国内追加型投資信託の純資産総額ランキングが発表されていました。
このように、正式名称は国内追加型投資信託なのですが、まあ、一般的な投資信託です。
投資信託と一括りに言っても、インデックスとアクティブが混在しているので、ランキングの上位を買っておけば安心っていうわけではないです。
というのも、今でも根強いのが毎月分配型なのです。
毎月分配型って、その名のとおり、毎月分配金が受け取れるということで、年金のような受け取りができるので、それが便利だの、嬉しいだのと、言う人がいます。
けれども、資産形成層がこれを選んでしまうと、試算の増加が悪くなります。
というのも、分配金を出すために、利益から分配するのはもちろんこと、元金を割ってでも分配金を出すこともあります。
なので、資産形成を投資信託で複利を利用して資産増加させようと思っていたとしても、元金が崩されてしまうと元も子もありません。
したがって、毎月分配型というのは使う人を選ぶのです。
資産形成層は資産の増加が上手くいかなくなる恐れがあるので、若い世代や現役就労層がやるのは反対です。
逆に、すでに資産が崩していきながら生活しているような年金を貰っている層であれば、売却操作をしなくても良いなどの面からもメリットがあるかもしれません。
なんで、ランキングといっても、必ずしも全員にとって良いランキングではないのです。
自分の置かれた立場にあった商品を選ぶ必要がありますから、しっかりと勉強しなければなりません。
こんなのだから、投資って一般層に根付かないんでしょうね。
興味がない人にとってはチンプンカンプンなんだと思います。
知識が無いと資産運用できないのか?というと、そうでは無いので、もっと分かりやすい分類をしてあげれば、もっと利用者は増えると思いますけどね。
とはいえ、一般層はそんなに大金を運用に回すとも思えません。
そうなると、証券会社にとっては無駄な経費になるのでしょうか。
それとも、消費者にとって有利な商品は、販売会社にとっては不利な商品である可能性が高いので、そんなサービスはしたくないんでしょうかね。
■投信ランキングトップ10
純資産総額のランキングですが、トップ10が発表されていました。
- 1eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 三菱UFJ国際 24,610億円
- アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信・Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型 アライアンス 20,080億円
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 三菱UFJ国際 13,363億円
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド 楽天 10,551億円
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド SBI 10,501億円
- ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型) ピクテ 10,424億円
- グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド アセマネOne 9,727億円
- NetWIN GSテクノロジー株式ファンド ゴールドマン 8,312億円
- アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし) アライアンス 8,195億円
- ダイワ・US-REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし) 大和 7,636億円
見てもらったら分かるように、1位、3位、4位、5位の投信がインデックスファンドになります。
それ以外がアクティブファンドになるのですが、さらに、2位、6位、10位が毎月分配型になります。
このように、インデックスとアクティブが混在していますし、毎月分配の有無も混在しているようなランキングです。
この10商品だけを見ただけでも、どれを選んだらよいのか、初心者は分からなくなってしまいます。
なので、グループ分けをしっかりやって、その中でランキングをして欲しいなと思うのです。
■結局何を選べば良いのかは自分次第
1位と5位がS&P500指数の商品になりますが、この2つを足すと3兆5,000億円になりますから、凄い人気ですよね。
まあ、ユーチューバーが取り上げていますし、とりあえずS&P500を買っておけばOKって風潮になっていますから、これだけ人気がでてもおかしくないです。
逆に、アクティブ型で毎月分配型の2位の商品が2兆円も純資産総額がある方が不思議で、これも意外と人気なのだなと感心してしまいます。
毎月分配型の投信を買う人の層を知りたいのですが、ランキング上位だからといって、若者層が買うのだけは注意が必要です。
若者層が資産形成のために投信を買うのであれば、それこそ、1位、3位、4位、5位の商品を選んだ方が無難ですね。
3位はいわゆる世界株のオルカンですし、4位はひそかに人気な全米株式のまるごと米国の商品なので、この2つを選んでも全く問題ないですね。
あとは、どこの地域に投資したいかだけであって、米国に投資するのか、米国を含めた全世界に投資するのか、それだけの話です。
少しリスクを取ってでもリターンを高めたいなら米国だと思いますし、リターンが抑えられてもリスクをできるだけ抑えたいって人は世界株ですね。
ランキングはあくまでランキングです。
この1位の商品であっても、2018年7月ですから、まだ5年しか経っていないですよね。
なので、ランキングなんて数年経ったら総替えされている可能性もあるので、自分でしっかりと勉強することも投資をするのに必要な事なのかもしれないです。
それが敬遠される原因になるのかもしれませんが。(笑)