なんでも道しるべ

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【働けるならいつまでも】全世代の半分の人が選んだ回答にはサービス残業の悪影響が見え隠れする

ある調査の結果に驚いたのですが、全年齢層に「何歳まで働くつもりですか?」という質問に対し、どの年齢層も半分程度の割合で「働けるならいつまでも」と回答した人がいるそうです。

全年齢層なので、同じ回答であっても、理由が違うような気がします。

若い人であれば、今の身体の状態を基本に考えていると思いますので、気持ちさえあれば働けると思っている人が多いのではないでしょうか。

年配者で、このように回答したのは、本当に働きたいと思っているのか、老後資金が足りないと思っているから働かざるを得ないと思っているのか、二極化してそうです。

この結果をみて、私の率直な印象は「やっぱ日本人だな・・・」という感じです。

勤勉なのが日本人の良い点だと思いますが、一方で、働くことが正しいと思っている日本人も多くいます。

これだけ残業規制やサービス残業が世間で叩かれるようになっても、いまだにサービス残業は無くなりません。

私自身、サービス残業は誰一人としてメリットにならないと考えています。

サービス残業をする人自身は、対価が無いものに労働をしていることになります。

もちろん、その人自身は、何らかのメリットを考えてサービス残業している可能性もありますが、そのメリットが剥がれてしまったら、何も残りません。

対価としてお金を貰っていれば、お金が残りますが、何も貰っていないと、虚しさしか残らなくなります。

今は良くても、それが数ヵ月後、数年後、数十年後まで続くとは限らないのです。

さらに、周りの人への影響も計り知れません。

まず、同僚や上司、部下にいたっては、そのようなサービス残業をする人が中心の労働環境になっていると、自分だけが対価をもらう残業をしたり、早く帰ったりすることに罪悪感を覚えてしまいます。

本来は正しいことをしているのにも関わらず、ダメなことをしていると思ってしまうのです。

また、会社としても、サービス残業により業務が遂行されていると、法的な罰則リスクもあることながら、業務が本来の費用以下でこなされているので、コスト面で間違った判断をすることになります。

その人が未来永劫サービス残業でこなしてくれれば良いのかもしれませんが、その人にも限界がありますが、異動や退職などのことがあると、間違った状態での労働は会社も得をしません。

サービス残業を強制するような会社は論外ですが、一方で、それを自ら行う頭の弱い人もいます。

そのような人は、サービス残業で会社のために尽くしていると思っているのかもしれませんが、本当のところは、自分の事しか考えず、周りの影響も何も考えていない愚か者なのです。

■労働だけが正義ではない

働けるならいつまでもって回答した人は、社会への響を考えていない人に近いものがあります。

高齢者がいつまでも社会で活動すると、本来なら世代交代すべき業務ができなくなり、しいては、若者の労働を奪うことや、日本社会にとっても良くないことでもあります。

もちろん、年金が少ない人や貯蓄が少ない人は、老後も労働しないと暮らせない人もいると思いますが、特に仕事をしなくても生きていける人は、最前線から退くことも英断だと思うのです。

働いていることが正しい行いとは限りません。

必要な分だけを働いて、必要なことには消費をしていく、これも一つの社会の生き方だと思えるのです。

日本人の働くことが正義、労働時間が長い方が正義という考えは、そろそろ本格的に改めないといけないのでは?と思えます。

日本人ほどコスパの悪い働き方をしている国は少ないと思います。

何かにつけて、決められない、自分では判断できない、リスクを取りなくない、そのような他力の人が多いことに加え、長い時間を会社で貢献した人が偉いという間違った風習が残っています。

もっと、効率よく働くことが社会のためになっているということを認識する必要があります。

■効率のよい働き方は資産運用から

働けるならいつまでもと考えている人が多い理由に、資産運用をしていないから、ということもあると思っています。

本来なら、貯蓄と同時に、資産形成も行い、その資産の運用によって、徐々に非労働対価という運用が自分の中で構築されていきます。

日本人はいつまでも貯金しかしていない層が多いので、貯蓄を減らしたくないから、収入に頼ろうという考えになるのだと思います。

収入はなにも労働対価だけではありません。

資産運用による運用益も立派な収入源です。

その辺りも、汗水流さない運用で増えたお金はあぶく銭だという間違った感覚が残っているのだと思います。

その辺りも、本来の働き方に影響を与えていると考えていますので、もっと日本人も労働者である一方、投資家の目線で世の中を見た方が良いでしょうね。

資産運用をして、投資家目線が養われると、サービス残業の悪さに気づいてきます。

それにより、働けるならいつまでもって思う人も減ってくるような気がします。

何事も繋がっているなと感じる今日このごろです。