ジェイリバイブが2018年9月に臨時レポートを出しています。
2018年2月からファンドが軟調になっており、純資産総額も減ってきています。
基準価額の下落幅以上に純資産総額も減っているので、おそらく資金の流出も見られるのではないかと考えられます。
おそらく今回のレポートは資金流出を抑えるために出されたものだと感じます。
ジェイリバイブは日本国内の中小型成長割安株を厳選投資していますが、有名なひふみ投信をも置き去りにするようなリターンを残してきました。
ただ、2018年はかなり軟調な状態が続いています。
今回のレポートの内容からは「長期的な保有」というメッセージが込められていますが、アクティブファンドへ投資している人々は結構せっかちです。
私自身もインデックスファンドへの投資は悠長に見ている部分がありますが、アクティブファンドへの投資はリターンを気にしています。
やはりそれは、手数料が高いが故に期待があるからだと思いますし、日々の変動もインデックスに比べて大きいです。
厳選投資をしているので、変動も大きくなるのは仕方ないことですが、しっかりとプラスリターンを残してくれるパフォーマンスが出れば文句は出ないわけです。
アクティブファンドを運用している高給取りのファンドマネージャーの宿命なので、そこは仕方ないですよね。
■2018年の最近はパフォーマンス悪化中…
今回のレポートは「データから見るジェイリバイブの投資効率性」というタイトルです。
ポイントが3つ記載されていました。
・2018年2月の米国発の世界同時株安以降、市場全体と同様に当ファンドも軟調な推移が続いています。
・過去にはリーマンショックをはじめ、チャイナショック等の様々な下落局面を迎えてきました。そのような環境下では、当ファンドも同様な調整を余儀なくされ、短い期間でみると市場よりも下落している局面もありました。
・一方で、年単位で振り返ると、市場全体の回復局面においては当ファンドも回復し市場を上回る収益を獲得してきました。当ファンドはエンジェルジャパン・アセットマネジメント社による丹念な企業調査を基に運用しています。組入企業の業績見通しに大きな変化はなく当ファンドの運用戦略はより長いスタンスで保有することが重要だと考えられます。
今の軟調なパフォーマンスのきっかけは2月の世界同時株安だと書かれています。
それは事実でしょうし、世界全体で見ると、米国株は復調気味ですが、日本をはじめとした世界株式市場は今も調整をしている感じがあります。
日経平均はようやく年初来高値付近まで戻してきていますが、TOPIXは全く戻ってきていません。
こうなると、日経平均の大型株が有利なように感じますが、これは為替が円安に傾いているので外需銘柄と値がさ株で上昇していると考えられます。
中小型株に投資しているジェイリバイブには、まだまだ厳しい市場環境ではあるのですが、TOPIXが戻してきた時に、厳選銘柄がアウトパフォームするかどうかが全てだと思っています。
ここで置き去りにされるようなファンドであれば、手数料が高い割にパフォーマンスが残せないレッテルが貼られますし、ここでアウトパフォームすると、さすがジェイリバイブだと言われるわけですね。
■過去のデータグラフから見える期待
データで見るこれまでの傾向として、月次リターン出現分布のグラフが載っていました。
このグラフは、赤棒がジェイリバイブで、青棒がラッセル野村小型株指数、緑棒がTOPIX連動型を示しています。
ジェイリバイブの月次リターンは、小型株指数やTOPIX連動型に比べると、マイナスの出現回数が少なく、プラスの出現回数が高い傾向にあるということです。
また、小型株指数やTOPIX連動型は、-1%~3%の付近の分布が多いが、ジェイリバイブは3%以上の出現割合が多いと言っています。
また、2006年以降のシャープレシオもグラフとして出ていました。
棒軸は先ほどと同じですが、小型株指数やTOPIX連動型に負けているのは、2006年、2007年ということです。
2018年もこれまでは少し負けているという状況のようです。
あと3ヶ月と少しありますが、このまま負けてしまう年になるのか、逆転するのかが目が離せないですね。
■2年は様子見しておく?
ジェイリバイブが発行しているレポートのグラフなので、良いデータのみをピックアップしていると思いますが、それでも、ジェイリバイブはインデックス指標に比べると良好なパフォーマンスを示していると思います。
それだけリターンに関してはインデックスファンドを置きざりにして、アクティブ型の中でも凄い成績を出してきたので、この過去の結果データは当然なのかもしれません。
しかし、期待されているが故に、1年もパフォーマンスが悪いとすぐに見切られてしまうのがファンドの世界だと思います。
リーマンショックの時期を見ると、もしかすると、1年~2年はインデックス型に負けるかもしれませんが、その後の伸びに期待したいと思っています。
アクティブファンドも数年は様子見をしないといけないのかも知れませんね。