日本市場は好調で、米国市場も好調、さらには円安になっていることから、個人投資家には追い風が吹いている状況です。
投資をやっていて、最近、非常に感じたことがありましたので、ここで紹介したいと思います。
今の時代は投資をやらないという選択肢はほぼ無くなってきました。
お金の勉強をあまりやってこなかった日本人ですが、ここ数年の円安進行により、ようやく貨幣価値というものが理解されてきて、物価高に伴い、投資をやって資産をふやしていかないと買いたいものが買えなくなってくる恐怖というものが根付いてきました。
それでも、貯金の金額を1円でも減らしたくないって人も多いので、減るかもしれない投資へのリスクは排除しきれません。
投資はやった方が良いと聞いているけど、やる度胸がないって人は多いでしょうね。
それに、株式投資の方法を知らない人も多いのではないかと思います。
いまは、インデックスファンドを100円から買える時代になってきたのに、今でも株投資は個別株というイメージを持っている人も多いので、その教育にも問題があるのかもしれません。
そもそも、株式投資の教育なんて受けてきてないですけどね。
投資を知らない人は、少しでも投資の本質を知った方が良いかなと思いまして、具体的な話ではないですが、投資の本質をまとめておきたいと思います。
■給与の伸びよりも投資リターンの方が大きい
まずはピケティが唱えた「r>gをいうのを理解する」ということです。
ここでいう、rというのは資本収益率のことで、個人投資家でいうと、投資で得られるリターンに当たります。
また、gというのは経済成長率なのですが、個人でいうと、給与の上がり方って考えた方が良いかもしれません。
通常、投資をしないで生きている場合、gの成長しか、資産が増える要素はありません。
貯蓄は収入から支出を引いたものだと考えますので、貯蓄を増やすには収入を増やすか、支出を減らすかしか方法はないということです。
収入を増え方、それがgということです。
しかしながら、ピケティはgよりもrの方が大きいと言っています。
それが、投資をやったリターンの伸びの方が、給与の増加よりも大きいという意味になります。
これを給与収入と資産運用で考えると、給与収入で増える貯蓄よりも、資産運用で増える貯蓄の方が大きいということになるのです。
したがって、資産運用をしないという選択肢はあり得ません。
実際、個人投資家でも種銭をある程度持っている人は、1日の爆益で、サラリーマン1年分の収入を稼いでいました。
この収益のスクショを見た時、これこそr>gだと思いましたし、これでお金持ちがお金持ちになるのだなと思った次第です。
今からでも遅くないですし、少額スタートでも良いので、投資を日常生活に入れた方が良いでしょうね。
■焦って買わずに引き付ける
もう一つ、最近感じたことは、「個人投資家は引き付けて買い入れすることができる」という点です。
株式投資を始めると、相場が上がってくると、周りの人の景気の良い話を耳にするようになって、自分ももっと稼ぎたいという気持ちになります。
それが投資の悪手でもあるのですが、人間の心理って上がっている時に欲しくなり、下がっている時に手放したくなるものなのです。
頭では、下がった時に買って、上がっても狼狽しないでホールドって分かっているんですけどね。
そう簡単にはいかないのが株式投資ってものです。
実は、下がった時に買えるというのは個人投資家の特権でもあります。
プロがやっている資産運用やファンドというものは、顧客から資金を集めて投資をしていますから、基本的に現金で遊ばせるってことができません。
いくら相場が過熱していても、ファンドを買ってくれれば、利益を出すために買っていかなければなりません。
それが仕事というものですから仕方ありません。
けれども本来なら、値下がりして、もうこれ以上下がらないと思えた時に、しっかりと買いを入れることができるかが勝負なのですが、機関投資家はそれが出来ないんですよね。
個人投資家は、自分で自分の資産をコントロールすることができますから、値下がりを待つことができます。
もちろん、スルスルと上がってしまい、買うタイミングを逃すことはありますが、それはリターンが得られなかっただけで、資産としては損しているわけではありません。
そこが個人投資家の強みです。
狙った単価にしっかりと引き付けてから買うことができるのです。
その狙った単価という見極めも実はかなり難しいんですけどね。
それを狙うのが楽しみだったりするわけです。
資本収益率が労働収入を上回るr>gなのであれば、投資をしない選択肢はもはや無いと思いますし、買付タイミングはしっかりと引き付けることができるのが、個人投資家の最大の特権です。
相場が好調なときこそ、さらに上がるかもしれない、乗り遅れたくないっていう焦りがでますが、ここは慎重に、r>gは理解していたとしても、焦らずじっくりと待つってことも投資の上では重要なことなのです。