昨日の記事で、専業主婦志向と共働きに関する記事を書きました。
既婚男性は専業主婦派?既婚女性は共働き派?そのギャップは見過ごせない - なんでも道しるべ
昨日の記事では、結婚前後での共働きに関する考え方の違いを男女差でデータを確認しました。
今日は、そのデータに加えて、年収データを付加します。
そうすると、また一つ面白い考え方の違いが見えてきました。
(本記事のデータは、引用:未婚女性の「専業主婦志向」が実現困難な理由、東洋経済、荒川和久、18/2/23、から抽出しました)
■専業主婦の選択は本当に良い選択なのか?
まず昨日の記事のまとめですが、
男性のデータから、既婚は未婚よりも専業主婦派が多いということです。
自分一人の稼ぎで十分やっていける自信がある男性が未婚よりも多いのですから、凄い自信だと思いました。
女性のデータでは、男性の反対となりました。
既婚女性の共働き志向は一番高く60%を超えています。
結婚後、どの時点で意見が変わってくるのか分かりませんが、どこかで『私も働かないと』となるのだと勝手に考察しました。
■男性は夢と現実に悩みすぎ
ここに年収データを加えます。
年収は「300万円未満」「300~600万円」「600万円以上」と3段階に分かれています。
年齢のデータも欲しいところではありますが、記事にはデータが無かったので、ここでは年収と未婚/既婚の掛け合わせだけで考えます。
まず男性ですが、未婚の場合は、どの年収層でも共働き派が専業主婦派を上回ります。
専業主婦派が30~40%に対して、共働き派が50~60%となります。
昨日にも考察しましたが、未婚男性は共働きしてほしいという意識から、専業主婦に夢を抱く女性との結婚が遠のいているのかもしれません。
逆に、既婚の場合は、専業主婦派が右肩上がりしてきます。
専業主婦派が40~60%で年収が上がるにつれて上昇します。
反対なので、共働き派が55%程度から40%を切るまで下落します。
年収300万円未満の人は、まだ共働き派の方が上回っていますが、300~600万円の年収の層から専業主婦派が上回ります。
このデータの面白いところは、現実はどうこうでは無く、思いのデータであるということです。
既婚男性は心の中では、相手に専業主婦で合ってほしいという気持ちが強いのではないかと思います。
年収が300万円未満の人は仕方なく働いてもらっているという感じでしょうか。
そう思うのは、300万円超から専業主婦派が逆転するからです。年収が上がると、その「仕方ない」という感覚が薄れ、本来の「専業主婦であってほしい」という思いが上回ってくるのだと考察しました。
■女性は年収データで非常に分かりやすい
さて女性のデータですが、女性は本当に現実的だと思います。
女性の場合は、未婚/既婚に関係なく、年収の方が「専業主婦派」と「共働き派」に対する要素を占めています。
年収300万円以下の人は約50%程度で両者が拮抗しており、それは未婚と既婚は関係ありません。
そして、300万円を超えると、未婚/既婚は関係なく、共働き派が60%を超えて、専業主婦派が20~30%にまで低下します。
すごいデータだと思いませんか?
男性は夢と現実で悩んでいる思いがデータに直接出ており、考察するのに、データを何回も見直してしまいます。
逆に、女性は明確で、自分自身の年収が高ければ、「専業主婦なんてやってられない」という気持ちのようです。
男性の「専業主婦であってほしい」と女性の「専業主婦なんてやってられない」という感じから、今後の結婚・子育てについてはヒントが出ているような気がします。
■男は会社内で努力するよりも、家庭内で努力する方が良い!?
私は男性目線からしか書けないので、女性の意見は分かりませんがこのように考えました。
まず男性は、結婚する相手が、年収300万円を超える人であれば、専業主婦を押し付けてはいけないということです。
専業主婦を押し付けて、収入を片輪での生活を送ると、子育てをしながら生活のやりくりしている妻がストレスを抱え、自分に怒涛のごとく返ってきます。
勤め先の都合があるので、転勤などが多い場合は仕方ないのかもしれませんが、できることなら女性の働きたい気持ちを察してあげるべきなのかなと感じます。
会社内で地位を高めて年収アップの努力も分かりますが、ダブルインカムに勝る年収アップなんて、大企業の役員レベルだと思います。
そんな確率が低いところに一生懸命になるのであれば、家庭内の家事や子育てに力を注いで、家庭内の生活資金のやりくりや、ストレス面で円満家庭にする方が良いような気がします。
我が家が共働きの子育て家庭であり、私の経験から言うと、娘の出産時期の10年前よりも、現在の方が共働きの環境はかなり整っていると思います。
妻が出産するときは、産休は取れるものの、育休はほとんど取得した実績がなかった会社でした。
でも私の強い希望で、育休1年を取得してもらい、復帰してもらいました。
今では、その実績があるので、後輩の女性も、育休を取りやすくなっているようです。
会社内の人事や総務的な手続きでも、前例がないので最初は戸惑うことが多く、妻も対応が大変だったようですが、今となっては「続けておいてよかった」と言っています。
正社員を続けるのと、他の職場でパートから復帰するのでは、いろいろな面で違ってきます。
- 業務の慣れ
- 年収
- ポジションや役職
- やりがい
- 退職金
- 年金
妻の意見を聞いていないので私が想像したことを書いていますが、最近、妻が言うのは、「自分が正社員であることで年金が多いことに気づいた」とのことです。
私が妻に働いてほしいとお願いしたのは、自分自身が片輪走行で生活をやり抜く自身がなかったことも大きな要素の一つですが、妻に私の顔色を伺わないで好きなものを買ったりしてほしいと思ったことも大きなポイントです。
以前にパート勤務の人と話をしたときに、専業主婦で家にいると、夏にエアコンの電源をONにするのも躊躇すると言っていました。
生活資金が少ないとそのような点にも気を配らないとやっていけないようです。
無駄使いを推奨するわけではないですが、ひとりの人間として、自分自身で自立しておくというのは、結婚・子育てをしながらも必要なことだと思います。
当然、男性は、家事・子育てを妻に任せきりではなく、『自分もやるべきことをやる』という自覚が大切であることは言うまでもありませんけど。