人間、働かなくてはいけません。
日本人である以上、勤労の義務と納税の義務がありますから、何らかの職に就く必要があります。
先祖代々から土地をもっているなどの資産家であれば、どこかに就職しなくても良いかもしれませんが、そのような人でも何らかの職はもっているものです。
したがって、ほとんどの人が何かしらの仕事をしています。
仕事は、労働時間もしくは成果によって対価をもらいます。
時間による対価は明確で、例えば時給などでは、その拘束時間によって対価が発生します。
忙しくても、暇であっても、時間に対する対価です。
しかしながら、正社員などで仕事をする場合は、時間による対価から徐々に成果による対価に変わってきます。
特に若手のころは残業手当が付くなどの時間対価ですが、管理職になると成果によって対価が支払われることになります。
外資系企業であれば、成果報酬というのは主流なので、成果を出すというコミットメントは重要なことです。
社会人の中には、時間を上手く使って、成果を出す人がいます。
逆に時間ばかりかかって、成果がなかなか出せない人もいます。
ある記事で、「仕事をしてなさそう」なのになぜか「成果を出している」人がやっている3つのことが書かれていました。
とても共感できる内容だったので、内容を紹介しつつ、私の意見も書いてみようと思います。
■無駄な仕事を作らない
結論から書くと、3つのことは下記の3点です。
- 積極的に他人の協力を得ている
- まずはスピードを重視する
- 躊躇せずに休憩している
まず、1つ目の「積極的に他人の協力を得ている」ということですが、日本人って、いい人になる人が多いのが特徴です。
他人に仕事を頼めない、人を頼れない、他人の目を気にしすぎるという人が多いので、他人の協力を得るというよりも、他人に協力してあげている人が多い印象です。
1:1の関係なので、協力する人が多い分だけ、協力を得ている人もその分いるのか?というと、そうではないのです。
なぜか、協力する人の方が多いのです。
その構図は簡単で、日本人は無駄な仕事をしている人が多いからです。
本当は必要のない仕事を、他人に協力してあげたい、いい人になりたい、という意識から、他の人を手伝う人が増えるのと同時に、仕事が増えます。
よって、仕事は無尽蔵に増えて、本当に必要な部分からどんどん外れていくのです。
日本の会社はそんな無駄な仕事が横行しています。
さらに、日本人のもう一つのダメな習慣が、他人に仕事を振りたくない人がいるということです。
これは、協力を得る・得ない以前の問題で、仕事を奪われたくないから協力を得ないのです。
いわゆる仕事にしがみつくということです。
終身雇用の日本社会が生み出した悪しき習慣と言えます。
■60点で出していく習慣
2つ目の「まずはスピードを重視する」については、日本人は完璧主義者が多いです。
まあ、他人の評価を気にする人が多いのと、現仕事にしがみ付きたいという人が多いので、中途半端な完璧主義なのですが。
私は以前、上司から60点で仕事を終えて、確認を取れと教わりました。
今でもその60点という感覚は実行しています。
人によって、90点、80点、60点という基準は違うので、自分にとって60点と思っても、他人からしたら80点と判定されることもあるでしょうが、逆に、全くできていない50点以下と判断されることもあるでしょう。
たとえ、及第点が得られなくても、それは修行です。それはそれで良いのです。
特に、20代や30代前半の若手の場合は、その修行を繰り返すことで、60点の基礎レベルを上げることが重要です。
また、自分評価と他人評価のギャップを知っておくことも重要で、それも、いろいろと仕事を手放していかなければ自然と身に付きません。
自分では完璧だと思っていても、他人から見るとまだまだってこともありますし、その逆も当然にあります。
その感覚を極めることで、成果を出しやすい好循環が生まれるのだと思います。
■休むことも仕事の一部
最後の3つ目の「躊躇せず休憩している」ですが、休みを取る意味をもっと考えるべきです。
1日の仕事の休憩も大切ですが、有給休暇も大切です。
日本人は意外と1日の仕事量とレベルは、ある程度は自由にやっている人が多いのですが、それが逆の意味からするとダラダラと仕事をしている裏返しでもあります。
早く帰ると同僚に悪い、上司から白い目で見られる、などの意味不明な習慣があるので、欧米人と比較すると仕事時間の効率が悪い日本人が多い印象です。
そして、有給休暇にいたっては、年間に有給休暇を取らない人だっています。
会社から休めと命令されないと休めない人が多いのです。
最近では、法律で5日間の有給休暇が義務付けられましたが、そこまでしなければ休めない日本人というのはどこまでお人好しなのでしょうか。
休むことも仕事の一部です。
しっかりと休息をして、明日への英気を養うことも立派な仕事だということを忘れないでほしいですし、それがプライベートの充実につながります。
プライベートを充実している人ほど、会社でもしっかりと成果をあげている人が多いのも特徴だと思います。
■成果主義社会に向けて
まずは自分の働き方を見直すことが、成果をあげやすい体質であるかの分かれ目だと思います。
会社人生は長いです。
一昔前は40年でしたが、今の時代は50年程度働く必要もあります。
さらに、大学に行く人も増えましたし、それによって大学院に進学する率も上がりました。
社会人1年目が20代後半という人も少なくない時代です。
若手の時代が短いということは、時間の使い方もしっかりと身に付け、そして、成果主義社会にシフトしていっている日本社会に適合することが、社会人をやり抜くうえで大切なことではないでしょうか。