我が家はサラリーマン夫婦であり、パワーカップルに憧れています。
パワーカップルの定義は決まっているわけでは無さそうですが、様々な研究機関からの情報で、「夫婦ともに年収700万円超の世帯」と一般的に定着しつつあります。
とはいっても、インフレやデフレによって、お金の絶対額の価値は変わってきますので、今は700万円であっても、10年後の同じ価値が変わっていても不思議ではありません。
ただ、まずは夫婦ともに700万円ということは、世帯年収で1,400万円なので、凄いですね。
大企業の総合職で勤めて、50代後半にそれなりのポジションにいれば年収1,000万円は超えてくるのが今の時代です。
しかしながら、その「大企業」「総合職」に対する代償は、配偶者や子どもなどの家族との関わり合いが希薄になるということが起きているのが現実です。
今の50代後半の人達は、昭和時代に就職していますので、専業主婦家庭が一般的であり、専業主婦に支えられながら、年功序列と社内政治に圧迫されながらも、家族のために勤めあげ、サラリーマン人生を過ごしている人が多いです。
途中で既定路線から脱落している人は、かなり頑張った人生でないと、年収1,000万円には到達しない人が多いはずです。
それだけ、日本の会社というものは、外様には冷たく、社内政治で成り立っているということです。
ただ、これから積み上げる30代以下の若い世代は、昭和時代のようなサラリーマン人生は送れない可能性が高いです。
すでに数年前から夢の年収1,000万円と言われ、「大企業」「総合職」の硬い就職をしたとしても、到達は難しくなってきています。
そんな時代に、専業主婦や内助の功などといった家庭スタイルは、いわば時代遅れといっても過言ではないと思います。
そのような背景からも、「パワーカップル」という新しい夫婦が誕生してくるわけです。
DINKs(ダブルインカム・ノーキッズ)であれば、このような夫婦像も可能性が高くなるのですが、子育てもしながらもパワーカップルであることが今後のトレンドであると感じます。
本日は、マイナビニュースの記事で、パワーカップルの家計状況が分析させていました。
羨ましいパワーカップル家計ですが、これを目標にして、頑張る意欲を湧かせたいです。
(参考記事:「パワーカップル」の特徴-普通の共働きと何が違う?、續恵美子、マイナビニュース、2019/01/15)
■年収700万円で線引きされる意味
まず、なぜ年収700万円で線引きされているのか?ということですが、理由は①高い購買力と、②所得税の税率区分が20%から23%にへ上がる695万円という金額を考慮したものであるそうです。
個人的にはちょっと違うかな?と思えるのは、この所得税を算出するための金額は「課税所得」であり、今回のパワーカップルは「年収」で定義されていますので、年収と所得は分けて考えた方が良いと感じます。
まあ、あとから出てくる総務省などの調査資料でも、「所得」と書きながら、報告書内の定義を確認すると「収入」という枠組みであることも多く、素人的には、どこかできちんと言葉の定義を定めてほしいと願います。
FPの方々の記事などを読んでいて、これが混同している内容も多く、非常に戸惑います。
世間的には、収入と所得は一緒に語られることが多いので、明確な定義差を設ける方が難しいのかもしれませんが、ミスリードしてしまうような気もします。
今回参考にした記事内では、総務省の調査結果からの分析なので、所得といっても収入に置き換えることができますので、それで進めていきたいと思います。
■エンゲル係数の割合は収入に直下する
参考記事には面白い表が出ていました。
「550~600万円世帯」と「1,500万円超世帯」の、①1ヶ月あたりの消費支出額と、その内訳において、②基礎的支出額と割合、③選択的支出額と割合です。
さっそく表を見てください。
エンゲル係数というのは学校でも習いますが、いわゆる食費の割合です。
人間は食べないと生きていけませんから、収入が多くても、少なくても、ある一定割合の食費はかかってくることになります。
したがって、収入が低い世帯ほど、エンゲル係数が高くなる傾向にあるようです。
- 400~450万円世帯 26.8%
- 550~600万円世帯 25.3%
- 1,250~1,500万円世帯 20.5%
- 1,500万円超世帯 19.1%
記事中に書かれていた世帯収入とエンゲル係数をピックアップしただけなので、情報が抜けていますが、相関はありそうな数字だと思われます。
■選択的支出の割合を上げること
先ほどの表で一番注目しなければならないのは、「基礎的支出の割合」と「選択的支出の割合」です。
金額に関しては、高収入世帯の方が支出は多くなるのは仕方ないですが、割合がひっくり返っています。
高収入の世帯の方が、選択的支出が多くなる傾向にあるということです。
基礎的支出とは、食料、家賃、光熱費、保険医療費などの生活必需品に係る支出ということのようです。
世帯収入の低い家庭は、これらの割合が多くなる傾向なるのは理解しやすいでしょう。
先ほどのエンゲル係数が高くなることと同じ解釈で、生活に必要なものは、どの世帯も同じだからです。
選択的支出とは、贅沢品支出といわれるらしいのですが、世帯収入の多い家庭はこれらの割合が多くなるということです。
金額だけでなく、割合が多くなるということは、生活費にピリピリした雰囲気が減ってくるということですね。
贅沢品なので、無駄だと思えば止めればいいですし、楽しみだと思えば支出すればよいのですから。
■1,500万円は是非とも達成したいライン
私個人の意見としては、今回の表に出ていた世帯年収1,500万円というのは、一度は体験してみたい領域ではあります。
なぜなら、今よりも収入が数百万円多くなると、その金額はそのまま家庭内利益となるからです。
すでに今の収入でも比較的安定した生活を送れていますので、そこにさらに数百万円が乗っかってくるというのは非常に贅沢ですね。
それもこれも、夫婦正社員共働きだからこそ、目標とできるわけで、私一人の片働きであれば、歳を取っても達成できないラインかもしれません。
そのためには、仕事だけでなく、妻や家庭へのサポートが必須です。
男は自分がサポートされるのではなく、相手(妻)をサポートするのです。
夫婦ともに年収700万円以上のパワーカップルは凄まじいと思います。