とても面白い記事を見つけました。内容というよりも、考えさせられる記事です。
「あなたの投資常識にチャレンジする10問!」という題目の記事で、山崎氏が書いています。
内容は下記が概要です。一部抜粋しました。
山崎元が「非常識!」だと考える10の命題
「非常識!」の命題を1番から10番まで、まとめて並べてみよう。
読者は、何問同意されるだろうか、あるいは反対されるだろうか。
いずれの場合であっても、その理由を説明できるだろうか。
しばし考えてみて欲しい。
(引用:あなたの投資常識にチャレンジする10 問!、山崎 元 ホンネの投資教室、2017/11/7)
■一つ目の「命題」
全部で10の命題がありますが、それぞれ、とても考えさせられます。
まず一つ目です。
1.お金の運用にあっては、将来の「夢」(お金の使い途)をしっかり意識すべきだ。
筆者が「◎常識!」だと考える命題、いわば、筆者から見た正解を述べてみよう。受験生が使う問題集のように、手短に解説を加えておく。
1.お金の使いみちは、後で自由に変えられる。資金使途と運用法は無関係だ
老後資金、子供の学費、など使途によってお金の運用方法変えることは無意味である。
学資保険のような使途をうたった運用商品は不要であるし、米国で生まれた「ゴールベースド・アプローチ」(顧客の人生のゴール・目的に合わせて資産管理の手伝いをするという触れ込みの方法論)は単なる「営業話法」に過ぎないので相手にする必要はない。
(引用:あなたの投資常識にチャレンジする10 問!、山崎 元 ホンネの投資教室、2017/11/7)
まずは1つ目の命題ですが、これは私は山崎氏に同意かな?どうかな?
ちょっと私の考えを述べてみます。
私自身は、短いですが10年程投資運用していますが、お金の使途なんて考えても無駄だと思っています。
そもそも、考えたとおりに増えないからだと思っています。
考えてみたら、これまで、何か使途があるから運用するって気持ちになったことがないです。
ただ、単純に投資するのが楽しいという気分だけでやっています。
思うに、夢を持ちすぎると、「お金の使途がある ⇒ 増えない ⇒ アテな無くなる ⇒ 投資なんて意味がない」という発想になるのではないでしょうか。
運用と使途に関係性を持ちたいのであれば、それは、元金保証タイプの「貯金」にするべきだと思います。
なぜなら、その使途の時期に、想像していたように増えているなんて限らないからです。
プラスの期待リターンだけでなく、リスクの標準偏差もきちんと考えなくてはいけません。マイナスになることは十分にありえます。
私自身は使い道は考えていません。
まあ、あえていうなら、引退したときにいくらになっているかな?と楽しみにしているくらいです。
書籍で、「老後の資金に、○○○○万円目標にするために、毎月○万ずつ投資していこう!」なんて書いていますが、そんな目標意味あるのか?と思います。
インフレで貨幣価値が変わっているかもしれないのに。
私は、今の貨幣価値で1億円あれば、インカムゲインで生活できるかな?とか、億万長者の人はどんな気分なんだろうか?等のふわっとした気持ちでやっています。
それでもインフレは常に考慮しておかなくてはいけませんが、現金でなく、投資をしているとインフレ対策にはなります。
かといって、余力金で積立投資するなんて甘い気持ちではやっておらず、本気で積立投資はやっています。
ただ、一つ目標というか、夢があるのは、子供や孫に資産を残してやりたいなと思っています。
そういう意味では、将来の「夢」はあるのかな?
そうだとしたら、山崎氏の意見には反対なのでしょうかね。
でも、子供や孫に資産が残らなくても、別に怒られることもないですし、良いんではないでしょうか。
なので、当ブログでも紹介しているように、子供には教育や英語の投資をしています。
「お金だけが投資ではない」というのが私の考えです。
子供が親の資産をアテにしなくても、自分自身の力で生きていけるように、学生の間にしてあげたいと思っています。
逆に、学生の間は一生懸命、勉強・趣味・経験・自分磨きをしてほしい。
働きだしたら、無理して自己投資をせずに、資産運用をしてほしいという考えがあります。
全然話が別方向に行きましたが、「夢」(お金の使途)は無いわけではないですが、それほどしっかり意識もしていないです。
中途半端ですが、私の結論としては、常識でもなく、非常識でもない気がします。
■もう一つくらい書こうかな
2つ目です。
「非常識」
2.運用にあっては、目標額と目標利回りを明確に決めることが大事だ。
「常識」
2.運用に目標額・目標利回りは必要ない。「無理のない範囲で、なるべくお金を増やせば」それでいい
お金が増えすぎても困ることはないのであって、無理なく増やせるベストを達成すればそれでいい。
目標額を達成するために、「運用利回り」を先に決めると、不適切なリスク(過大であることも、過小であることもある)
を取る原因になりやすい弊害がある(ダメなFP向けのソフトウェアに、この種のロジックのものがときどきある)。
(引用:あなたの投資常識にチャレンジする10 問!、山崎 元 ホンネの投資教室、2017/11/7)
これは山崎氏の考えには少し賛成できないかも。というか、山崎氏の書き方が中途半端すぎる。
私の中では、現在の貨幣価値で1億円というザックリとした目標額があります。
この目標額は非常に高いと思っています。
まあ、目標は高い方が良いと思っていて、届かないレベルかもしれないけど、もしかしたら届くかもっていう淡い期待レベルです。
当然、目先の目標額なんてありません。
「お金が増えすぎても困ることはない」というのは賛成です。
なので、1億円という目標額は、増えすぎて・増えすぎて・増えすぎての、増えすぎて×3くらいでないと達成できないので、目標に値しないかもしれませんけど。
ただ、目標額はあります。
目標額があるから、アセットアロケーションを真剣に悩むし、リスクの取り方も悩むので、運用が楽しいのだと思っています。
確かに、山崎氏の書籍やブログなどでは、すでに資産運用のリスク資産/無リスク資産のアセットアロケーションは決まっていて、インデックスファンドと、国債の変動10年で、50/50でOKと書かれているので、腹落ちするのが決まっている山崎氏はそういう考えになるのかもしれません。
ただ、私もいろいろと考えていましたが、目標額・家族構成・インカム・年齢などによって、リスク許容度は様々であると思います。
また、リスクとリターンを、理論的に良い塩梅に落ち着ける「効率的フロンティア」もどうなのかな?と思いますけど。
理論的には効率的なのかもしれませんが、気分的に心地よいかどうかは別ですよね。
そのような気分的に心地よいところを探すためには、目標額というのは決めておいたほうが、考えるのが楽しめると思います。
一つ、「運用利回り」を明確に決めない方が良いには賛成です。
というか、利回りなんて考えても分かりません。それは数日後の為替が分からないのと同じです。
世界は、日本政府と日本の企業だけで成り立っているわけではないので、様々な思惑が入り乱れているからだと私は思っています。
運用利回りを考えるだけ無駄な作業であるのは、私も同じです。
ただ、だいたい利回りは何%だから、目標1億円に向けて、毎月○万円の積立が必要だなという指標には使えるので、私は適当な数字を入れて計算はします。
■所感
今回の山崎氏の記事、「常識」「非常識」の命題はなかなか面白いです。
全部で10問ありますが、ちょうど良い機会なので、自分を再度見直すために、考えてみたいと思います。
あと8問です。