投資を始めたら、基本的に買った銘柄・商品は売却しないのが私の基本姿勢です。
それでも売却することがあるとしたら、それはその銘柄や商品に興味が無くなったから。
投資商品もモノの商品と同じで、興味が無くなったものを持っている価値なんてありません。
興味のないものを持っていたとしても、持っていること自体がストレスになりますし、期待もしないですし、上がっても喜べないですし、下がったら余計に腹が立つからです。
だから興味が無くなってきたものを保有していても価値はほとんど無いです。
ストレスの種になるくらいなら、手放した方が良いということです。
NISAによって投資が浸透しつつあるなかで、購入と同時に売却のタイミングなども記事になっていますが、売却なんて基本的に必要ないというのが私の考えです。
そして、売却するとなると、お金が必要になったときか、先ほど書いたような自分の興味が無くなった時ということです。
日本人っていまだに投資を何らかの消費だと勘違いしている人が多いと思います。
おそらく、署名人が余裕資金でやれとか、無くなっても良い資金でやれとか、そのような言い回しで投資を勧めるからだと思っています。
投資は消費ではなく貯金と同じです。
ただ、元本割れがあるかないか、リスクプレミアムが大きいか小さいかだけの問題であり、投資をしていることは貯蓄と何ら変わらないです。
だから、定期預金は満期まで持つことを前提にしているのと同じで、投資商品を売却しようと考えているのは変だということになります。
定期預金だってお金が必要になったら解約するのと同じで、投資だってお金が必要になったら解約すれば良いのです。
ただ、人間なので、好き嫌いは日々の生活によって変わってきます。
貯金だって、銀行の好き嫌いがあると思いますし、金利の大小もあります。
それと同じように、投資商品だって、その時々で好き嫌いがでて当然ですし、期待値や期待外れがあって当然だと思うのです。
逆にそれを何も考えずに、ただ言われたように買って、持ち続けている人の方が問題だと思いますけどね。
■自分のリスク許容度はどこにあるのか
最近、レバレッジ商品にも少し手を出すようにしています。
レバレッジ商品は2倍とか3倍などで動くので、少ない資金で効率よく運用することができます。
当然、その分、値下がりすると2倍や3倍で下がりますし、レバレッジ特有の減価もありますから、レバレッジが必ずしも良い商品ではないと思います。
ただ、投資を効率よくやっていくという点においては、レバレッジをかけないとなかなか資産は増えていかないのも事実だと思っています。
ローンをして商品を手に入れるのと同じように、投資もレバレッジをかけて効率よく資産拡大をするのも一つの方法だということです。
しかしながら、リスク許容度というのは大事にしなければなりません。
ハイリスクハイリターンの商品は、やはり自分の気持ちを削っていきますし、良い時は歓喜ですが、悪い時は相当のダメージを受けることになります。
自分のリスク許容度を把握していないと、投資が投機やギャンブルになりかねないということです。
■日々の価値観に疑問を持つこと
リスク許容度という視点は大切で、投資が元本割れのリスクがあるという点からも、自分がリスクにどこまで強いかというのは把握しておく必要があります。
他人がレバレッジをかけて運用して、その人の資産が増えていたとしても、その人のリスク許容度が大きかっただけで、他人と同じことが自分にできるかというと、そうではないかもしれないということです。
ただ、私が個人的に思っているのは、リスク許容度は投資商品だけに特化しているものではないということです。
当たり前ですが、現金だってリスクはあるのです。
現金だけを保有することで、円の価値が下がった時には、それなりのリスクを背負うことになります。
スーパーの値段が変わっていないからといって、円の価値が常に一定ではないということです。
ガソリンが良い例ですが、本来ならその時の原油価格や円の価値によって日々値段が変わっていて当然なわけで、それが毎日同じ値段で売っているから気付かないだけです。
まあ、ステルス値上げもあるので、それに気づいている人は貨幣価値の感覚や円安の感覚に気づいているかもしれませんが、それでもそれがリスクだと思っている人は少ないかもしれません。
1万円はいつになっても1万円だと思っている人が、30年以上続いたデフレで根付いたマインドなので。
投資をやっていると、必ずお金の価値的な部分にぶち当たってきます。
その時にきちんと頭を整理して考えることができるか、それとも、何も考えずに他人に言われたように行動しているか、それによって、その人の価値観は変わってきます。
投資商品の売却ばかりを考えてしまうと、お金の価値が分かっていないということになりかねないので、自分のリスク許容度を把握しながらも、世の中に即した相当のリスクを取るべきかと思います。