学生であっても、選択は難しいな、と思う出来事がありました。
娘の塾に通っている同級生が、今回の高校受験で私立しか受験しないという話を聞きました。
別に私立だけでも全く問題ないと思うのですが、その子がいま通っている中学校から考えると、その選択だったら最初から他の小中学校に行っていたのになって思ってしまいます。
おそらく、小学校入学前にはこんな高校受験になるとは思っていなかったでしょうし、親も想定はほとんどしていなかったと思います。
未来なんて誰にも分からないですから、その時、その時に、自分で選択、判断していくしかありません。
何より大切なことは後悔しないことだと思うのです。
後悔するかもしれないなと思うなら、挑戦しておいた方が良い、と私は思います。
そして、たくさんの情報を得て、複数の選択肢を用意し、最後の決定は自分でやること、これも重要なことだと思っています。
人生は自分のものですからね、たとえ親であっても他人に決めてもらう人生は良くありません。
今回の話、本人や親が後悔しているかどうかは、聞いていないので分かりません。
もしかすると、後悔しているかもしれないなと、ケースを考えたまでです。
■教育大付属から私大付属校の受験
その子は、いわゆる国立の中学校に通っています。
教育大学付属小中学校ってものですね。
今回、高校受験をするにあたり、付属の生徒って、公立のトップ校を受験するケースが多いのですが、その子は、私大の付属校を選択しました。
公立は全く受験しないで、滑り止めも全て私立です。
話を聞くに、大学受験が大変だから、高校の時点で、私大の付属校に入学しておいて、大学は内部推薦で上がるというイメージをしているそうです。
この付属校の大学は、そこそこ全国的にはそこそこ有名なので、地元の利権といいますか、地域だからこそ得られる特権であります。
私も、下手に大学受験で頑張るのなら、高校受験の間に、その付属校を受験しておいても戦略的には正しいと思うのです。
一つ引っかかるのは、教育大付属中学から受験するというところなんですよね。
というのは、小学校受験の際に、付属を受験するのか、私立を受験するのか、というのは大きな選択肢の分かれ目で、特に付属受験は最難関に位置します。
付属は教育大学付属という名のとおり、大学の研究機関的な位置づけなので、いかに効率よく学習が進められるかを研究する学校です。
学費も地元の公立とほとんど変わらないので、私立よりも倍率が高くなっています。
当然、倍率が高いということは、競争率が高いということなので、自然に優秀な生徒が集まるということになります。
さらに、いわゆる抽選制度もあります。
優秀な生徒を集めるのが目的ではなく、教育研究の一環であれば、当然なのかと思います。
小学校受験でも私大の付属校はありますし、教育大付属に比べると倍率も下がるので、大学まで私立でというのなら小学校受験の段階で私立に行くという選択肢もあるということです。
■教育大付属だと国立大を目指したかったのか
私の中では、教育大付属小学校は最難関ですし、抽選もある受験なので、いくら私大の付属校で最上位だったとしても、教育大付属には優秀さや大変さは勝てないと思っています。
現実に、教育大付属だけは、別クラスで受験対策をするくらいですからね。
今回の同級生は、おそらく、小学校受験の段階では、高校受験で私大の付属校に行くとは思っていなかったんだろうなと思うのです。
特に、親は。
私だったら、私大にいく流れが決まっているのなら、教育大付属小ではなく、有名私大の付属校を受験しますからね。
小学校受験って、現代では関東でも人気がありますが、地方にいくとあまり関心が無い受験です。
特に親が頑張らないといけない受験ではあるのですが、ある意味、私大に行かせると思っているのなら、どの受験よりも楽だと思います。
なので、あくまで推測ですが、その子の親は、教育大付属小中に通わせて、高校受験も偏差値の高い高校を選択し、大学受験で難関大学(特に国立大学)を考えていたのだろうなと思うのです。
人生の選択は人それぞれですし、高校受験くらいになると、本人の意思もかなり必要になってきます。
親のレールに乗らなかったその子も素晴らしいですし、その選択を応援してあげる親も素晴らしいとは思います。
一方で、地元の公立中学に通っていたら、おそらく、その子の学力ならオール5に近くとれそうなので、推薦で受験できただろうなと思います。
教育大付属だと周りが優秀過ぎて、評定が上がらないと思うので、ほんと人生の選択って難しいなと思う今日このごろです。