昨日の記事では、共稼ぎ夫婦の場合の子育て時間に対する大変さを書きました。
同じ共稼ぎ夫婦の中でも「正社員夫婦」がぶち当たる困難な面とは - なんでも道しるべ
共稼ぎの家庭であれば、誰しも「時間」に対して悩みを持っていると思います。
時間が無限のようで有限です。
特に、子育てに関しては子どもを子育て・教育できる時間は限られています。
この時間にしっかりと向き合えるひとは子育てに成功しているように思えます。
逆の場合はどうでしょう?
想像にお任せします。
昨日も書きましたが、意外と子どもは時間を持て余しています。
この夏休みでも40日程度の休みがあり、とても長い時間です。
大人の40日と子どもの40日は、全く充実感が違うと思いますが、共稼ぎの家庭は文句も言えません。
与えられた時間を上手に使い、子どもの成長に向き合う時間を作らなければならないです。
その中で、夫婦ともに正社員の場合、さらに子どもと向き合う時間が限られます。
夏休みであっても、通常の学校がある平日と同じ程度の時間しか向き合えないのが現実かもしれません。
それも仕方ないことなのですが、やはり正社員であることと、働き方改革を官民で取り組んでくれていることを上手く利用して、子育てに注ぐ時間を作りたいものですね。
■実は今の日本企業は共稼ぎがしやすい
当ブログは忖度する必要がありませんから、正直ベースの思いを書きますが、日本企業のサラリーマンの正社員の場合、基本的な「終身雇用」が付いてきます。
会社そのものが傾かない限りや、自分だけが選ばれて肩たたきにあることも少なく、何よりも成果主義への取り組みが海外企業に比べて低いです。
逆の意味でいうと、ある部署や部門全体で成果を上げていれば良く、個人のコミットメントなどはボーナス査定の微々たるものでしかありません。
故に、大きな成果を上げている人も、小さな頑張りの人も、ある意味平均化されているということです。
その評価体制が日本の企業を弱体化させているとも言えると思いますが、逆に、労働者の立場から考えると、非常に緩いサラリーマン生活だと思います。
この日本企業の制度を上手く使えば、本来、共稼ぎは容易なはずなのですが、日本人の気質なのか、性格なのか、なぜか与えられた以上の業務をしようと思ってしまう人種の人が多いです。
しかし、残念ながら生産性や利益に直接貢献している業務であることは少なく、本質的には「その仕事は本当に必要?」と思えるものも多いのが現実でしょう。
なぜそのような業務に邁進するのか?
要は、成果に対する評価基準が曖昧だからです。
何となく1円儲かる業務よりも、誰かの役にたつような動労時間に対する業務を優先するがゆえに、無駄と言っては失礼かもしれない業務が増えてくるのです。
■女性の方が会社業務を頑張らないといけない現実
では、この日本スタイルを逆手に取ればどうでしょうか?
非効率な業務に時間をかけるくらいなら、例え頑張ってもボーナス査定がそれほど変わらないのなら、そんな業務に一生懸命にならずに、腹八分目程度の頑張りで十分だという考えです。
その程度の業務にしておいて、残りのパフォーマンスは家庭や子育てに使う。
そうすることで、共稼ぎの家庭環境は作りやすくなります。
私の経験上、正社員の業務への頑張り度は、男性よりも女性の方が頑張らないと評価されない風潮があるように思えます。
男性が1だとすると、女性は1.2~1.5程度の業務量をこなさないと、一人前に見られないという感じです。
言い換えると、いつまでもサポート業務しか、やらせてもらえないということです。
つまり、女性が正社員でありながら、責任は感じながらも、なかなか処遇が上がらずに、やる気を失ってしまうという現象が起きやすいということです。
■この女性活躍社会の過渡期をどう過ごすか
女性が結婚と出産と同時にキャリアを諦めるという話がありますが、まさしく、それは男性主体のサラリーマン社会により、女性が活躍しにくい状況になっている可能性が高いです。
近年の女性活躍社会へ改革により、少しは制度や意識は変わってきていると思いますが、潜在的に植え付けられた感覚は、そう簡単には変化しないと感じるのです。
「男は仕事、女は家庭」や「男性メイン業務、女性サポート業務」といった感覚は、男性だけや女性だけの問題ではなく、両方の捉え方を変えないとなかなか難しい。
男性も仕事さえしていればOKの社会ではなくなっていると思いますし、女性も専業主婦で旦那の仕事を支えるだけでOKの社会ではなくなっています。
それに気づいて、先々に動いている人は後から制度に追いかけられている感じですが、制度を後から追いかけている人は後手に回っているように映ります。
世の中、後手に回ると、損をする可能性が高いです。
なぜなら、それに群がる人が増えるために、利益を配分する必要があるからです。
例えば、共稼ぎと子育てのキーワードで考えると、有給休暇取得に関しても言えます。
現状なら、子どもの学校行事などを理由に休暇は取りやすいです。
それは、社会が子育てを後押ししてくれているからで、会社としてはNOを言いづらい職場環境になっています。
それが、職場の大半の人が同じような理由で休暇申請をしてくるとどうなるでしょう?
職場が回らなくなるので、調整せざるを得なくなります。
したがって、実は今がチャンスなのです。
皆が同じ方向に向かっているとき、実は楽なように見えて大変な思いをすることが多いです。
逆に現状のような過渡期の時代は、実に要求が通りやすい状況です。
現状の日本企業のサラリーマンは制度と評価体制を上手く利用して、上手に共稼ぎと子育てをやるべきだと思います。