なんでも道しるべ

広義の投資(子育て教育、英語教育、資産形成、NISA、iDeCo)に関する道しるべ!毎日19時に記事更新‼(たまに朝7時にも更新!?)

【タダより高いものはない】塾も生徒を選ぶ時代になり、ますます自学自習が注目されている

最近、非常に気になっているのが、情報化社会のため、消費者も様々な情報から選ぶことができますが、提供側も情報戦のため他者との差別化を図るための意図を全面的に出している印象です。

特に塾で思うことですが、これまでは誰でもウエルカム的な部分があったと思いますが、少子化であり、スペースも限られており、先生も限りがあることから、より良い生徒が欲しくなっている傾向にあります。

以前から、一部の大手塾であれば、入塾試験をやって、一定学力以上の生徒を取っていました。

それは、クラス分けをしても、あまりにも低学力の生徒が入ってくるとクラスが崩壊してしまうからです。

簡単にいうと、宿題や復習をしない生徒がいると、前に進まないからです。

当てても答えられない、時間だけが過ぎる、前に進まない、周りにも迷惑ってロジックです。

そのような人でも一人分の授業料はいただくことはできるのですが、結局、そのような大手塾は合格実績が大事です。

一人分の授業料よりも、一人分の合格実績が欲しいのです。

けれども、それは大手の塾だからこそできたもので、それは広告費をバンバンはたいて、あらゆる人から注目を浴びて、逆に塾側が選別する手法を取っていました。

それが、最近では小さな塾でもそれができるようになってきています。

なぜそれができるのか。

理由は簡単です。

SNSや動画コンテンツが発達して、大手塾ほどに広告費を出さなくても消費者の目に留まるようになったからです。

さらに、合格実績も並行して上げられるようになると、強者の戦略を取れるようになるということです。

■自学自習が流行っている

以前から一部の優秀層には分かっていたことですが、最近、学力は自学自習で上がるものというのが浸透してきました。

何も知らない真っ白な状態だと、授業などで教わる必要がありますが、一定以上の学力があれば、あとは自分で勉強を進めることができるというものです。

さらに、たとえ真っ白な状態でも、地頭がある生徒は、自分で参考書を使って勉強して進めることができています。

そのような人は、どうしても、参考書で理解できない場合は、仕方なく映像授業で確認するレベル。

優秀な人は、決して授業を生で受けるようなことはしないです。

生で授業を受けるメリットといえば、周りの人の刺激によるモチベーションアップか、小テストなどによるアウトプットの機会くらいです。

これらも、何らかの方法でしっかりと自分のレベルに合ったものを用意できれば、特に生授業に通う必然性が無くなってきます。

それに学生は気付き始めましたし、塾もそれを隠せなくなってきました。

ある塾が、それを大きく取り上げ、「授業をしない塾」などというものを全国展開しているからです。

■自学自習の弱点

けれども、この自学自習戦略には大きな弱点があります。

それは、参考書が充実している必要があるということです。

大学受験は全国大会ですから、実は参考書が非常に充実しています。

各大学の入試を分析して、それぞれの大学、もしくは共通したレベル層で様々な参考書がでています。

昔からのベストセラーもありますし、今の入試に合わせてブラシュアップした参考書も毎年出ます。

これに関しては、大学受験は全く問題ないですが、高校受験は全く対応できていません。

高校受験は各都道府県で問題の内容や質が全く違いますし、各学校によっても傾向が違う、それに内申点と当日点のウエートも全く異なります。

こればかりは参考書では対応しきれないので、地元の塾に頼るしかないのです。

けれども、根っこは同じです。

自学自習できる人でないと、学力は伸びないですし、いくら合格実績が高い塾に通っていても、それは同じです。

大学受験と高校受験でやるべき勉強法が変わるわけではないです。

■塾も生徒を選ぶ時代

そのことから、最近の塾では生徒を選ぶようになりました。

無料で動画を配ったり、YouTubeなどで配信したり、テキストを配布したりして、生徒に自学自習を促します。

そして、一定の学力に到達したもののみが入塾できるようにしています。

今までは大手の塾がやっていた手法を小さな規模の塾でもできるようになったのです。

これは、塾にとってもメリットがあり、生徒にとってもメリットがあります。

塾は合格実績を上げてもらえる質の良い生徒を集めることができますから、無駄に規模を増やす必要が無い。

生徒は自学自習をやるべきコンテンツが揃っているので、これまでのように何をやったらよいのか分からないとか、何をやれば成績が上がるのか分からない、という悩みが無くなります。

両者でWin-Winの関係性が成り立っているように見えます。

けれども、親の私としては注意が必要だと感じます。

塾はあくまでも営利目的の企業体です。

慈善活動で塾をやっているわけではありません。

無料は配布しているものには全て意味があるということ、企業が伝えたいメッセージがあるということを深読みしなければなりません。

それをしなければ、無駄に時間とお金を使うことになります。

結局、勉強するのは自分自身、自分がやらなければ成績は伸びないのですから。