ひふみアカデミーで、ひふみ投信が新たに投資対象銘柄に入れたのが「VISA(V)」です。
ひふみ投信はVISAを買えるタイミングを待っていたということで、2月から起きている大幅調整を起点に、買付を実施しているということでした。
ひふみ投信の4月の中間報告でVISAのことが書かれていました。
素人的に私が見ても、この株価推移と純利益推移は凄い企業だと感じます。
■VISAへの投資理由を再確認
4月のひふみアカデミーでは、ひふみ投信の藤野氏曰く、Eコマースが注目を浴びているなかで、クレジットカードのVISAに注目しているということです。
特にVISAはクレジットカードの中では最大手ですし、アジアを中心にかなり普及が見込まれるという見解です。
クレジットカード会社は何社かありますが、近年はステータス用のクレジットカードよりも、便利さを追求した利用者が多いということで、適用範囲が広いVISAが良いとの判断だそうです。
中間報告の内容から抜粋すると、
- VISAがニューヨーク証券取引所に上場したのは創業から50年後の2008年。
- VISAは金融機関などの加盟店と契約を結び、ライセンスを提供している。
- アメリカン・エクスプレスやJCBなどの自社でカードを発行するクレジットカード会社と異なり、VISAは自社でカードを発行することがない。
- 加盟店から決済手数料を得ることで継続的な利益を確保している。
- 顧客の貸し倒れが発生するリスクがなく、60%前後という非常に高い営業利益率を維持しながら毎年のように売上高を更新している。
- VISAは、一般的は「VISAクレジット(事後決済)」だけでなく、「VISAプリペイド(事前決済)」「VISAデビット(即時決済)」など様々な決済方法をカバーし、ニーズに対応している。
- 2016年に日本で始まった「Apple Pay」は、VISAの「トークン」という決済に必要な情報を伝達する仕組みを利用している。
- 世界中で電子決済化が進む中、多様な世界の決済インフラを支えるVISAは、世界経済の成長と共に需要が増え続け、今後も順調に売上を伸ばすことが期待される。
確かに、VISAは自社でカード発行をしていないのですかね。
私自身もVISA単独のカードというものを持ったことがありません。日本で最初のVISAカードというブランドは持っていますが。
株価と純利益の推移のグラフが載っていましたが、惚れ惚れするくらいの右肩上がりでした。
(引用:ひふみ投信 2018年4月度 中間報告より)
■年会費がかかるクレジットカードの話(ここだけ話が少し変わります)
全く話が異なりますが、私が持っているVISA決済のカードには年会費がかかっています。
最近、年会費無料のカードが多く、さらにポイント還元率が高いカードも増えています。
以前、職場で、クレジットカードの年会費とポイント還元率の話になりました。
そうすると、私の持っているカードって、年会費もかかりますし、ポイント還元率も普通の分類です。
職場の人は、お得なクレジットカードに度々変えているらしく、いわゆるお得なクレジットカードを追っかけているという感じです。
私には全く興味が湧きませんでした。
理由は、クレジットカードの本来の機能は、決済代替であり、一番必要なことは「安全性」だと思っているからです。
というのは、我が家は家計の約9割はクレジットカードで支払っています。
したがって、安全性が乏しいカードを持っていたら、不正に使われそうになったときにストップ機能が働かない、そのブランドが不採算を理由にカード撤退することだってありえます。
これらの事件により、お客様センターとの面倒なやり取りや、カード番号の再連絡などをしなければならないことを考えると、年間数千円の年会費であれば支払っても全く気になりません。
実際に、妻が、価格のキリが良い物品を3回連続でネット購入したら、カードを止められたこともありました。
その後、本当に購入されましたか?と電話がかかってきたくらいです。
なぜ止めたかというと、キリの良い値段の物品を何度も購入している決済に不正利用が多いからという説明でした。
また、年間費無料+ポイント還元率が高いということは、それだけの利用客を集めなくてはいけません。
目標に達しなくなると、不採算性でカード中止となる可能性だってあるわけです。
長々と書いてしまいましたが、年会費を取られても安全性の高いクレジットカードを選択する理由は十分あると思っています。
■VISAが投資対象に優良企業である訳
VISAの配当利回りは0.6%程度であまり高くないです。
しかし、VISAには配当に現わせられない株主還元があります。それが自社株買いです。
先ほどの純利益の水準程、配当+自社株買いで株主還元していると聞いています。
VISAは上手な運営をしていると思います。
配当は「○○年連続増配」などといって、米国企業にはそれで注目を浴びている企業が多いです。
しかし、VISAのようなビジネスモデルでは、来年・再来年にどうなるか分かりません。
その際に、配当が落ちたり、利回りが低下したりすると、一気に株価が落ちるからだと思います。
VISAは自社株買いにより、株価で株主還元をしているのだと想像します。
つくづく思うのが、ひふみ投信はグロース株を見つけるのが上手だなと感じます。それが米国であっても調査がしっかりしていると思います。
高配当株式のグループでは、VISAは入ってこないと考えられるので、私のような素人ではVISAが優良企業であるという認識まで到達できないです。
ひふみ投信に運用を任せていることに自分自身に異論がないと思えた瞬間でした。