昨日の記事では、ナスダック100への投資を開始することを紹介しました。
これまでS&P500の指数商品に投資をしたことがありましたが、S&P500を選んだ理由は、あまりにも単純でバフェットが一押ししているからということです。
また、周りもこれが一番的な評価もされています。
もちろん、銘柄分散によるリスク分散と、それなりのリターンの過去がありますから、パッシブ的な運用をするのであれば、S&P500は一押しであることは間違いないと思います。
けれども、これの指数商品で資産が2倍、3倍、・・・10倍にしようと思うと、やはり年数がかかってしまうのも事実です。
できれば短い期間(といっても数年かかりますが)で資産を増やしたいという気持ちがありますので、そうなると、リスクは避けられないです。
とはいえ、個別銘柄を選別できる能力も時間もありませんから、インデックス指数を中心とした投資をしていきながら、リスクも享受して、ハイリターンを狙うという戦略になります。
そこで、注目した指数がナスダック100というわけです。
■ナスダック100指数はハイテク大型株への分散かつ集中投資
ナスダック100の指数は1985年につくられたインデックスのようです。
ナスダック市場に上場する上位100銘柄ですが、金融の業種は除かれています。
ダウ工業株平均の30種に比べると分散はできていますが、S&P500の500銘柄に比べると分散性は劣ります。
ナスダック100は金融が除かれることは決まっていますが、実際には、金融以外にもエネルギーや素材、不動産の業種は含まれていません。
時価総額上位100銘柄ですので、これらの業種は上位には入らないということですね。
ダウ工業株30種とは全く構成が異なっているとも言えます。
S&P500とは意外と重複しており、上位10銘柄であれば、7銘柄はナスダック100とS&P500は同じです。
したがって、分散を好まれる場合はS&P500を、少しでも絞って投資したい場合はナスダック100を選択すれば良いとも言えると思っています。
しかしながら、ナスダック100とS&P500のパフォーマンスは全く異なっています。
■ナスダック100は30年で55倍
分散性の高いS&P500と集中投資のナスダック100ですが、この2つのパフォーマンスは全く異なっています。
データとして、1990年を始点に2020年1月のコロナ禍前までを比較すると、始点を100とした場合に、S&P500はおよそ1700程度ですが、ナスダック100は5500程度です。
約30年間で、S&P500は17倍、ナスダック100は55倍ということです。
これは大きな差であり、平均年率リターンとした場合、S&P500は8.9%で、ナスダック100は12.9%であったということです。
当然、ドットコムバブル崩壊やリーマンショックの時には、その期間においてはナスダック100の方が下落率は高くなっています。
けれども、1990年に投資を始めると、30倍以上の差が出ているということには驚きです。
■過去11年でマイナスは2回、+20%超えは6回で、+65%もある
過去のデータなので、将来は約束されないと言ってしまえばそれまでですが、過去の歴史を知ることは非常に重要です。
歴史を学ぶことは、昔の失敗を繰り返さない事と、より良い判断をするためにあると思っています。
ですから、過去のデータを見ることには非常に価値があります。
インデックス投資は最近になってかなり有名になってきましたが、それでも、どの商品を選んだら良いか分からない人や、上がると下がるのではないかという妙な疑念から、ナスダック100には余り注目が集まらなかったような気がします。
対して、リターンで劣るS&P500は注目されて、たとえリターンで劣っていたとしても、こちらの方が商品群は多く設定され、手数料も安くなっています。
ナスダック100の年間収益率を11年分は下記のとおりでした。
(引用:MAXISナスダック100上場投信の交付目論見書より抜粋)
11年でマイナスになったのはわずかに2回で、それも、-2.3%と-4.1%です。
2013年の+65.2%を始めとする+20%超えが6回も出現していることからすると、この程度のマイナスなんて調整程度の何ものでもないはずです。
したがって、妙な思惑を付けないで、このデータを信用した方が身のためではないでしょうか。
■MAXISナスダック100上場投信の手数料は驚異の0.22%
もう一つ、ナスダック100の商品に投資しようと考えた理由があります。
それはETFで手数料が安い商品が最近設定されたからです。
「MAXISナスダック100上場投信」なのですが、この手数料が驚異の0.22%です。
本家、米国のQQQの手数料が0.2%であることを考えると、この手数料の安さには感謝です。
これで、米国市場で買ったり、投資信託の商品を選択したりしなくても、東証に上場している国内ETFで完結するのですが、これ以上良いことはありません。
そして、下がった時にルールどおりに定期的な購入をしていくというスポット買いをしていけば、楽しく投資ができるというものです。
MAXISナスダック100は、2021年2月に設定されました。
まだ2ヵ月程度の運用ですが、直近、購入もしてみましたが、特に支障なく購入できています。
出来高も十分ですし、価格をきちんとコントロールできるように、売り買いの板にも1000株以上が並んでいました。
国内ETFの唯一の弱点だと思っているのが、先物指数で値動きがあるということです。
前日の米国市場で下げたとしても、先物で上がっていたら、国内ETFも上がることがあります。
その辺りを見極めながら投資ライフを楽しみたいと思います。