今夜の雇用統計は今後の株式市場には大注目の発表になりそうです。
株式相場にとって、ドル円相場にとって、雇用統計は月1回の大イベントになります。
他の指標でも、もちろん株価が乱高下しますが、雇用統計ほどの威力はありません。
日本時間の21:30になりますが、ここで指数先物とドル円が一気に動きます。
何も動かないというのは、これまでの経験上、見たことがありません。
予想と一致しても動きますし、予想とズレても動きます。
それほど大きな発表というわけです。
■失業率の発表を見逃すな
失業率の予想が3.9%(前回3.9%)ですから、この予想から上振れしても、下振れしても、市場にとっては悪影響を及ぼしそうです。
失業率って、4%を超えてくると、急にリセッション懸念が発生するんですよね。
だから、株式市場にとってはリスクオフになりかねません。
だから、もし4%を超えた数値になると、株価は下落する可能性が高くなると思っています。
逆に、予想よりも低い場合、3.8%以下の場合には、米国の労働市場が活発であるということから、経済活動が堅調というのが裏付けされます。
これは、利下げの開始時期が遅くなるという予想になってくるんですよね。
だkら、3.8%以下の数値の場合には、株価は下落する可能性が高くなると思っています。
結局、上振れしても、下振れしても、株価は下がる可能性が高いということですね。
仮に、予想とピッタリ一致した3.9%の時はどうなのか?
これはおそらく、市場にとっては予想どおりに動いているということで、株価は上がりやすくなるでしょうね。
市場は予想と一致していることに安心感を覚えることが多いですから。
■金利の予想はドル円にも債券利回りにも関わってくる
とはいえ、雇用統計の発表は、失業率だけに留まりません。
重要な指標は、非農業部門雇用者数、平均時給です。
これら二つの指標も予想に対してどうなるかによって、市場には大きな影響を与えると思います。
特に、平均時給が上がってくるようだと、金利は下げられないという判断になると思いますし、逆に平均時給が下がってきますと、金利を下げた方が良いかもしれないという判断になってくるでしょうね。
金利と株価はシーソーの関係なので、米債券利回りが下がるようだと、株価が上がりやすくなるでしょうね。
特に、金利の影響を受けやすいハイテク銘柄です。
雇用統計と株価だけの関係であれば、そんなに難しい問題ではないのですが、実は、為替にも大きく影響を与えます。
利下げがあるのか、なさそうなのか、それによって、米ドルが買われる、売られるってことになりますから、雇用統計の結果は、株価だけでなく、為替にも影響を与えることが多いです。
結果はどうなるでしょうね?
非常に楽しみではあります。
ただ、私が指数発表をこれまで見てきた感想としては、株価が上がっても円高になったり、株価が下がっても円安になったり、どちらかというとプラマイゼロというのが多かった印象があります。
今はドル円が円安進行しすぎると介入疑念がありますから、円安は抑えられる傾向にあるので、できれば、株価が上がって円高に行った方が、ドル建て投資家にとっては良い方向性というケースになりそうです。
昨日の米国市場は大きく下げました。
今年の利下げが無いかもしれないという、FRBメンバーの発言をきっかけとして、有事疑念のリスクオフ、そして、円高、最近ではあまり見られなかった危険な組み合わせで、ちょっと嫌な気になっている日本人投資家は多いはずです。
私ももちろん株価は上がって欲しいです。
資産は増やしていきたいです。
とはいえ、資産形成中というのは、買うときは安く買っていって、後から株高・円安で上がった方がさらに嬉しいのは間違いありません。
利益を確保しつつ、購入も続けていく、これが大切なのですが、なかなか難しいのも事実なようで、一般的にはちょっと怖がって購入をストップする人もいるようです。
私の場合、3倍ブルの米国ETFは一旦全売却しましたが、投信の積立投資は継続中です。
これは相場が良くても、悪くても、続けることにしていますから、株価が上がっても、下がっても、どちらでも良いような設定にしています。
さて、雇用統計はどうなるでしょうかね?
運命の21:30はもうすぐ来ます!