シーゲル流の米国ETFの紹介をこれまで書いてきました。
リターン補完戦略に対し、7つのETFを紹介して、これらは実際に私が現時点で所有しているETFなのですが、実は少し戸惑っています。
バリューETFの記事の最後に、「戸惑いの記事は次に書きます」としながら、すっかり書くのを忘れていました。
■7つのETFに関する戸惑いとは
結論からいうと、各ETFの上位10銘柄を比べると、同じ銘柄が出てくるのが分かります。
ここでは、私が紹介したリターン補完戦略用の7つのETFで確認しただけの情報になりますので、ご了承ください。
当ブログで紹介したETFは、下記になります。
- HDV(米国高配当株)
- VYM(米国高配当株式)
- IOO(グローバル100)
- VTV(米国バリュー株)
- VDE(米国エネルギーセクター)
- VDC(米国生活必需品セクター)
- XLV(米国ヘルスケアセクター)
例えば、XOM(エクソン・モービル)を例に挙げてみると、私が紹介した7つのETFの上位10社に出てくるのは、下記の5つのETFです。
- HDV(米国高配当株)
- VYM(米国高配当株式)
- IOO(グローバル100)
- VTV(米国バリュー株)
- VDE(米国エネルギーセクター)
さらに、私がインデックスファンドで趣味でもっている、SPDR500(S&P500)でも上位10銘柄で入っています。
■他の銘柄でも重複しているのはある
良く出現するのは、JNJ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)と、PG(プロクター・アンド・ギャンブル)です。
JNJとPGも、XOMとよく似ていて、HDV・VYM・IOO・VTVに一緒に上位10銘柄に入ってますし、違うのはセクターETFがXLV(米国ヘルスケアセクター)なのかVDC(米国生活必需品セクター)であることです。
当たり前のことですが、セクターETFは重複することがないです。
シーゲル先生が、過去のデータから高リターンで推奨される、生活必需品、ヘルスケア、エネルギー、これら3つのセクターのどこかに入ってくるとなると、私が選んだ7つのETFから最大5つのETFに入ってくると、コンプリートすることになります。
■「卵は一つの籠に盛るな」
コンプリートするのが、先ほど紹介した、XOM、JNJ、PGになります。
他に、よく出てくるなと思えるのが、PFE(ファイザー)、T(AT&T)、MSFT(マイクロソフト)、JPM(JPモルガン)などですが、セクターとして、電気通信、ハイテク、金融といったセクターは、過去のリターンがあまり良くなかったというのがシーゲル先生の情報でした。
ここで本題の戸惑いですが、シーゲル流の分散投資をETFで構成するという私の戦略だと、実は分散しているつもりでも、個別銘柄にフォーカスすると、ETF間で銘柄重複が起きていることです。
「卵は一つの籠に盛るな」というのは投資の格言でもあるのですが、私は過去の投資経験でこれが実体験されたような気分でおり、ETFや投資信託への分散投資を心がけています。
でも、実際に蓋を開けてみたら、重複銘柄によって、ある銘柄への寄与度が高くなっている可能性があるということです。
ETFを細分化して、銘柄寄与度を計算してみようかと思ったことがあったのですが、ちょっと面倒だなと思って止めました。
というのは、個人で情報が得れるのは上位10銘柄ですが、おそらく全銘柄を見ると、かなりの数の銘柄がコンプリートされているような気がするからです。
さらに、問題は合計した銘柄寄与度がどの程度になっているかということですが、最上位でも10%程度で、10位だと2~3%程度までになるので、全部を合計して割返しても、そんなに大きな割合を占めることにはならないと思えます。
この解釈で戸惑いの半分くらいは納得・解決するのですが、なんだか腑に落ちないのが、やはりETF間で重複してしまうことです。
究極の投資法といわれるのは、はやり究極なのか
究極の投資法といわれている、VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケット)で米国株全体への分散投資や、VT(バンガード・トータル・ワールド・ストック )で世界中の株への分散投資が良いと言われる理由がこれじゃないかと思うわけです。
さらに、バフェット氏が個人投資家は「S&P500に投資しておけば大丈夫!」との話から、VTI(米国株全体)+VT(世界株)+S&P500(S&P社選定500社)で株式ポートフォリオを組めば、良いってことですね。
ここに好きな銘柄やセクターETFを少しスパイスのように加えると、自分が安心・納得できる株式ポートフォリオができそうな気がするのですが。
こんな気分になってきたのは、実は、紹介しているワンタップバイの存在があります。
ワンタップバイをスパイスに使えれば良いかなと思っているのです。
まあ、究極の投資法が身に付くには、真の投資家に向けて皮が1枚も2枚も剥けないといけないような。
邪念がある今の状態(ちょっとでも市場を出し抜いて儲けようとしている気持ち)では無理ですね。
投資に必要なことは、手段なのか?、気持ちなのか?、戦略なのか?、戦術なのか?