資産形成や資産運用にNISAを使ってますか?
2024年から新NISAが始まります。
神改正なので、国民の全員が口座開設すべきだと思ってますが、種銭がなければ何もならないので、貯金がない人はまずは100万円程度の生活防衛金を貯めてからスタートしてほしいものです。
クレカ積立も新NISAで利用できますが、決して借金をしてまで利用すべき制度ではないです。
けれども、これまでは年間40万円×20年間のつみたてNISAや年間120万円×5年間の一般NISAがありましたが、今回の年間360万円×無期限の新NISAになったことで、無理をしてまで投資をやろうとする層が増えてきそうで怖いですね。
今年までは、資産が多い人と、これから資産形成しようとしている人が、ある程度分かれていた感じもしますが、新NISAからは一緒になりますからね。
周りの人の運用額がSNSなどで発信されると、無理をしようとする層が出てきそうな気もします。
いくら神改正でも、そこは要注意です。
実は、これまでの一般NISAとつみたてNISAの口座開設者の保有金融資産の割合をみたら、何となく二極化している感じが分かったんですよね。
そのデータを示してみようかと思います。
■一般NISA層とつみたてNISA層の違い
金融資産なんて人それぞれです。
持っている人もいれば、これから資産形成をしようと思っている人もいます。
けれども、市場に出ると、そんな資産の違いなんて関係ありません。
資産をもっている人でもS&P500を買いますし、資産形成しようと思っている人でもS&P500を買います。
それが株式運用の面白いところでもあります。
資産の大小なんて関係ないですからね。
多くても、少なくても、やるべきことは一緒です。
さて、保有金融資産ですが、一般NISA開設者とつみたてNISA開設者では保有資産額の割合が変わっていました。
最初に、一般NISAの口座開設者の保有金融資産分布です。
【一般NISA口座開設者の保有金融資産】
100万円未満 11.3%
~300万円未満 12.8%
~500万円未満 11.4%
~1,000万円未満 15.6%
~3,000万円未満 25.8%
3,000万円以上 23.2%
次に、つみたてNISAの口座開設者の保有金融資産分布です。
【つみたてNISA口座開設者の保有金融資産】
100万円未満 20.5%
~300万円未満 17.5%
~500万円未満 15.4%
~1,000万円未満 18.1%
~3,000万円未満 18.6%
3,000万円以上 9.8%
パッと見ためでも分かると思いますが、一般NISA層は1,000万円~3,000万円の保有資産が一番多いことが分かります。
対して、つみたてNISA層は100万円未満が一番多いことが分かります。
このことからも、一般NISAの口座を開設した人は、すでに資産を持っていて、資産運用に120万円の非課税枠を使っていたということになります。
3,000万円も資産があったら、120万円なんて枠が小さいと思いますけどね。
実は、NISAが始まった時、すでに資産運用をしている層は、あまりNISAの非課税口座には興味が無かった人が多かったです
まあ、非課税期間も5年ですし、120万だと枠が小さすぎるってことなんでしょうね。
対して、つみたてNISA層は、資産100万円未満が一番多いってことからも、これから資産を形成していこうという人が多いのだと想像できます。
つみたてNISAは年間最大40万円でしたし、主に投資信託しか利用できませんでしたし、非課税期間も20年と長かったので、資産形成にはとても良かった制度です。
■運用額のSNS発信が気になるけれど・・・
このようなデータからも分かるように、資産を持っている人、これから資産を作る人、様々な人がいるということです。
同じNISA枠でも使い方が全く違うということになります。
今回の新NISAは、最大1,800万円まで非課税枠が使えますし、年間も最大360万円まで買付できます。
そして、非課税期間も無期限になりますし、売却しても翌年に簿価分の枠が復活するという神改正です。
周りの人の資産運用額に動揺しないで、自分の資産に合った運用をして欲しいと思います。
私の印象では、確実に、来年の2024年になると、SNSなどで運用額自慢が始まると思っています。
私自身もブログ記事のネタから、運用額の公開をしていますから、何とも言えませんが。
それでも、私自身の資産なんて大したことないので、資産額が多い人の足元にも及ばないと思って、地道にやろうと思っています。
とはいえ、せっかくの非課税枠なので、しっかりと利用していこうと思いますけどね。
新NISAって神改正なのですが、唯一、無い仕組みというのが、スイッチングですね。
スイッチングとは、すでに持っている運用商品を、金額そのまま他の商品に乗り換えるってことです。
年間最大360万円と決まっているので、スイッチングは正反対な制度になるのですが、これが使えるようになると、投資信託の実質コストの安い商品に乗り換えれるので、さらに使いやすくなると思いますけどね。
懸念点としては、変なスイッチング勧誘商品なんかが出てきて、金融リテラシーの低い人が騙される可能性もあるかなと思いますが、この辺りは、NISAが日本人に根付くかどうかが全てかなと思います。