少額投資非課税制度であるNISAが2種類の口座で並行して走っているので、かなり複雑に感じる人もいるのではないでしょうか?
さらに、老後への資産形成としてiDeCoの制度もあることから、何を使えば良いか分からないという人が多いと思います。
「分からないから放置しておこう!」「みんなが使い出したらやろう!」「なんかよく分からないものに手を出すと損しそう…」なんて考えて制度を無視していると、利用している人と利用していない人の差がどんどん大きくなっていきます。
「え?そんな制度があるのならもっと早く教えてほしかった(怒)」なんて、10年後に言っていたら、制度そのものが終わってしまうかもしれません。
というわけで、損しないうちに早く投資に目覚めてもらうため、本日は、NISA制度を私目線で解説しておこうと思います。
ちょっと普通のNISA口座解説と違うことを書いておきます。
■「一般NISA」と「つみたてNISA」のおさらい
まずNISA制度のおさらいですが、NISAは「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類あります。
なぜ2種類あるのかというと、2014年にNISAが大々的にスタートしたのですが、全く利用されていないということが判明し、2018年に修正版の「つみたてNISA」 をスタートさせたわけです。
それにより、これまでのNISAは「一般NISA」 と呼ばれるようになりました。
従来NISAなどと呼んでいたのですが、金融庁の資料で「一般NISA」と称していましたので、この言い回しを使わせてもらいます。
したがって、2018年現在、「一般NISA」はすでに5年目を迎え、「つみたてNISA」は1年目ということです。
「一般NISA」 と「つみたてNISA」の違いは、一覧で見た方が分かりやすいので、表でまとめてみました。
簡単にいうと、一般NISAの方が投資に慣れている人が使う制度で、つみたてNISAは初心者の人が使う制度というと分かりやすいかと思います。
一般NISAの方が年間120万円の投資枠がありますが、非課税期間が5年(ロールオーバーを利用して10年)なので、資産運用としては期間が短いという指摘があったようです。
さらに、どんな商品を選んだら良いのかが分からないということで、一般NISAでは特に縛りがなかったのですが、つみたてNISAでは金融庁が認定した投資信託とETFしか買付できないようになっています。
したがって、初心者に安心して投資してもらうために「つみたてNISA」をスタートさせたというわけです。
■夫婦でそれぞれのNISA口座を持つのがおすすめ
私が考えるには、基本は「つみたてNISA」で良いと思いますが、やはり慣れてくると、つみたてNISAにラインナップしていない商品も買いたくなってくるので、「一般NISA」の枠を置いておいた方が賢いと思います。
方法としては、我が家でもやっているように、夫婦で別々の口座を開くことです。
投資に興味の無い人の方は「つみたてNISA」にしておいて、興味津々の方に「一般NISA」の口座を開いておくということです。
その理由は、一般NISAはスポット買いができるので、頻繁に口座へログインすることがあります。
逆に、つみたてNISAは積立設定なので、一度設定すると、基本的には変更しない限り、ログインすることはないでしょう。
つみたてNISAに頻繁にログインするということは、商品選択が下手だということですね。
■一般NISA口座は残しておいた方が良いと思う理由
もう一つ、「一般NISA」の口座を持っておいた方が良いと思う理由は、制度終了が2023年となっているが、もしかすると、延長されるかもしれないということです。
ロールオーバー制度は2019年から使えますが、当初はルールにロールオーバーは無かったです。
さらに追加5年間の非課税運用をできるようにと、制度追加された経緯があります。
よって、確実ではないですが、延長の可能性があるかぎり、一般NISA口座を残しておく意味があると思います。
もし再延長されない場合は、あきらめて、翌年の2024年からは「つみたてNISA」口座に変更してしまいましょう。
そうすると、2024年からは年間40万円のつみたてNISA口座枠が利用できるようになりますね。(20年間の非課税運用)
■私が一般NISAで積立している商品を紹介(つみたてNISAにラインナップされていない商品)
実際、私が、つみたてNISAの金融庁認定商品にラインナップされていない投資信託商品で、一般NISA口座を使って買付している商品があります。
毎日積立設定しているので、ある意味、一般NISA口座でつみたてNISAをしているようなものです。
これで良いと思っています。なぜなら、5年あれば、そのファンドのパフォーマンスがおおよそ分かるからです。
アクティブファンドや厳密にはインデックスファンドに分類されないファンドであれば、認定条件が厳しいので、良好なパフォーマンスであれば、ちょうど5年後くらいに「つみたてNISA」商品にラインナップされていると思います。
逆にダメなファンドであれば、つみたてNISAにもラインナップされないので、継続積立は必要ないと判断できると考えています。
私自身が実際、「つみたてNISA」にラインナップされていなく、「一般NISA」で買い付けているのは以下の2つです。
- ラッセル・インベストメント 外国株式ファンド
- 楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド
実は、あともう一つ、新たに買付したいファンドがEXE-iにあり、「EXE-I グローバル中小型株式ファンド」です。
この商品については、また次の別タイトルの記事で書きたいと思います。