グロース株投資とバリュー株投資って、投資を経験すると、必ずこの比較を見ることになります。
たとえ、S&P500などのインデックス指数のファンドを買っていたとしても、グロース株vsバリュー株の構図は見ることになります。
投資なので、年によって勝つこともあれば負けることがあって当然です。
そして、たとえ勝てたとしても、勝ち方にも優劣が付けられます。
今年はグロース株が良かったとか、バリュー株の方がオーバーパフォーマンスだったとか、結局のところ、人って何かの優劣をつけたがるのです。
そのようなファンド選定をしたくない人が、オルカンで世界まるごとを購入したり、S&P500で米国株のインデックスを取りに行ったりという戦法にでるのですが、たとえインデックス指数の投資であったとしても勝った、負けたの世界は常に発生しているというわけです。
2023年は明らかにグロース株が勝ち。
2022年に急激な利上げと、さらなる利上げ観測によって、グロース株が叩き売られました。
その反動もあって、2023年は大きく巻き返しましたので、マグニフィセント7の銘柄を持っていたら爆益だったわけです。
また、S&P500のようなインデックス指数でも、これらのグロース株のウエートが高いので、バリュー株よりかなり勝てたという結果になりました。
特に、2023年はバリュー株がマイナスになってしまったことが大きく影響しているようです。
こんなことがあるから、高配当株投資ってあまり良い気分にはならないんですよね。
リスクを抑えて高配当株戦略を立てるのですが、結局は、インデックス指数が上がっていたとしても、バリュー株の指数が上がってこないということになると、高配当株はバリュー株と同じものが多いので、結局、高配当株って何なんだってことになるんですよ。
高配当株投資って悪いことじゃないですし、大きな調整などがあると、これらの銘柄の方がディフェンシブになるケースが多いですが、2023年のように株価が急上昇した時には、かなり苦い想いをします。
そこが高配当株投資だけでポートフォリオを作る欠点だと私は思っています。
■2023年はマグニフィセント7が強すぎる
日本から米国株投資をしていると、円安の影響により利益がでているので、ドル建てのファンドの優劣はあまり見ないのですが、今回、高配当ファンドがマイナスだったということで驚いています。
2023年も11月を経過した段階で、高配当ETFに位置付けられている、DVYがマイナス5.4%、SDYがマイナス3%、SCHDがマイナス2.4%、VYMがほぼ横ばいという感じです。
一方で、配当貴族ETFのNOBLがプラス2.3%、連続増配ETFのVIGがプラス9.6%ということで、高配当でも長期間高配当ファンドや連続増配ファンドは成績が良いのが不思議な現象です。
結局は、マグニフィセント7がどのくらいウエートで占めているのかどうかで決まるといっても過言ではないですが、VIGにはマイクロソフトが入っていますからね、そらプラスリターンになってもおかしくありません。
この辺りの問題って、円建てでやっていると、円安効果によって底上げされてしまうので、マイナスを踏んでいなければ、日本人はあまり問題にしないのかもしれませんが、私の感覚では問題だと思いますよ。
当ブログでは私は高配当推しではないのがこの理由で、高配当株ファンドを買うと、このような嫌な思いをすることが時々あるんですよね。
株式市場が好調なときこそ、あまりリターンが確保されず、さらにS&P500よりアンダーパフォームするということが起きてきます。
せっかく株式ファンドに投資しているのに、ニュースなどでは史上最高値などの記事がでているのに、自分の資産状況が思ったような上昇を見せないと、結構辛いものです。
■高配当株ファンド投資は辛い想いをすることも
ポートフォリオを組む上で、難しいところではありますが、リスクを減らすために高配当株ファンドを混ぜるというのは間違っているとは思えません。
けれども、このような年があるということで、やはりS&P500やNASDAQ100のような、グロース株が牽引しているファンドを持ちつつ、高配当株ファンドも持つという姿勢の方が良いと思います。
以前、私自身も、昔にシーゲル先生の書籍を読んで、高配当株ファンドをいくつか保有していましたし、セクターファンドとして、生活必需品セクターやエネルギーセクターのファンドを持つこともしていましたが、やはり、2023年のようなことが以前にもあって、S&P500のインデックス指数を中心にすることに決めた経緯があります。
さらに、2024年の新NISAからは、S&P500だけでなく、NASDAQ100やFANG+もそこその割合で積立を始めますが、やはり高配当株ファンドは組み入れませんでした。(一時、VIGは入れようかと迷いましたが)
グロース株は、年によっては、かなり売られることがあります。
その時は、高配当株の方が良かったねとなるのですが、上昇時の爆発力はただ者ではないので、これを見るために仕込んでいくという姿勢もあります。
高配当株がダメだとは言いませんが、高配当株だけのポートフォリオになっていると、悔しい想いをすることが時々あるよって話です。