これからの時代は学歴よりも金融リテラシーなのか?
先日、このようなタイトルの記事を見かけました。
記事の中身までは見ていませんが、だいたい想像はつきますね。
どうせ、金融資産と学歴は相関がなく、資産を蓄えることが出来る人は学歴ではなく金融リテラシーにかけているとでも言うのでしょう。
間違ってはいないと思います。
私自身の身近でもそのような傾向にあると思いますし、必ずしも学歴が高い人が貯蓄を持っているとは限らないですからね。
でもこれって、少し違うと思うんですよ。
■インデックス投資は入金力ゲー
インデックス投資家の中では、積立投資は入金ゲーだと言われています。
インデックス投資と選択している時点で、パッシブ投資、言わば市場の平均値を貰いに行くという発想で投資しているわけです。
特に何もすることが無いと言いますか、売買なんてしない方が良いという考えですし、あえて言うなら、決めたアセットアロケーションから乖離があればリバランスするくらいでしょうか。
それでも、何かを売って、何かを買うというわけでなく、資産形成層であれば、ウエートの低くなった資産の買う量を増やしてリバランスするという具合になると思います
なので、インデックス投資する時点でけっこう暇なんですよね。
逆に言うと、変なことを考えず、狼狽もしないで、淡々と積立投資した方が良いという考えに落ち着きますから、結局のところ入金ゲーになるわけです。
したがって、学歴とか関係なく、金融リテラシーが高いというよりは、倹約や節約をして、いかに支出を減らし、運用に回すことができる資金(種銭)を増やせるかって話に落ち着くわけです。
とはいえ、種銭の確保という観点でいえば、確かに支出を減らせば良いのですが、もっと手っ取り早いのが収入を増やすということです。
インデックス投資家の中では、一度、積立設定をしてしまったら、後は本業で昇格・昇進により、収入を上げるか、副業で収入を増やすか、その辺りで入金力を上げましょうって話になります。
そうなるとですね、結局のところ、最後は学歴に落ち着くわけです。
学歴って、金融リテラシーと相関が無いように思えますが、それは、途中にたくさんのフィルターがかかるので、無駄遣いをする人や、物欲が高い人、家庭環境によっても支出先が変わってくる、様々な要因がありますか、学歴と貯蓄や金融リテラシーと無関係に見えてきますが、入金力までだけを考えると大きく相関するわけです。
何しろ、学歴と生涯賃金、年収とは確実に相関があるわけですからね。
だから、一生懸命勉強して、1つでも良い偏差値の大学に行きたいという想いがでて、親もそれを叶えるために課金しているわけです。
入金力という点では確実に学歴とは相関があるわけですから、金融リテラシーだけを上げることが資産形成に有効というわけではないと思います。
■学歴をつけて入金力を上げる
一つ問題だと思うのが、学校教育で金融学を勉強する機会が少ないですね。
日本人ってお金の話をすると汚いとか、デリカシーが無いみたいな捉え方をする人がいますが、私は、衣食住と同様に金融に関しては基礎知識がないとダメだと思っています。
社会などで簡単な経済の勉強をしますが、それを家庭内資産までに落とし込む勉強はしていないです。
どちらかというと、副教科の分類になるのかもしれませんが、技術家庭科などで勉強するようになっているんですかね?
どこの教科で勉強するかというのもありますが、そもそも課題なのは、教える先生の金融リテラシーが低いってことは十分にあり得ると思っています。
日本人がデータで出ているほど、投資をしない人種であり、いまでも家計の半分近く貯金なのですから、学校の先生も例外ではなく投資をやっていない人が多いでしょう。
そのような経験のない先生が、投資や市場の話なんてできるとも思えませんし、家庭内の資産形成も何を教えるのでしょう。
今の時代、貯金しておけばOKなんて言えないですが、投資経験のない先生から投資や株やファンドの話なんか聞いても机上の空論、何がリスクで、何が期待値なのか、そんな話も教科書どおりの話しかできませんよね。
とはいえ、外部講師といっても、日本人の気質上、お金の話を外部の人間にしてもらうというのも、反発をする人がいると思いますし、もっと言うと、投資とギャンブルの違いもしらない親も大勢いますから、投資の話を学校で教えようものなら、学校でギャンブルを勧めるのか!って怒りそうな人も出てきそうな予感がします。
金融リテラシーも良いですが、結局のところ、稼ぎが悪ければ何もできません。
入金力があってこその資産形成、資産運用ですから、まずは何よりも学歴です。
勉強だけに集中できるのは学生の間だけですから、学生の時は、自分の限界に挑戦した学歴を目指すことが将来の資産形成には一番の力になると思います。