2018年から開始された「つみたてNISA」を利用して、米国のS&P500の買付を考えています。
対象投信は、大和投資信託の「iFreeS&P500インデックス」です。
手続きが遅れて、まだ「つみたてNISA」口座経由では変えていませんが、楽天カードをつかって積立を開始しています。
ようやく「つみたてNISA」の手続き開始!楽天カード経由の引落買付をテストしていた - なんでも道しるべ
本日は、2017/12/29基準日の運用レポートが発行されていましたので状況報告です。
■「つみたてNISA」用の新設ファンドは要注意
「iFreeS&P500インデックス」の設定日が2017/8/31であり、「つみたてNISA」用に設立された新設投信となります。
純資産総額の伸び具合をきちんと確認しておかないと、繰上償還される危険もあります。
有名な米国のS&P500指数のインデックスなので安心はしていますが、インデックスファンドの怖いところは、株式市場調整時期でもベンチマークに添うということです。
ベンチマークに添うことは当たり前のことなのですが、「つみたてNISA」用に設立された投信は非常に怖いです。
積立している人に、初めて投資をする人が多く含まれてくるからです。
私も投資初心者の頃は、値下がりが始めると怖くなって手放したくなりました。
そんなときこそ積立投資を継続することに意味があるのですが、その恐怖に勝てないのが人間です。
したがって、このような新設の低コストインデックスファンドは、しっかり運用レポートを確認しておく必要があると思っています。
■純資産総額と騰落率
純資産総額 28億円
純資産総額が100億円以下のファンドは要注意というのが、一つの指標ではありますが、設定から4か月であれば仕方ありません。
グラフを見る限りきちんと右肩上がりで純資産総額が増えていますので一応安心ではありますが、S&P500指標がずっと好調だったことが要因かもしれません。
調整に入ったときに、どのようなグラフになるかだと思います。
「つみたてNISA」口座経由の顧客が多いのであれば、きちんと右肩上がりになって欲しいです。
・期間別騰落率
期間 ファンド ベンチマーク
1カ月 +3.3% +3.2%
3カ月 +7.6% +7.3%
設定来 +11.9% +11.9%
この1カ月ではファンドがベンチマークを上回ってしまいましたが、設定来からはピッタリの騰落率を維持しています。
それにしても、設定の8月末から12月末で+11.9%とは、米国市場は過熱気味に見えますよね。
これをみると、今年は調子が落ちて、2年間でいい所に落ち着くのでは?と考えたくもなります。
■自らS&P500指数を構築
資産別構成を確認して驚きました。
てっきり、S&P500の投資信託を直接買い付けして、運用しているものだと思い込んでいました。
・資産別構成資産 銘柄数(比率)
- 外国株式 473(49.6%)
- 外国投信 1(40.0%)
- 外国株式先物 1(4.8%)
- 外国リート 32(1.4%)
・通貨別構成
- 米ドル 96.2%
- 日本円 3.8%
国・地域別構成
- アメリカ 96.1%
米国の株式とリートを使って、自らS&P500指数を作っているということですね。
確かに、ファンド・オブ・ETFだと二重コストになりますので、出来る限り自ら組入れた方がコスト削減にはなります。
コストを削減しながら、ベンチマークに沿ってもらい、かい離しないように上手く運用してもらえたらと思います。
ちなみに、購入ETFは、iシェアーズ・コアS&P500を買い付けているようです。(比率40.0%)
■参考データ
参考までに、iFreeS&P500インデックスファンドとS&P500指数の情報を示しておきます。
・ファンド費用
- 購入時手数料 徴収している販売会社は無くノーロード
- 信託財産留保額 なし
- 信託報酬 年率0.225%(税抜)
実質コストは年間取引報告書で確認するしかありませんので、2018年秋頃の報告書を楽しみにしておきます。
・株式 業種別構成
- 情報技術 12.2%
- 金融 7.6%
- ヘルスケア 7.0%
- 一般消費財 6.3%
- 資本財 5.2%
- 生活必需品 4.2%
- エネルギー 3.1%
- 素材 1.5%
- 公共事業 1.5%
- 電気通信 1.1%
情報技術のグロース株の比率が高いです。
アップル、マイクロソフト、フェイスブックが上位に入っています。
金融の比率も高いので、米国の政策金利の影響を受けやすいと考えています。
バフェット氏のバークシャー・ハサウェイは金融セクターになります。他には、JPモルガンが上位に入っています。
これから利上局面になるので、金融にとっては好都合ですが、一般的に利上げは資金調
達を難しくしますので、株式市場にとっては悪影響です。
S&P500指数はどうなっていくでしょうかね?
・S&P500指数参考グラフ
レポートの最後にS&P500指数のグラフが載っています。
(引用:iFreeS&P500インデックス月次レポート、大和投資信託、2017/12/29基準から抜粋)
グラフの起点(1988/1/4)を100としたもので、2017年末で2000を超えています。
ざっと20倍ということですね。
この右肩上がりの場合は、定額積立をしてもドルコスト平均法のメリットは受け難いです。
元金の20倍にはならないと思いますが、非常にきれいなグラフです。
2000年超のITバブル崩壊と、2009年頃のリーマンショックが比較的長い調整期間ですが、ここで手放さない強靭な握力が必要です。
資産形成のために、バフェット氏お勧めのS&P500でしっかり運用していきたいです。