日頃、働いているとアクティブに何かをしたくなります。
その理由は、仕事はアクティブにするものだという習慣が身に付いているからです。
何もしないとサボっている、何かすることが社会人として当たり前、そのように社会人教育されていると、人間というものは何か手を動かさないとダメだという意識が働きます。
一方、投資をやっていると、アクティブに売買をするのはダメだと教わります。
過去のデータを出してきて、アクティブ投資よりもインデックス投資の方が資産は増えているという証拠を叩きつけて、意識を刷り込んでいきます。
この日頃の社会人行動と投資姿勢のギャップが、効率的な資産運用を妨げているのではないかと思うのです。
というのは、いまだに資産を株式運用で増やしていくという層は一部の人に限られています。
世間一般からすると、例えば新NISAの制度に心躍らされているのは異質な人であり、株取引をしている人は社会からすると危ないことをしている人にしか映らないというのもあります。
最近、ようやくS&P500やオルカンなどへの積立で、インデックス投資が流行ってきていますが、それでも、昔から投資はギャンブルだと教えを受けてきた人には抵抗があります。
この抵抗感を無くすには、まだまだ数十年かかるだろうと思っています。
仕事と投資のギャップ、これを無くすには、頭を切り替えるか、どちらかをどちらかに合わせないといけません。
仕事をアクティブにしているのなら、投資もアクティブにしてみるか、もしくは。投資をインデックス投資でやっているのなら、仕事も経済成長に期待していくかという話です。
どちらも間違っていないと思いますし、社会人としてどちらか一方にした方が楽という感覚もありますので、これでも選択としては良いのではとも思います。
■仕事の姿勢は投資にも影響する?
仕事をアクティブにして、投資もアクティブにするというのは、結構疲労困憊ですよね。
そもそも仕事も疲れているのに、投資もアクティブに銘柄選択するなんて、時間と労力がいくらあっても足りません。
けれども、仕事をアクティブにする人は、投資もアクティブにするのもだという意識が強いです。
業績というのは自分のアクティブな行動によるものだと勘違いが出ているからです。
世の中の流れって自分1人ではどうしようもできないというのが、本当のところだと思いますが、アクティブな人ってそんなことよりも、何か手を動かさないと気が済まないのです。
アクティブに動くことが仕事だと思っている人は、それが正義だと思っていますから、バリバリやっても仕方ないでしょって思っている人とは相反します。
投資をインデックスで基本にしている人は、世の中の経済って、力はどうしようもできないと思っている人が多いです。
投資をファンダメンタルズやテクニカルで行うことを良いと思っていない人からすると、実際の仕事に関しても、アクティブにやっても仕方ないと思っている人に該当すると思います。
世の中、景気に左右されるし、自分がどうこうやってからって変わるものではないと思っているからです。
この2つの考え、どちらも間違っていないと私は思っています。
投資信託にインデックス型とアクティブ型があるように、仕事においても、アクティブに動く人と、経済成長と景気に流されようとする人が出てきても不思議ではないからです。
要は、この両極端な考えをどちらも受け入れるというのは必要だと思っています。
■アクティブだから報われるわけではない
どちらからに偏るというのはとても疲れます。
別にアクティブでも、インデックスでも、どちらでも良い訳ですが、仕事と投資のスタイルとして、どちらか一方に偏らせてしまうのが疲れるのです。
疲れはストレスになります。
そして、そのストレスが身体も心も蝕んでいくということです。
仕事で体調を悪くする人、投資で逃げ出してしまう人、このような状況になる人は、結局、自分の考えと世間のギャップがどうしようもなくハマらないから起きるのです。
どちらが良いか、正解はありませんから、どちらであっても受け入れる懐の深さが必要になってきます。
投資に関しても、インデックス投資が信じられないという人は、アクティブにやれば良いのだと思います。
けれども、アクティブだけに偏らずに、インデックスも混ぜるという考え方です。
仕事でも、アクティブに動いても仕事が取れるわけではなく、世の中の景気や経済動向によって、左右されることだってあります。
自分が頑張ったからといって報われるわけではないということです。
一つの方法として、インデックス投資だけだと退屈だと思っている人は、インデックスの中でも値動きの激しい指数に投資して、さらに、積立額を自分のリスク許容度の高い方に合わせていくのが良いと思っています。
投資先はインデックスだけど、投資方法がアクティブという手法です。
一件、矛盾しているように感じますが、意外とこれで財を成している人も多いです。
インデックスに投資しながら、投資額はアクティブにやるという方法です。
日本人って退屈を嫌いますからね。
この精神が身を削っていることを忘れずに。