なんでも道しるべ

広義の投資(子育て教育、英語教育、資産形成、NISA、iDeCo)に関する道しるべ!だいたい毎日19時に記事更新‼(たまに不定期に更新!?)

【S&P500投信どっち買う?】eMAXIS Slimはリターンが高いがかい離が要因!SBI・Vの方が低コスト!

ブログの記事のランキングで「敗者のゲーム」という書籍の紹介記事が1位になって驚いてます。

かなり前に書いた記事なので、今頃ランキングで1位になるのはビックリなのですが、おそらく、日本の株価市場がバブル期以来の最高値を更新しているからだと思います。

有名な言葉、「稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせよ」というのを、データを基に説明している書籍です。

これを参考にしている人が多いのだと思いますが、これって米国の話ですからね。

日本株式のボックス相場としては、これは当てはまらないかもしれません。

今日は、最近とても流行っている米国株式のS&P500投信の商品に関して書こうと思います。

投資信託の商品として、ビッグ2になっているのは、「eMAXIS Slim」と「SBI・V」の2種類ですが、YouTubeなどの紹介動画を観ていると、eMAXIS Slimの方が推されている傾向が強いです。

これを観て、ちょっと待って、冷静に見た方が良いですよって思ったことがあったので、それを記事にしておきます。

私はSBI・Vの方を積立投資しています。

その理由に繋がるものです。

■実質コストはSBI・Vの方が安い

S&P500指数の投信でeMAXIS Slimを推奨される人が多いのですが、その理由が、eMAXIS Slimの方がリターンは高いからということです。

これを聞いて、「ん?なんでリターンが高い?」って思った方は、投資のこと、投信のこと、インデックファンドのことを良く分かっていると思います。

S&P500指数の投信って、インデックスファンドですから、リターンが高いってことは手数料が安いとか、運用がベンチマークからかい離されていないということで、良いことであるのですが、実はeMAXIS Slimのリターンが高いというのは違う意味です。

まず、指数のベンチマークに対して、投信がかい離している理由は、手数料がかかるからというのが第一です。

手数料は商品を買って、運用している限り、コストとしてかかるのは仕方ないものなので、これを安いものを買うべきです。

投資の場合、信託報酬で商品比較をするケースが多いですが、今の時点での比較だと、eMAXIS Slimの信託報酬が0.09372%で、SBI・Vの信託報酬が0.0938%ですから、0.00008%だけeMAXIS Slim方が低いです。

100万円投資して、年間で1円の差ですけどね。(笑)

けれども、信託報酬だけで比較しているのは素人です。

投資経験者は実質コストで比較しています。

実質コストは最初に開示されているものではなく、結果であるので、運用報告書を見ないと分かりません。

これを見ると、eMAXIS Slimが0.112%(2022年4月決算)で、SBI・Vが0.104%(2022年9月決算)となっています。

したがって、これからは、SBI・Vの方が0.008%低いってことになります。

100万円投資して、年間で80円の差ですけどね。(笑)

なので、本来なら、SBI・Vの方がリターンは高くなければ理屈に合わなくなります。

あれ?eMAXIS Slimの方がリターンは高いって言ってなかったけ?と思われた方は正解です。

そうなんです、リターンを比較すると、例えば1年間のリターンだと、eMAXIS Slimが+9.52%で、SBI・Vが+9.50%となっています。

実際の結果はeMAXIS Slimの方が、0.02%リターンが高いってことになります。

100万円投資して、年間で200円の差になります。

ここまでくると、ちょっと差が大きい気がします。

なぜ、eMAXIS Slimの方が、コストが高いのに、リターンが高いのか?

そこが問題なのです。

■リターンが高いのはベンチマークからのかい離

運用報告書を見ていると、SBI・Vの方はベンチマークと同じ運用としており、かい離はゼロになっています。

対して、eMAXIS Slimの22年4月の運用報告書を見ていると、かい離率が0.2%起きていると書いています。

これが、eMAXIS Slimの方が、リターンが良いってことの理由になります。

リターンが良いのならいいじゃないかって思う人もいると思いますが、インデックスファンドにとってかい離が起きているのは実は致命的なんすよね。

今回はプラスのかい離で、プラスのリターンになっていますが、かい離はマイナスの方向にだって動く可能性があるわけなので、未来はマイナスのかい離で、リターンがマイナスの差になることだって十分にありえるのです。

したがって、インデックスファンドはかい離が小さいものを選ぶのが大切だということです。

私がeMAXIS Slimではなく、SBI・Vを選択して投資している理由はそこにあります。

実質コストが安いということと、ベンチマークとのかい離が小さい(現時点では無い)ということです。

この2つの指標は運用報告書を見ないと分からないので、購入前には分からない情報です。

しかしながら、この2商品ともすでに何年も運用実績がありますから、しっかりと運用報告書を確認して、自分の感覚に合っている投資商品を選ぶえきです。

実は、もう一つ、eMAXIS Slimを選ばない理由があるのですが、今日の記事の文字数が増えてしまったので、それは次の記事に書きたいと思います。

その理由は、今回ようなコストやかい離ではなく、もっと投資先の精神的な違いです。

でも、この理由も実は大きなリスクなんですよね。

これをリスクと見るか、見ないか、は人それぞれですが、私は非常に大きなリスクだと感じています。

次の記事をお楽しみください。