子どもには学力を付けてほしいと思いますし、偏差値だって高い高校・大学に行って欲しい。
これはどんな親でも共通して望んでいることだと思います。
本人ができるか、できないか、親がサポートできるか、できないか、を別にして、可能であれば学力が高く育ってくれることが良いと思うはずです。
一方で、親子ですから、親は子どもに厳しくする部分もあれば、甘やかす部分もあります。
また、子ども自身も、親から甘えたい部分もあると思いますし、自立していきたい部分もあります。
親としては、学力を付けてほしいとともに、自分の子どもとしてできることをやってあげたくなるものです。
それが親なのですから。
けれども、子どもは親から自立した方が学力は高くなる傾向が強いみたいです。
親の方も、子どもにある部分は任せてしまう、言い換えれば、子どもを信用してやりたいようにやらせてみるというのも大切だということらしいのです。
各家庭で経済事情も家族構成事情も違いますから、何が正しくて、何が間違っているかなんて、誰にも判断できませんが、甘やかせて良い部分と、厳しくする部分、子どもに任せる部分、サポートする部分、これらを適切に判断することが大切なんだと感じます。
■受験会場まで誰と行くか
子どもが自立している方が、偏差値が高い大学を受験し、合格しやすい。
このように聞いたのは、何のエピソードかというと、「大学入試で親が一緒に受験会場にいくかどうか」という話です。
一般的に、受験って、一生に何度も何度もあるものではないので、子どもも必死ながら、親も必死なはずです。
なので、親も子どもの受験スケジュールに合わせて予定を立てているはずですから、受験日当日は一緒に受験会場に向かうなんて全く問題ないはずです。
むしろ、心配だし、受験シーズンは交通機関もすぐに止まるので、自分自身も安心したい理由から、受験会場まで一緒に行きたい親も多いのではないでしょうか。
しかしながら、東大受験生を見た時に、親が一緒に受験会場に来るよりも、本人だけで受験会場に向かっている方が圧倒的に多いようです。
なぜこのようなことになるのでしょうか?
■自立性と学力
東大受験者は、親と一緒に受験会場に行かず、自分自身で向かう。
これが今回の話の発端ですが、この理由として言われているのが、子ども自身が自立をして受験勉強に取り組み、親もそれを遠くから見守っているような任せている親子でないと、東大受験なんてそもそも無理なんだよって話なんですって。
分かるような、分からないような、感じがしました。
確かに、東大のような学歴最高峰の大学を受験するのであれば、子どもは勉学面では自立をしなければ続かないと思いますし、そこまで学力も上がってこないと思います。
東大を受験できるだけで、学力は最高峰レベルなので、頭も精神も自立しているのかなと思います。
一方で、実際の受験日になると話は変わると思うのですが。
やはり、受験日というのは何があるか分かりません。
東大となると何年も受験勉強して挑むのですから、その日の想定外のことで、これまでの受験勉強が一気に崩れるというのは、親にとっては避けたいことです。
それでも、親子で受験会場に向かわず、子どもだけで向かっている人が多いというのは、やはり親もかなりのメンタルを持っているということなのかなと思います。
■親のメンタルも鍛えないと
もう一つ、別の視点で考えてみると、東大となると学歴最高峰ですから、他の大学とは違って、都会の学生はもちろん、地方の強者達も受験をしに来るわけです。
地方から出てくる場合、東大受験に親も一緒に来るってケースもあるかもしれませんが、実家にも家族がいて、兄弟がいて、仕事もある両親の場合、受験のために何日も家を空けることができないというのも考えられます。
もちろん、東大受験なので、何よりも優先という考えもあるかもしれませんが、そこまでくると、受験生本人の自立性が半端ないですから、普通に考えたら断るのでしょうね。
そのくらいのメンタルの受験生が東大を目指して、合格を勝ち取っているのかもしれません。
受験となると、本人だけでなく、家族も巻き込んだ戦いになってきます。
偏差値の高い大学になればなるほど、何年もかけて受験勉強していますから、受験日当日は、本人だけでなく、周りのメンバーも緊張します。
そのため、近い会場であれば、車で送って上げるというのは容易に想像できそうです。
けれども、そのような選択肢を取らず、しっかりと自分の足で会場に向かえる人、そのようなメンタルの強い受験生が難関大学の合格を勝ち取っているのかもしれません。
本人はもとより、親もメンタルを鍛えなければなりません。
心配なのは全ての親が同じです。
けれども、そこで本人の自立性を優先することが、真の子育てに繋がるのかもしれないのです。
めちゃくちゃ難しいことだと思いますけどね。