我が家で現在積立をしている「世界分散型」のアクティブファンドは、『セゾン資産形成の達人ファンド』と『ラッセル・インベストメント外国株式ファンド』です。
この2つのファンドは、運用会社を入れ替える方策とるファンド・オブ・ファンズ形式ですので、簡単に言うと、私の代わりにファンド選別をしてもらうという位置づけです。
ファンド・オブ・ファンズの欠点は信託報酬が二重にかかるので高くなることです。
しかし、その二重コストは必要なコストだと思っています。
世界分散でアクティブに運用するには、そのコストは当然かかってくるでしょう。
低コストを重視するには、インデックスファンドを買い付けるか、自ら海外で証券会社の口座を開いて投資するしかありません。
そういう意味では一般的に高コスト運営になるという批判が多いですが、私はそれほど高いとは思っていません。
実質コストでも1.2~1.6%程度です。
国内限定のアクティブでも、もっと高コストのファンドがあるくらいですから、この程度のコストで、世界分散でアクティブに運用してもらえるのは非常にありがたいです。
本日は、『ラッセル・インベストメント外国株式ファンド』の月次レポートの内容を見てみたいと思います。
■世界分散でも実質コスト1.256%の実績(2016年~2017年)
ラッセル・インベストメント外国株式ファンドは、別名『ワールド・プロフェッショナルズ』という名前です。
なんだかカッコいい名前を付けていますが、名前倒れにならないように、しっかり運用してほしいですね。(笑)
セゾン投信も『セゾン資産形成の達人ファンド』なので似たり寄ったりです。
今回確認したのが、作成基準日が2018年4月末の月次レポートです。
年間の決算日が4月18日ですので、もうそろそろ2017年度版の運用報告書が出てくる頃かと思っています。
運用報告書で一番気になる点は、実質コスト割合です。
昨年2017年4月決算の明細からは、2016年~2017年の実質コストは1.256%でしたので、2017年~2018年の実質コストが何%になっているのは非常に気になるところです。
また、運用報告書がアップされたら紹介したいと考えています。
■2018年4月騰落率
まずは、2018年4月の騰落率です。
ワールド・プロフェッショナルズのベンチマーク(参考指数)は、MSCI KOKUSAI(配当込み)を使っています。
アクティブファンドなので、この指数をアウトパフォームすることが絶対条件です。
これを超えられないようなら、1%以上も信託報酬を払っている意味がありませんからね。
- 運用ファンド・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年・設定来
- ワールドプロ・4.4%・-4.5%・-0.3%・11.2%・35.7%
- ベンチマーク・4.2%・-5.0%・-0.3%・11.2%・33.8%
2017年後半が世界的に上昇していたので、インデックスファンドが有利な条件になっていました。
したがって、1年の騰落率は11.2%で変わりません。
3ヶ月と1ヶ月を見ると、2月上旬からの米国発大幅調整期間ではベンチマークよりも下落率を抑えており、直近1ヶ月ではベンチマークをアウトパフォームして運用できているので、2018年に入ってからは十分にアクティブファンドの責任は果たせているかなと思います。
設定来では、ベンチマーク対比で+1.9%なので、数字だけみると「そんなものか?」とも思えますが、設定が2016年6月11日なので、まだ2年です。
2年で1.9%ですから、単純に1年で1%勝っていることになりますね。
この調子で頑張ってもらって、10年経ったときにどうなっているかが見ものだと思っています。
アクティブファンドとしたら、一度大きな調整期間があると、実力のあるファンドはとても良いパフォーマンスをたたき出す傾向にあると感じています。
インデックスの調整は、アクティブファンドにとっては安く仕込めるチャンスですからね。
今後に期待しています。
■組入上位データ各種
下記、各種データをレポートから拾いました。
・組入上位5ヵ国・地域
- アメリカ 60.0%
- イギリス 7.8%
- ドイツ 5.6%
- スイス 5.4%
- フランス 3.3%
・組入上位5業種
- ソフトウェア・サービス 12.7%
- 銀行 10.0%
- 医薬品・バイオ・ライフサイエンス 8.9%
- エネルギー 7.7%
- 食品・飲料・タバコ 7.6%
・組入上位10銘柄
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(アメリカ)2.3%
- アルファベットC(アメリカ)1.8%
- マイクロソフト(アメリカ)1.6%
- マスターカード(アメリカ)1.6%
- アルファベットA(アメリカ)1.6%
- ロシュ(スイス)1.6%
- ネスレ(スイス)1.5%
- ファイザー(アメリカ)1.5%
- 台湾セミコンダクター(台湾)1.4%
- オラクル(アメリカ)1.4%
データを見ていると、やはりアメリカの比率60.0%というのが目立ちます。
アクティブ的な投資でもアメリカが過半数を超えるということがこれで分かります。
上位10銘柄を見ると、米国ETFのS&P500や高配当株式で出てくる銘柄が並びますが、その中でも、スイスの「ロシュ」や「ネスレ」、台湾の「台湾セミコンダクター」が上位に来ているのはさすがアクティブファンドだなと感じます。
しかしながら、大型株式中心であるみたいなので、これらへの投資でベンチマークに対して大きなアウトパフォームが出来るかといわれると微妙なのかもしれません。
こればかりは判断が難しいと素人的にも思います。
中小型株で並べると当たった時のリターンは大きいですが、リスクも大きくなるので、ファンドマネージャーの腕のみせどころですね。
私は信託報酬という手数料を払っているので、外野でそっと見届けていきます。(笑)