なんでも道しるべ

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【オルカンの不都合な真実】新NISAでオルカン投資をしている人はこのデータ知ってるよね?

新NISAが始まって、投資信託の買付ランキングに変化が起きているようです。

2023年までの旧NISA時代では、米国株のS&P500がランキング上位だったのですが、2024年になって、S&P500の座を塗り替えたのが、オルカン(全世界株式)のようです。

確かに、S&P500に比べてオルカンは信託報酬の手数料が安く設定されている商品が増えてきているのですが、手数料差ではないと思います。

最近、私も気になっているのですが、インフルエンサーや経済評論家、ファイナンシャルプランナー達が挙ってオルカン推しで話を進めている人が多いんですよね。

この流れ、非常に危険だと思います。

これまで投資なんて全く興味が無かった人達が、新NISAをきっかけに投資を始めようとして、商品選びなんて何を選んだらよいか分からない、だから有名人の意見を参考にしようとすると、みんながみんな、オルカンを勧めているので、こんなにたくさんの人が言っているならオルカンで間違いないよねって空気になっているんですよね。

確かに、株式投資をやる上では、一番分散が効いているのですが、オルカンが一番安心安全というのは間違っています。

安全に資産運用したいのであれば、株式100%のオルカンではなく、債券や不動産や金や原油などが全て入ったバランスファンドを買うべきです。

さらに、何をもってオルカンが株投資の中で安心なのか?って話なんですよね。

私が知る限り、オルカンの方がデータは悪いですし、結局、オルカンはリターンが低いので、周りの人がもっと稼いでいると羨ましく思うでしょうし、下げる時もオルカンは同じように大きく下げるので、全くもって安全安心ではないと思うんですよね。

ちょうど、それをデータで示してくれていたユーチューバーがいらっしゃったので、そのデータを見ながら私の考えを述べようと思います。

■オルカンはリターンは低いし下落も大きい

データで見た方が早いので、それぞれ示していきましょうか。

比べるのは、2024年になって有名になったオルカンのETF指数と、S&P500のETF指数になります。

データの範囲は2008年のリーマンショック前からです。

したがって、リーマンショックとコロナショックが含まれています。

まず2008年から2024年まで運用していた場合に、何倍になったかです。

  • 米国株(S&P500)5.0倍
  • 全世界(オルカン)2.9倍

リターンはかなりの方がご存知のとおり、米国株のS&P500の方がオルカンよりも良いです。

差は2倍まではついていませんが、それに近いくらいの差があります。

オルカンを選ぶ人はリターンよりも、リスク(日々の値動き)が気になると思いますから、まずは最低の年の下落率を示します。

  • 米国株(S&P500)マイナス28.52%
  • 全世界(オルカン)マイナス33.00%

このデータから分かるように、リーマンショックがあって、この年の下落率は米国株のS&P500よりも全世界のオルカンの方が大きいんです。

これを知らないと、本当に暴落が来た時に、信じていた話と違うってことになります。

全世界株式に分散しているからといってリスクが低い訳でもなく、安全であるなんて全くありません。

逆に、米国よりも弱い国はたくさんあるので、全世界株はそれらの国の影響は受けやすいです。

■オルカンは暴落に弱いし効率的な運用商品ではない

もう一つ、下落に関するデータを示すと、同じ年内に、一番高かった時と一番低かった時の差という、マックスドローダウンというデータがあります。

  • 米国株(S&P500)マイナス41.81%
  • 全世界(オルカン)マイナス45.96%

これも、S&P500よりオルカンの方が下落率は大きいのです。

したがって、暴落が起きると、米国よりも他国の方が下落が大きくなってきます。

当たり前の話ですが、資本主義で大きく伸ばしているのが米国なので、それ以外の国は米国の株の影響は大きく受けます。

そして、米国以上に国内外の不景気の影響を受けやすいので、当たり前ですが、下落率が高くなるのです。

そして、これらのデータから、リターンからリスクを徐したシャープレシオという数値があり、この値が大きいとリスクに対して効率よくリターンが稼げているという指標になります。

  • 米国株(S&P500)0.67
  • 全世界(オルカン)0.43

このシャープレシオが、S&P500の方がオルカンよりも高いので、S&P500の方が効率よく運用出来ていることになります。

この数値的な事実を知らないでオルカンを買っている人が多いのでは?と思っています。

有名な経済評論家の意見やインフルエンサーを信じないで、自分自身でデータを確認してから、それでもオルカンが良いと思うなら、それで買付をしていった方が良いと思います。

新NISAが始まって、結局、情報弱者といいますか、投資弱者が餌食になっているような気がします。

なぜ、有名人がオルカンを勧めているかを考えた方が良いです。

それは分散が効いているから、責任も分散できるからです。

未来は分かりませんから、これからも米国が上がるかどうかは分かりません。

ゆえに、どこが当たっても良いように、オルカンを勧めるのです。

そのような発言理由を知っていれば、自分でデータを確認するはずです。

これほど簡単なデータを見れないのなら、投資をやるときっと痛い目に合います。

基礎基本くらいは知ってから自分の大切なお金を投資に回した方が良いでしょうね。