テストは先生の意識が変わらないとなかなか難化していきません。
生徒自身も今は過渡期なので、自ら英語学習をしていないと、急に新学習指導要領に適合した勉強法に付いていけないと思われます。
まずは単語だけでも良いので、高校生1年生くらいまでで覚えるべき単語量を中学生でも個人的に覚えていくべきです。
そのような意識を変えた人が、この英語の変化に付いていけるのだと思います。
そうしないと、高校入試および大学入試で英語によって痛い目に合いそうな気がします。