なんでも道しるべ

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「逃げ恥」の家事年収304.1万円の意味することは、外から生(なま)のお金を稼げる家庭を築くことである

昨日の記事で、「逃げ恥」のドラマと、そのドラマのお金にまつわる分析をした本の紹介をしました。

記事で書ききれなかったことについて、ちょっとした反論ポイントではあるのですが、本日はその点について書いてみたいと思います。

この「逃げ恥」によって、一番注目を浴びたのが「専業主婦の年収」です。

今頃?という批判もあるようで、主婦業はかなり労働力であり、年収に換算すると・・・いう話は、様々な人が昔から言われていたことのようです。

ただ、ドラマ効果という媒体が凄いのか、ガッキーが凄いのでしょうか、今回のドラマによって大学の授業で取り上げられるようになったというのは、波及効果が凄まじいと言わざるを得ません。

まあ、これまでの女性コメンテーターに多い、強い気質に問題があるのかなぁと私個人としてはそのように感じますが。(前に前に出過ぎで怖いイメージ)

そのようなことは置いておいて、今回は家事・育児の年収に関して、私の意見です。

■専業主婦の年収は304.1万円

家事・育児をワンオペで行い、旦那は仕事、妻は家庭と、完全に性別分離すると、いわゆる専業主婦に該当します。

専業主婦が夢だったという女性も多いようですし、実際、我が妻も「子どもの頃は、専業主婦が夢だった」と明言しています。

我が妻には、「夢かなわずで、大変申し訳ない」と常々言っていますが、最近は妻も働くことが普通になってきています。

そんな時代の流れにおいて、専業主婦という職を年収に換算したらという話が出てきます。

計算過程はここでは名言しませんが、いわゆる平均時給と家事・育児の時間を掛け合わせるだけなのです。

それにより導き出された専業主婦の年収は、「304.1万円」というわけです。

高い!誰もがそう思うでしょう。

ただ、家事・育児は24時間常に起きることですし、待機時間や残業時間も兼ね合わせると、実態は304万円では賄えない話になるということです。

■家事手伝い→事実婚→法律婚

さて、この専業主婦304万円という収入に対し、男性目線からすると、支出になるわけです。

ドラマのように、家事手伝いを週に3時間で良いのであれば、時給2,000円でも月換算で2.4万円、年間28.8万円の支出で済みます。

「年28.8万円で、ガッキーのような人が部屋を掃除してくれるならそれで良いや・・・」と思える人は、独身貴族で過ごしていくことになるかもしれませんが、それも人生ですし、選択肢の一つでしょうね。

ドラマではさらに踏み込んで、同じ屋根の下に住んで、契約の事実婚の提案に進むので面白いわけですが、調子に乗って、無償の法律婚を提案すると、「好きの搾取」だと真顔で言われるという設定なわけです。

ドラマはドラマなので、面白い要素があり、笑いあり、考えさせられることあり、で良い訳ですが、現実はそれほど甘くないわけです。

■外から生(なま)のお金を稼いでくることに意味がある

このドラマを見た専業主婦の人達が、旦那に対し304万円を請求するということが、現実的に起きたのか、起きなかったのか。

冗談と言いながらも、請求していそうな気がするのは私だけではないでしょう。

ただ、私の個人的な考えからすると、これを旦那に304万円を請求して、納得しているようだと、家計と家庭に関する考えが浅いです。

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某大統領が貿易赤字を解消するために一生懸命に行動しているように、入ってくるお金と、出ていくお金を総合的に考えなくてはいけません。

家庭内のお金で、304万円が旦那から妻に移動したこと程度で喜んでいるようでは駄目なのです。

「逃げ恥のドラマ」や「逃げ恥のマネー分析の書籍」により、教訓とするところは、家庭収入の増大に向けて、夫婦がどう向き合い、どのように解決策を探るかということです。

したがって、家事・育児に没頭されている女性の支援を男性が行い、それにより、女性が家庭より一歩外に出て、生(なま)のお金を稼いでくることに真の意味があります。

■年金は世帯収入が全て

昨日紹介した下記の分析本には、扶養控除や社会保険料に関することも書かれています。

特に目から鱗だったのは、社会保険料に含まれる「年金」に関しては、「世帯年収が同じ家庭」であった場合、「片稼ぎ・専業主婦家庭」と「共働き家庭」が納める年金保険料と受け取る年金額は全く同じになるということです。

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これに関しては、私の知識が浅かったので、全く気にしていなかった部分でした。

妻もそうでしたが、女性にとっては、「専業主婦の第3号被保険者は、何も払わなくて、年金が貰えるのでお得」というイメージがあるそうです。

それに対しては、世帯で考えた場合、世帯年収が全てを司っており、世帯年収の増大が老後を安心・安定化させる最も近道であると言わざるを得ないということです。

現実的に、正社員片働きよりも、正社員共働きの方が世帯年収は増える傾向にありますから、そちらを選択した夫婦の方が老後不安は減ることになりますね。

■夫婦でベクトルを合わせることが大切

単に「専業主婦業は年収304万円」と取るのではなく、この年収を稼げる労働力をどこに持っていくかという話が大切です。

こればかりは、男性だけの問題でもなければ、女性だけの問題でもなく、実態を知って、危機感を持って、行動に移したとしても、単独では改善されません。

夫婦共にベクトルを合わせて、一緒になって状況改善を考えるというスタンスが必要です。

年功序列、終身雇用、永久就職、安定雇用、年金制度が崩れ去っている現代です。

何が大切で、何を考えて、どのように生活するのか。

時代の流れと共に、頭の中も整理整頓する必要がありそうです。