最近思っているのが、計算力のある人、具体的には計算が速い人というのは、賢い傾向にあると思いました。
計算が速いから賢いに決まっている、と思うかもしれませんが、事はそんな単純な話ではなく、計算が速いことによるメリットが勉強において大きいということです。
以前の記事で書いたような気がしますが、東大の数学の試験は、単なる足し算などの簡単なものを含めて、6000回の四則計算をするということです。
計算が速いということは、その分、試験の問題を解くスピードが速いということ。
時間は限られていますから、速く解ければ、その分見直しの時間も増える。
計算力、計算速度が速い人は、非常に有利だということです。
■計算速度が速い人が有利な点
計算速度が速い人は、解くのが速いからテストで有利、最後まで解ききれる、見直しの時間が取れる、などメリットが多いと言われます。
それは実際にそうで、テストにおいて見直しの時間は重要なので、計算が遅い人はギリギリまで解いてしまうので、見直しができない。
見直しをしたとしても、解き直しでもさらに遅いから、結局見直しも中途半端になります。
テストにおいて計算力というのは非常に重要です。
この点のメリットは非常に理解できていたのですが、最近は、日頃の勉強においても、計算力のある人が有利になっているのではないかと感じました。
■勉強効率が全く違ってくる
2人の学生がいたとします。
Aさんは普通の学生で、数学は得意でもないけど、不得意でもない。
Bさんは、数学が好きで、人より計算が速いです。
BさんがAさんよりも3倍の速度で計算が出来たとした場合、テストにおいては、約1/3の時間で解き終わることができると思います。
それだけではなく、そもそも、テスト勉強などの日頃の勉強でもメリットがあり、BさんはAさんの1/3の時間で勉強が完了します。
逆にいうと、BさんはAさんの3倍の数学の勉強ができることになります。
AさんはBさんに勉強量で負けないようにするためには、Bさんの3倍の時間の学習が必要になるということです。
1日24時間、1年365日、時間は無限では無く有限ですので、3倍の単位時間あたり勉強量がこなせるBさんは確実に有利ということです。
これが、計算が速い人が受験対策を有利に進められる理由です。
■他教科も勉強できるようになり賢くなる
計算が速い人は、数学の勉強時間を短くできる。
そのため、他の教科を勉強する時間が作りやすい。
よって、成績が上がりやすいということです。
私の感覚では、勉強量による成果の出方は頭の良い人ほど効率が良いと思っています。
それは、アウトプット中心の勉強をしている場合、勉強ができる人ほど、間違える問題が少ないので、間違え直しの量も少ないからドンドン先に進められるし、間違いが少ないのでやる気も続きます。
結局は、次々と新規の問題や良問にあたることができるので、勉強効率がよくなります。
問題と解いて半分は間違える人と、問題をといて1~2割しか間違えない人とでは、全く進捗具合が異なると思います。
それが勉強できる人が、さらに勉強ができるようになる最強サイクルだと思うのです。
■計算練習は思い立った時が吉
今回、計算が速い人が賢くなる理屈について考えてみました。
当たり前といえば当たり前の結論ではありますが、その当たり前がなかなか難しいです。
計算が速い方が良いと思っても、いざ計算練習をしようと思ってもなかなかうまく行かない可能性もあります。
小さい頃に公文に入れると速くなるという話はありますが、それも結局は個人差がありますし、本人にやる気がないと伸びません。
公文→計算が速くなるではなく、計算が速い人→公文経験という流れかと思います。
まあ、私の感覚では、英語と同じで、小さい時にその教科に浸しんでいたら、他人よりもできるようになっているから、自然と得意になり、好きになるというサイクルかと思っています。
計算が速い子というのは、小学校の算数でも、中学校の数学でも、周りよりも計算が速く、他人よりも優秀になる可能性が高いのではないかと思うのです。
そのためには、計算練習は重要です。
もちろん早い方が良いので、学年が浅いうちに取り組めればベターですが、思いついた時が吉です。
そこで計算練習をすれば、全然遅くはないと思っています。
小中学生のうちに計算が速くなっていれば、大学入試の勉強と試験中にはきっと有利になると信じます。