FOMCは無事に通過しましたが、それにしても、米国株相場はかなり調子が悪いですね。
利下げはないことは織り込み済み、インフレ懸念があることも織り込み済み、FOMCのパウエル議長の発言に関しては、その会見中、株価は絶好調に上がっていましたが、会見が終了したと当時に下落し、会見中に上がったものを全て吐き出していました。
これに関しては、また投資系ユーチューバーがそれぞれ見解を出してくれると思いますが、私が感じたのは半導体セクターが弱すぎであることです。
米国市場はダウ平均が上昇したように、全体的には良かったんですよね。
私が持っているFANG＋10銘柄の騰落を見ても、アマゾンは決算が良かったので一番上がっており、アマゾンを含めて6銘柄が上昇しました。
アップルは明日に決算を控えていますから調整するのは仕方ないとして、テスラは直近の大幅上昇の反動で下がっていますから、これも仕方ないです。
足を引っ張ったのは、エヌビディアとブロードコム、両方ともに半導体銘柄です。
NASDAQ100のヒートマップを見ても、下げている感じは全くしないのですが、半導体セクターが全面売り状態で、これはAMDの決算が悪かったことから起きています。
パウエルさんがせっかく良い会見をしてくれたのですが、完全に半導体銘柄にやられました。
もうね、SOX指数を推しまくるのは止めるべきだと思いますよ。
エヌビディアを筆頭に半導体銘柄は調子が良かったですが、やはりシリコンサイクルと用途の勝ち負けを考えると、どう考えても半導体がここまで上昇するのはやり過ぎ感があります。
押したら買うというのは良いと思いますが、期待しすぎるのは良くないと思いますね。
■今年は利下げ無しを織り込む？
水曜日夜の投資信託の収益の結果です。
火曜日の米国市場は全面安状態だったので、結構下げました。
といっても、一時期の下げほどでは無いので、そこまで悲観していなかったのですが、やはりFOMCへの緊張感が市場に出ていたと思います。
FOMC通過後、パウエル議長の会見中、かなり株価は良かったのと、QTの縮小も言われたので、その発言で一気に上げたのですが、会見後に下げたというのは、やはり利下げを明言しなかったことから、市場は失望したのかな？って感じています。
質疑応答でも、9月なのか？12月なのか？って質問がありましたが、ハッキリと言えなかったですからね。
市場としては、今年は利下げが無いかもしれないという反応になってもおかしくないと思います。
ということは、ここからは買いってことになると思います。
今年は利下げ無しかもしれないというのを仮に織り込んだら、株価の下落はもう止まると思います。
これまでの上昇は、今年の利下げを見込んであげていましたからね、利下げ無しになれば、それを織り込み終えれば完了です。
あとは、経済指標により、もしかしたら利下げ復活？とか、来年の利下げ回数の織り込み開始、みたいな話になり、良い捉え方しかなくなってきますからね。
やはり、気になるのは金曜日の雇用統計です。
現状は失業率3.8%を予想しているようですが、これが3.9%とか、はたまた4%台に乗せるようなことになれば、株価は再び上げてくるでしょうね。
■半導体銘柄には要注意
今日の半導体銘柄の下落はいただけないです。
あまりにも下げ過ぎ、というか、期待が高過ぎるんですよね。
株価に対して、実態が付いていっていないというのはあると思います。
というのは、エヌビディアのGPUだけが好調なだけであって、メモリ向けとかデータセンター向けというのはあまり好調ではないですからね。
半導体関連の売上は上がっていますが、これはAI向けの半導体の単価が高いだけであって、数量は出ていないから、業界としてはちょっと軟調気味というのは本当のところ。
けれども、エヌビディアに引っ張られて上がってきた銘柄達は、決算で剥がされてしまって、下落している状況になっているのだと思います。
SOXや、SOXLを劇押しする投資系ユーチューバーがちらほらいますが、これね、あまり本気でついていかない方が良いと思いますよ。
やはり半導体ってシリコンサイクルがあるので、いまはAI向けで堅調なように捉えられますが、それもどこまで続くか分かりません。
もちろん、半導体はこれからも必要なので、業界としては上がっていくと思いますが、株価が絶好調に右肩上がりするかどうかは別です。
なので、特に3倍ブルは本当に要注意だと思います。
個人投資家の人達はお金を失いたくないと思いますし、資産形成で増やしたいという気持ちもあると思います。
SOXLは人気ですし、ブル相場の上げっぷりを見ると魅了されるのですが、ここは冷静にセクターを見た方が良いと思います。
今回、NASDAQ100が半導体銘柄にかなり足を引っ張られてそう感じましたね。
