2月のひふみアカデミーの動画を確認しました。
今月のひふみアカデミーは、あの2/6(火)でした。
そう、日経平均株価が-1,071円という大幅下落した日です。
ひふみ投信も基準価額が-5.79%ということで、予知はできないものの、タイミングが良いのか悪いのか、やはりその日の下落に関する内容を話されました。
■やはり2/6の急落に関する説明から
今回の急落に関する説明は、何日か前に記事にしましたが、レオス・キャピタルワークスが臨時レポートで書かれていました。
要するに、2/2(金)の雇用統計と平均時給が予測よりも好調であったことがきっかけで、FRBに対する無言の圧力のような売りであったと思います。
さらに、イエレン氏からパウエル氏に新議長が交代したということで、市場としてはパウエル氏の動きが予知できないのだと思います。
パウエル氏に対して市場が、『利上げは慎重に頼むよ』というようなメッセージが入っていると思います。
指標が堅調であったことから、10年債の利回りによる長期金利の上昇がありました。
2016~2017年の利回りの高値を一旦超えたということから、FRBが金利の引上げを行うのではないか?という憶測だと思います。
そして、株式から債券に資金が流れていったようです。
■VIX指数が跳ね上がり、大きな変動中である市場
ひふみアカデミー内での話では、2016年~2017年にかけて、NYダウは右肩あがりだったけれど、ボラティリティ指数のVIX指数がずっと下がっていたようです。
VIX指数が低いということは、株価トレンドの波が小さいのでみんなが安心して投資をしやすい環境にあったということ。
これが適温相場だということですが、今回の急落でVIX指数が一気に跳ね上がったとのことです。
私からしたら、ようやく来たかという感じがします。
これまで適温相場と言われながらも、頭のどこかで、『いつ調整に入るのかな?』と思っていましたから。
右肩上がりのトレンドに取り残されないように、現金を比率を上げるのではなく、投信やETFへの投資をしていましたから。
正直、急な災害や地政学リスク等でない理由で、5%を超える急落が来るとは思っていませんでした。
緩やかに下がる調整でないかと私は想像していましたので、この急落は今後どのようになるのかは気になります。
日経平均1,000円マイナスやNYダウ1,000ドルマイナスというのは、区切りが良いので見出しになりやすく、印象に残りやすいですが、今は株価の絶対額が高いのでそんなに大きな数字なのかな?と個人的には思います。
実際、ひふみアカデミーでは、-5%という基準で話していました。
ひふみが設立してから約9~10年間で、-5%以上の下落というのが、今回を合わせて12回目とのことです。
公開動画なので、表情を作っているだけかもしれませんが、藤野氏は「このような調整は良くあります」と言っていました。
あと、『いまは変動が大きくなっているので、このような下落があと数回あるかもしれない』とのことです。
でも、『どこかでリバウンドがあって戻る』と言っていました。
私自身、全資金をひふみ投信に預けているわけではありませんが、心強い言葉だなと感心しました。やはりプロは違いますね。
■1月の騰落率はTOPIXを上回る
1月の振り返りですが、やはり2/6の急落日のアカデミーなので、この日の急落が話のコアになってしまいます。
まず、1月の騰落率は下記のとおりです。
- ひふみ投信 +2.15%
- TOPIX(配当込) +1.06%
2018年1月の始めの月から、ひふみ投信はTOPIXを上回るパフォーマンスを出しています。
引き続き頑張ってほしいです。
■保有銘柄トップ10が大きく変化
保有銘柄推移に大きな変化がありました。
トップ10位の銘柄数の、1位にアマゾン、2位にマイクロソフトということです。
また、3位に三井物産、7位に三菱商事ということで、商社銘柄が上位に上げてきたとのことです。
あとは、6位にソニーが登場してきて、10位までには挙がっていませんがパナソニック上位に組み入れたと言っていました。
このように変えた理由の第一は、『中小型株価が過熱気味』であるということです。
先日にも当ブログの記事で書きましたが、2017年は中小型株が絶好調であったということでした。
2017年は中小型株投信の年だったが、2018年がどうなるかは誰にも分からない - なんでも道しるべ
藤野氏曰く、11月~12月の中小型株の急騰ぶりが気になっているということです。
したがって、中小型株のグロース・内需の比率を下げて、バリュー株の比率を上げたと説明していました。
結果的に、この2月に入ってからの急落時に、バリュー株によって下げ幅を抑えれたと言っていました。
組み換えをしていなかったら、2/6の下げ率は8~9%程度まであったかもしれないとのことです。
アマゾンとマイクロソフトは、米国においても下げ幅が平均より小さかったそうです。
別に急落を予知していたわけでは無いと言っていましたけどね。
■資金流入があるから組み入れ比率も替えやすい
ソニーとパナソニックを組み入れた理由は、業績が良いのに、割安で放置されていたことが要因とのこと。
この世界的株式調整が無ければ、ソニーの上方修正によって、大幅なアップが期待できたと少し悔しそうでした。
このあたりの読みは、プロでないと判断できないし、分からないのだろうなと本当に感じます。
藤野氏は著書でも書いていますが、市場の動きは予測不可能だけど、良い会社は選別できると言っています。
そのような良い会社に投資することで、最終的には高パフォーマンスが得られるとのことです。
ソニーやパナソニックが、今後どのような動きをするか分かりませんが、レオスの判断に期待したいと思います。
私が感じたのは、このような保有銘柄推移の上位入替えについても、流入資金がプラスだから運用しやすいのだと思います。
流入資金が横ばいの場合は、売却して買付するという2重コストがかかりますが、流入資金があると買付コストだけで済みます。
銘柄が良くないから売却してしまうという判断があれば、話は別ですが。
ひふみ投信・ひふみプラスの純資産総額が右肩上がりですので、運用は非常にやり易いのだと感じます。
ファンドを選ぶ基本であると改めて感じました。
後半は、本日のトピックスとして、EV車に関する話がありましたが、次回の記事で書きたいと思います。