人は貯蓄があっても、貯蓄金額や、そもそも貯蓄があることを他人にペラペラとは話しません。
貯蓄があっても「隣の人に貯蓄額を絶対に教えない訳」って何でしょうか?
今日はそれを考えてみたいです。
■他人の貯蓄額は基本的に不明
過去の記事で、国民生活基礎調査を基に、貯蓄有無や貯蓄額の割合について書きました。
ざっと、貯蓄の無いと答えた世帯は15%前後であり、貯蓄のあると答えた世帯は80%前後です。残りの5%程度はアンケートであっても答えないという世帯です。
単純に、仕事先で考えてみましょう。
同じ部署に20人いた場合、貯蓄はあるない人は3人、貯蓄のある人は16人、不詳な人は1人ということです。
調査データと基にすると、ざっくりですが、貯蓄のある人の中で、100万円未満の人が2人、100~300万円の人が3人、300~500万円の人が2人、500~1,000万円の人が3人、1,000万円以上の人が5人、貯蓄額不明な人が1人ということになります。
1/4の人が1,000万円以上の貯蓄を持っているということになりますね。
想像した人は、おそらく年配の方々ではないでしょうか?
当然、年齢の若い人よりも年配の方々の方が貯蓄額は多いと思いますので、ほとんど合っているような気もしますね。
あとは、世帯状況も影響するでしょう。
単身、夫婦のみの世帯、親と同居、専業主婦の世帯、夫婦共働きの世帯、子どもがいる世帯、子どもが高校・大学の世帯、母子家庭、等々・・・。
他には、その人の親からの援助があるのか、無いのかによっても、たとえ住宅ローンを抱えている世帯であっても、余裕なのか、ギリギリなのかは違ってきます。
20人いた場合、4人程度は貯蓄がないか、不詳な人ですが、それ以外は貯蓄をいくらか持っているということになります。
では、誰がどの程度の貯蓄額があるか分かるでしょうか?
おそらく、想像しにくいと思いますし、蓋を開けても当たってもないでしょうね。
それは、他人には基本的に貯蓄の有無や、金額などはシークレットだからです。
シークレットのする理由は何でしょう?
■背景が異なるのに貯蓄額を知っても意味が無い
まずは、貯蓄額を教えたところで、何のメリットも無いということでしょうね。
その貯蓄額に対して、どのような評価が出てくるかわかりませんし、例え予測よりも多かったとしたら質問責めになることは間違いないです。
逆に評判よりも少なかったりすると、人の噂はすぐに回りますから、話のネタにされるのがオチです。
そんな人の話のネタになるような、人々が大好きなお金にまつわる情報を教える意味がありませんよね。
さらに、同年代の同僚だったり、家族構成や子どもの年齢までも似ていたりすると、聞いてきた本人の貯蓄額と教えてあげた自身の世帯の貯蓄額にかなりのギャップがあったりする場合、僻まれたり、表面上だけ宥められたりするのが目に見えています。
特に、専業主婦世帯と夫婦共働き世帯の収入は全く異なりますし、会社員&パートの場合と、夫婦共に会社員の場合でもさらにインカムは異なってきますから、貯蓄が違っていても不思議ではありません。
逆に、ダブルインカム世帯でも、支出面で趣味に多額の費用をかけている人や、無駄使いしまくっている人は貯蓄がない世帯も当然あるでしょう。
子どもがいる/いないだけでなく、子どもの人数や教育へのお金のかけ方によっても当然ながら差が出てきます。
全く同じような世帯が無いのは当然なので、他人の状況を知りたいとか、比較しようとするのがナンセンスなわけですね。
■貯蓄額を言わない理由
世の中、他人のことを知りたい性格の人や、他人のことが趣味のように聞きたがる人も居るのは確かです。
しかし、貯蓄の多い人は『他人には決して本当の貯蓄額を言わない』らしいです。
その理由は、「お金目当てで寄ってくる人が出てくるから」とのこと。
例え、教えた本人ではなくても、貯蓄額を噂で聞いた人は、寄ってくるらしいです。
なぜ寄ってくるのかは、それぞれ理由は異なると思いますが、「お金を貸してほしい」「何か商品を売りたい」などの有り難くない理由もあれば、「どうして貯蓄できたのか」「運用方法を知りたい」などという人もいるでしょう。
でも、寄ってくる人の本心を探るのは容易ではないですので、そうであれば、最初から貯蓄額を言わないというのが自己防衛には最適だということです。
■私は貯蓄額よりもアッチの方に興味ある
私自身も、貯蓄額は絶対に言いませんし、新築を建てたことや住宅ローンのことも他人に言ったことがありません。
年末調整時に関係書類を提出しなければならないので知らせますが、その関係者が職務違反で他人に漏らさない限り、誰にも知られないようにしています。
ただ、株関係の資産運用をしていることは、ネタで話をしています。
その理由は、同じような運用をしている人と話がしたいからなのですが、あまり積極的に会話してくる人が少ないですね。過去に1人だけです。
株式関係の資産運用はそのくらい限られた人にしかやられてないってことでしょうかね。
私にとっては、他人の貯蓄額よりも、他人のアセットアロケーションやポートフォリオの方が興味ありますけどね。(笑)